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電池ボックス電子工作(その23)
まるごとNMEAボックス版
このWebページは電池ボックスに収納した「RP2040−Zero」GNSSロガーを製作した経緯を記録として残した個人的なメモです。
文中の一部の用語は下記を意味します。
GNSSモジュール
GM−318B・GR−A013U(GM−A013R)・GM−5157A・GSU−140型GNSS評価キット・GM−8013TなどのGNSS受信機
(受信器)もしくはGNSSモジュール。
GNSSロガー
GNSSモジュールから送信されたNMEAセンテンスをSDカードに記録する本Webページで紹介する試作品(プロトタイプ)。
− 目次 −
5.「まるごとNMEAボックス・シリアル版」の動作確認(GNSSロガー、充放電機能)
8.「まるごとNMEAボックス版」・「まるごとNMEAボックス・シリアル版」で使用した部品
「まるごとNMEA Arduino編」、 「まるごとNMEA Raspberry Pi Pico編」 、「まるごとNMEA RP2040 Zero編」に続く製作記録です。 「RP2040−Zero」を用いたGNSSロガー 「まるごとNMEA RP2040 Zero編」を持ち運び用に回路変更して電池ボックスに実装しました。 スケッチは「まるごとNMEA Raspberry Pi Pico編」の「6.公開用スケッチ(uf2ファイル)」をそのまま利用 、および 、スケッチ追加しています。
「まるごとNMEA RP2040 Zero編」で用いた「RP2040−Zero」は「Raspberry Pi Pico 」相当の機能をとても小さなサイズに小型化したモジュールです。 このサイズでもRESETスイッチとBOOTスイッチも備えているため、電源オフ→電源オンすることなく (USBコネクタの脱着無しに)容易にリブート可能です。 特にRESETスイッチの実装はサイズの大きな「Raspberry Pi Pico 」には無いともて便利な機能(スイッチ)だと思っています。 このような「RP2040−Zero」を電池ボックス電子工作に利用しない手はありません。 今回、「まるごとNMEA RP2040 Zero編」のGNSSロガーを電池ボックス電子工作として製作した記録を下記に紹介します。
実際に製作して使い勝手に改善の余地が多々ありました。 使い勝手、製作のし易さを考慮した実装で製作し直すのが望ましい結果となりました。 製作当初の構想設計の大切さを痛切に感じています。
GNSSロガーの操作・機能は基本的に「まるごとNMEA RP2040 Zero編」を踏襲しました。
リチウムイオンポリマー電池
を利用できるように電源回りの回路を変更しました。 リチウムイオンポリマー電池の充電回路を追加しました。 また、リチウムイオンポリマー電池の過充電・過放電などの保護回路基板を
電池内に確認できましたのでそのまま利用することにしました。 今回の製作例はリチウムイオンポリマー電池
の保護回路を設けていないため、保護回路を内蔵していないリチウムイオンポリマー電池を今回の製作例には利用してはいけません。
「RP2040−Zero」基板のUSBコネクタ
からリチウムイオンポリマー電池の充電はできません。 このUSBコネクタはスケッチの書込み用とします。 なお、USBコネクタから「まるごとNMEAボックス版
」の通電・起動はできます。
下記回路図のTB1の5V−GND間に5Vdcを供給することで電源供給します。
ログデータの取出しは「まるごとNMEAボックス版
」からSDカードを取り外して、パソコンなどでSDカードから読み出しすることにしました。 (この構想をしっかり守って部品実装計画をしなければいけなかったのですが。。。。。 この段階ではMonitor−TX、Monitor−RXの信号の取出しは考えていませんでした。)
製作後の「RP2040−Zero」のBOOT/RESETスイッチの操作性は考慮しないことにしました。
そのため、製作前(組み込み前)に「RP2040−Zero」にスケッチを書込まなければいけません。
スケッチは「まるごとNMEA Raspberry Pi Pico編」の「6.公開用スケッチ(uf2ファイル)」をそのまま利用できます。
GNSSモジュールは電源・シリアル通信信号レベルが3.3Vで、通信速度9600psであればスイッチ操作無く電源オンのみで利用できます。 今回はこれに該当して電池ボックス内に収納可能な「GM−8013T」を利用しました。
ブザーの音量調整の可変抵抗を無くしました。
下記に「まるごとNMEAボックス版」の回路図、製作時の画像を掲載します。
上記回路図をクリックすると原寸大の回路図をダウンロードできます。
【 「まるごとNMEAボックス版」 回路図 】
左側 |
: |
「RP2040−Zero」に絶縁シートを貼り付けています。 LED用電流制限抵抗R4,R5,R6を 基板端子に直付けしています。 この時点でスケッチの書込みを完了させておくことが望ましいです。 |
中央 |
: |
「microSDカードスロットDIP化キット」に絶縁シートを貼り付けています。 |
右側 |
: |
周辺回路基板です。 板厚0.3mmのSMDプロトタイピングユニバーサル基板を適当な大きさに切断して利用しました。 |
【 「まるごとNMEAボックス版」 構成基板外観1 】
この 3枚の基板を積み重ねます。
【 「まるごとNMEAボックス版」 構成基板外観2 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 周辺回路基板外観 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 3色RGBチップLED基板外観 】
配線用電線に一般的な1.27mmピッチのリボンケーブルを利用しました。 この時点で、この採用が大失敗の原因の一つとなることに全く気付いていませんでした。 過去の経験が活かされていませんでした。 |
【 「まるごとNMEAボックス版」 基板組立て外観1 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 基板組立て外観2(周辺回路基板) 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 基板組立て外観3 】
スイッチの間に取付けている白い樹脂は組み込み後に誤ってスイッチがオンしないように設けたスペーサです。 高さ約3mmのスペーサを両面テープで取付けています。 |
【 「まるごとNMEAボックス版」 基板組立て外観4(「RP2040−Zero」) 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 基板組立て外観5 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 基板組立て外観6 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 基板組立て外観7 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 基板組立て外観8 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 「GM−8013T」外観1 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 「GM−8013T」外観2 】
中央の仕切り板は左右両端に切れ込みを入れると簡単に折り切りできます。
【 「まるごとNMEAボックス版」 電池ボックス改造1 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 電池ボックス改造2 】
SW1,SW2を両面テープで固定しています。 外れたら付け直すの繰返し覚悟です。 電線は「ロジック回路の配線にはワイヤーペンを使おう!!」で紹介しているポリウレタン線を利用しています。 細いため目立ちませんし、柔らかく整線しやすいです。 |
【 「まるごとNMEAボックス版」 電池ボックス改造3 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 電池ボックス改造4(ポリウレタン電線引き込み状態) 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 基板・電池収納時外観 】
基板が斜めになり、見た目がとても悪くなりました。
【 「まるごとNMEAボックス版」 「GM−8013T」収納時 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 電源スイッチ押さえ取付け時(内部収納完了) 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 外観1 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 外観2 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 外観3 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 外観4 】
【 「まるごとNMEAボックス版」 外観5 】
組立完了後、通電確認をして期待通りの動作を確認できました。
【 GNSSロガー3次元測位時(緑色LED点灯) 】
右上の茶色・赤色電線が充電用+5Vdc供給ラインです。
【 リチウムイオンポリマー電池充電時(赤色LED点灯) 】
【 リチウムイオンポリマー電池充電完了時(緑色LED点灯) 】
「RP2040−Zero」やSDカードを正常に動作させるためには「RP2040−Zero」の3V3端子電圧を 3.3Vdcに維持することが必要です。 この確認のため、可変電源をリチウムイオンポリマー電池のかわりに接続して可変電源電圧と3V3端子電圧の関係を測定しました。 可変電源出力をショットキーダイオードD1(CMS01)を介して「RP2040−Zero」の5V端子に接続して、可変電源出力電圧と3V3端子の電圧を測定しました。
【 電池電圧 v.s. 3V3端子電圧 測定結果 】
上記の結果より、電池電圧3.5V程度まで3V3端子電圧を3.3Vに維持できることが確認できました。 これより、リチウムイオンポリマー電池の定格電圧(3.7Vdc)での利用が可能だと判断しました。
次にリチウムイオンポリマー電池の充放電を確認しました。 まず、今回の回路構成(R3=2.2kΩ)におけるリチウムイオンポリマー電池の充電時の電圧変化を観測しました。 この測定時は電源スイッチSW1はオフ状態で電源電圧5Vdcを供給しています。
【 リチウムイオンポリマー電池の充電時電池電圧 】
次にGNSSロガー「GM−8013T」)利用時のリチウムイオンポリマー電池によるバッテリ運用時の連続動作確認をしました。 測定に際してリチウムイオンポリマー電池をフル充電し、GNSSロガー「GM−8013T」のTX信号とMonitor TX信号(この測定時のみ有効にしました。)も同時に測定し てGNSSロガー「GM−8013T」と「RP2040−Zero」の動作状態を同時に記録しました。 測定結果として波形変化全体像と終了時前後付近拡大の2通りを掲載します。
【 バッテリ運用時の動作確認(全体) 】
【 バッテリ運用時の動作確認(終了前後拡大) 】
上記結果より、リチウムイオンポリマー電池の保護回路により過放電防止回路が動作するまで「GM−8013T」と「RP2040−Zero」が動作している と推測できる結果となりました。 予想を超える電源電圧範囲(約2.5Vdc)まで動作して、約3時間程度連続使用できました。 なお、定格電圧時3.3Vdc時の消費電流は80〜120mAと変動している結果を得ています。 事前確認では消費電流60mA程度で連続動作5〜6時間を期待していましたが、事前確認方法に問題(スケッチ未書き込み?)があったようです。
その後、大きな問題が発覚しました。 ログデータを記録したSDカードを取り出すために「3枚重ねの基板」を電池ボックスから少し浮かす必要があり、そのうえ、配線をかき分けなければSDカードを取り出させないことが発覚しました。 SDカードの脱着を完璧に忘れていました。 この状態では何回かSDカードを脱着すると配線を断線させてしまいます。 これでは使い物になりません。 とにかく電線が太くて邪魔です。 (このような事態となることを予想だにしていなかったため、SDカード付近の状況撮影すら忘れていました。)
作り直さなければ。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 がっかりです。
「3枚重ねの基板」をそのまま利用してデータを取り出す方法として、SDカードのデータをシリアル通信で取り出す方法を検討しました。 サンプルデータとしてファイルサイズ2,977,837バイトのログデータ( テキスト約51,000行、約65分間データ)をシリアル通信(Monitor TX信号)で読み出した所要時間を確認しました。
通信速度 [bps] |
所要時間 [s] |
備考 |
115200 |
258 |
正常受信 |
230400 |
131 |
正常受信 |
460800 |
70 |
正常受信 |
921600 |
40 |
受信データに欠落有り |
当然ですが、SDカードのデータを直接アクセスする時間に比べて何倍もの時間を要します。 また、通信速度を早くすると受信側パソコンの処理能力を超えてデータ欠落を起こすようです。 当方のPCでは460800bpsまでが使用可能上限のようでした。 460800bpsにおいては6時間程度のデータ約20MBでも所要時間10分程度でダウンロードできそうです。 この結果よりシリアル通信でデータを取り出す仕様に変更して「まるごとNMEAボックス・シリアル版」として製作し直すことにしました。
シリアル通信のポートとしては「RP2040−Zero」のUSBポートとMonitor用ポートがあります。 現在の「3枚重ねの基板」の流用ではRP2040−Zero」のUSBポートへのアクセス性は良くないため、また、当方のArduino IDE環境において時たまRP2040−Zero」のUSBポートを利用した仮想COMポートの認識ができなくなることがあるため(どちらかというと後者の方が深刻な問題)、Monitor用ポートを利用することにしました。
「まるごとNMEAボックス・シリアル版」の再製作に際して以下の検討・対策を行いました。
SDカードの取出しを行わないこと(いや、諦めたこと)を前提としました。
「3枚重ねの基板」まわりの配線をできる限り細い電線(耐熱電線 SHW(より線))に置き換えました。
「3枚重ねの基板」を位置決めする支柱(2mmボルト)を追加しました。
スイッチSW1・SW2、状態表示LED用DM1の配線を固定するために、これらへの配線をコネクタ中継することにしました。
GNSSロガー動作時にMonitor用信号を有効にできるようにGP28ライン(SW3相当)を短絡できるようにジャンパーピン・ソケット(JP1)を追設しました。
下記回路図CN1の+5V−GND間に5Vdcを供給することで電源供給します。
下記に「まるごとNMEAボックス・シリアル版」の回路図、製作時の画像を掲載します。
上記回路図をクリックすると原寸大の回路図をダウンロードできます。
回路図中の色記載は製作時の配線識別用メモです。 無視願います。
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 回路図 】
電池金具取付け部分(右側)固定部分を追加でカットしました。 「3枚重ねの基板」を位置決めする支柱(2mmボルト)を追加しました。 スイッチ用配線のポリウレタン電線の引き込み部分をポリイミドテープで固定しました。 |
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 電池ボックス追加改造1 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 電池ボックス追加改造2 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 電池ボックス追加改造3 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 電池ボックス追加改造4 】
組立時に干渉する部分をカットしました。
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 スイッチ部部品改造 】
ハーフピッチのピンソケットを用いてコネクタ(CN2)取り合いできるようにしました。
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 3色RGBチップLED基板外観1 】
4ピン×2列のピンソケットを用いて、1列はLED用、もう1列はスイッチSW1・SW2用としました。 |
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 3色RGBチップLED基板外観2 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 3色RGBチップLED基板外観3 】
充電用電源、Monitor TX/RX信号用中継コネクタCN1です。
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 CN1外観 】
「3枚重ねの基板」まわりの配線を細い電線に交換しました。 なお、この段階では右上側のリチウムイオンポリマー電池中継コネクタCN3はハーフピッチピンヘッダを利用していますが、組み込み時に変更しています。 |
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 「3枚重ねの基板」外観1 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 「3枚重ねの基板」外観2 】
3色RGBチップLED基板にスイッチSW1・SW2のポリウレタン電線を接続しました。 端子間短絡防止のため、列間にポリイミドテープ、端子間に熱収縮チューブを設けています。 |
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 3色RGBチップLED基板配線接続 】
3色RGBチップLED基板・SW4・CN1・CN2を組み込みました。
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 周辺部品取付け外観(配線接続前) 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 「3枚重ねの基板」取付け時外観1 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 「3枚重ねの基板」取付け時外観2 】
電線引き回し時に障害となった部分(画像左側)を追加で削りました。
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 SW4押さえ部品追加加工 】
支柱(2mmボルト)を設けたため「3枚重ねの基板」を容易に位置決めできるようになりました。 |
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 「3枚重ねの基板」組み込み時外観 】
リチウムイオンポリマー電池中継コネクタCN3は当初ハーフピッチピンヘッダを用いていましたが、保持力が小さく振動で外れることが予測されました。 そのため、外形は大きくなりますが通常の2.54mmピッチのピンヘッダ・ピンソケットで中継することにしました。 |
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 リチウムイオンポリマー電池組み込み時外観 】
GNSSモジュール「GM−8013T」を組み込んで完成です。
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 完成外観1 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 完成外観2 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 完成外観3 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 完成外観4 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 完成外観5 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 完成外観6 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 完成外観7 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 完成外観8 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 完成外観9 】
【 「まるごとNMEAボックス・シリアル版」 完成外観10 】
5.「まるごとNMEAボックス・シリアル版」の動作確認(GNSSロガー、充放電機能)
組立完了後、通電をしてGNSSロガー機能と充放電機能が期待通り動作することを確認できました。
【 GNSSロガー3次元測位時(緑色LED点灯) 】
充電用電源、Monitor TX/RX信号用中継コネクタCN1に充電用電源電線を接続して5Vdc電源を供給しています。 |
【 リチウムイオンポリマー電池充電時(赤色LED点灯)外観1 】
【 リチウムイオンポリマー電池充電時(赤色LED点灯)外観2 】
【 リチウムイオンポリマー電池充電完了時(緑色LED点灯) 】
(下記スケッチのアップデートは中止しています。 「まるごとNMEA AE−RP2040編」のスケッチを利用することを推奨します。)
SDカードのデータを取り出すためにファイルマネージャー相当の機能が必要となります。 シリアル通信を用いたオリジナルの機能となりますので、必要最小限の機能のみを作り込みました。 機能としてはファイルリスト取得、ファイルデータ読み出し、ファイル削除の3機能のみとしました。 また、通信速度のみを変えた4種類のスケッチ(uf2ファイル)を準備しました。 コマンドで通信速度を変更する機能を盛り込んでも大した作業量追加にはなりませんが、ちょっと力尽き果てて (深夜コーディング時眠くなって)今回のVersionでは作り込みしませんでした。
下記にファイルマネージャー用スケッチを掲載しています。 PCで受信できる通信速度のファイルマネージャー用スケッチを利用してください。 このスケッチは「まるごとNMEA Raspberry Pi Pico編」の「6.公開用スケッチ(uf2ファイル)」にファイルマネージャー機能を追加したものです。 電源投入時(SW4オフ→オン時)のSW1・SW2の状態でGNSSロガー機能、ファイルマネージャー機能を切り替えています。
ファイルマネージャー機能を有効にするためには電源投入時(SW4オフ→オン時)にSW1とSW2の両方を押しながら電源投入します。 パソコン側の通信ソフトはシリアル通信用プログラムを利用してください。 当方は”tera term”を利用しています。 なお、正常に受信するためには通信速度の設定の他に送信・受信の改行コードとして”LF”(ASCIIコード:改行)を設定する必要があります。
機能 |
操作/操作例 |
起動時メッセージ ファイルリスト |
【 起動時メッセージ・ファイルリスト操作例 】 |
ファイル読み出し |
【 ファイル読み出し操作例 】 |
ファイル削除 |
【 ファイル削除操作例 】 |
「まるごとNMEAボックス・シリアル版」で当初の機能をほぼ実現できましたが、やはりSDカードを取り出せるようにしたいものです。 そのためには部品実装の全面見直し
(例えばスイッチやLEDなどの外付け部品の基板実装化)、「RP2040−Zero」USBコネクタのアクセス改善、「RP2040−Zero」USBコネクタからのリチウムイオンポリマー電池の充電などの見直しが望まれます。 そのためには両面面実装プリント基板化が必要かと思われます。 ユニバーサル基板による製作を原則としていますので、実現は難しそうです。
また、現状ではバッテリでの運用時間が約3時間と短いため、バッテリ容量の増加も必要です。 このためには単三乾電池2本用電池ボックスを006P電池ボックスにするなど少し大きくする必要があ
りそうです。
8.「まるごとNMEAボックス版」・「まるごとNMEAボックス・シリアル版」で使用した部品
「まるごとNMEAボックス版」・「まるごとNMEAボックス・シリアル版」の製作で利用した部品の一部を以下に紹介します。 なお、パッケージに記載の価格は入手当時の価格であり、現在の価格ではありません。 また、既に販売されていない部品もあります。
圧電ブザー 表面実装圧電サウンダ(トランスデューサ/圧電スピーカ/) [PKMCS0909E4000-R1] 入手先 秋月電子通商 |
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GPSモジュール 接続用ケーブル 入手先 aitendo |
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リチウムイオン電池充電IC TP4057 入手先 aitendo |
【 パッケージ外観 】
【 TP4057外観 】 |
リチウムイオンポリマー電池 SX−3.7V−300MAH 入手先 千石電商 |
【 パッケージ外観 】
【 電池外観 】
【 保護基板外観 】 保護基板は「リチウムイオン電池充電保護基板 1セル 2.5A (HX1S025A)」類似の回路のようです。 この類似品に比べて過放電防止の検出電圧が若干低めになっているようです。
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ショットキーダイオード CMS01 入手先 秋月電子通商 |
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SMDプロトタイピング 入手先 秋月電子通商 |
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耐熱電線 SHW(より線) 7/0.08mm 錫メッキ 0.65mm 30V 80℃ 入手先 千石電商
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耐熱電線とあるものの80℃と少し低いですが、柔軟性があります。 通常の塩化ビニル製よりは熱に耐えるようです。 |
シングルライン ハーフピッチコネクタ 入手先 不明
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表面実装用タクトスイッチ KRPABE010 入手先 秋月電子通商 |
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高耐熱テープ(ポリイミドテープ) T6−33 入手先 aitendo |
絶縁の他、配線固定にも用いています。 |
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