Giga−Site スペクトラム・アナライザ / トラッキング・ジェネレータ |
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データ番号 | 114 |
区 分 | キット |
分 類 | 計測器 |
品 名 | スペクトラム・アナライザ / トラッキング・ジェネレータ |
発売元 | Giga−Site |
価 格 | Giga−Site を参照願います。 |
主要部品 | Giga−Site を参照願います。 |
電 源 | Giga−Site を参照願います。 |
概略仕様 |
Giga−Site を参照願います。 |
付属基板 | ユニバーサル基板 ICB−504 (サンハヤト) |
付属ケース | TEISIN製 TK11 W155mm×D175mm×H65mm |
外形寸法 | W155mm×D175mm×H65mm (突起部を除く) |
追加購入 部品 |
電源スイッチ 電源オン表示LED |
コメント | スペクトラム・アナライザ / トラッキング・ジェネレータとバリバリの高周波回路の固まりの名前ですが、心臓部の高周波ユニットは完成品(改造済品)となっているので、名前に臆することなく楽しく製作できPICマイコンをつくる感覚で製作することができます。 このキットは、周波数が正確に測定できるだけではなく、観測された信号の振幅についてもソフト的に周波数補正されており、測定精度の向上が図られている、大変頼もしく実用に値する測定器に仕上がっています。 さらに、本キットはオシロスコープを利用するキットとは違い、パソコンで設定・観測結果表示を行いますので、設定も行い易い上に、観測結果がディジタルで表示されるので読みとり易くなっています。 特にパソコンを持っているけれども、まともなオシロスコープを持っていない者にとっては大変助かるキットです。 なお、PC9801シリーズMS−DOS用ソフトをソフトウエアの小部屋の「自作ソフト GigaSite スペクトルアナライザ用PC9801シリーズ向けソフト」に公開しておりますので、PC9801をお持ちの方は是非ご覧下さい。
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改 造 | Giga−Site のWebページ「完成者の声」のリンク先を参照願います。 |
その他 (製作例) |
この製作例は、基本的な電子回路部分が完成した時点でのレポートです。 ケースや応用工作例については、これから追記させて頂く予定です。 なお、トラッキングギェネレータに関してはまだ未確認です。
キット構成部品 キットは宅急便のW270mm×D200mm×H130mmの段ボール箱に丁寧に梱包されて送られてきました。 今回はクッション材として導電性スポンジが詰められており、このクッション材もIC保管用として有効活用できます。 配線材料と電源スイッチ及び電源オン表示LED以外のほとんど全ての部品が送付されてきており、部品入手に努力を要する田舎に住んでいる人には大変助かります。 まず、ケースとしてTEISINのTK11が付属しています。 フロントパネルとリヤパネルがアルミ平板、その他のケースは樹脂製となっています。 フロントパネル・リヤパネルの加工は平板のため加工はやりやすそうです。 【 ケース外観 】
スペクトル・アナライザという名前にもかかわらず、電子部品はわずかに下記のように非常に部品点数が少なくなっています。 【 電子部品 】
抵抗とダイオードは下記画像のように紙に貼ってありますので、部品を選ぶ作業が大変楽になっています。 【 抵抗・ダイオード 】
また、本キットの心臓部でもあるMIX-1G、MIX−2G、LOG−UVや電源・ACコード・ユニバーサル基板が下記画像です。 ちなみに、MIX-1G、MIX−2G、LOG−UVの番号は1069でした。 【 高周波部ユニット・基板・電源 】
また、コネクタ・コネクタハーネス・ネジ類・ゴムブッシュなど、製作・動作に必要と思われる部品全てが付属しています。 【 コネクタ・ネジ類 他 】
キット製作 キットのうちの電子回路部分についての製作例を以下記載します。 製作方針としてGiga−Siteに掲載されている回路図に準じ、Giga−Siteの「外観写真1.jpg」の画像にできるだけ近づけて製作してみるつもりで製作しました。 なお、Giga−Siteの「外観写真1.jpg」の画像だけでは部品全ての実装がよく分からなかったので、適当に部品を実装していくと最終的に若干部品配置が異なってしまいました。 また、回路として、おまじないのパスコンだけは追加させて頂きました。 追加したパスコンは、2個の3端子レギュレータのIN-GND,OUT-GND間及び+30V-GND間の合計5カ所で、秋月電子通商で入手した0.1μFのセラミックチップコンデンサをハンダ面に追加しています。 このようにして製作した電子回路部分(基板ユニット部)が下記の画像です。 【 基板ユニット部 完成図 】
また、MIX-1G、MIX−2G、LOG−UVの各ユニットとも基板から外すことができるようにICソケットをコネクタ代わりに使用して脱着可能なようにしています。 なお、MIX-1G、MIX−2G側には本キットに付属の高さ調整用ICソケットが別途接続しています。 そのため、MIX-1G、MIX−2G用の基板側ICソケットには丸ピンタイプのICソケットで取り合いができるようにしました。 以下に部品面を画像を掲載します。 【 基板部分完成図 部品面 】
また、基板配線に際し、極力ジャンパー線を使用しないで済むようにしましたが、IC2のトランジスタアレー部分にはワイヤーペンを使用してポリウレタン単線の配線(線が細いので下記画像では識別できません。)を、+5.5V及び+13Vの電源については0.3mm2のより線を3本追加しています。 以下にハンダ面の画像を掲載します。 【 基板部分完成図 ハンダ面 】 今回の製作に際し、まずは大まかに部品配置を決め、その後、GNDライン、+5V,+9Vライン、アナログ信号ライン、ロジック部と配線の扱っている信号種類の順番で配線していきました。 本キットをケース実装した例を次に示します。 ケースはキットに付属のケースをそのまま利用させて頂き、また、パネル加工や部品配置など取り扱い説明書に準じて製作しました。
【 前面パネル 】 全面パネルにはMIX-1G、MIX−2G、LOG−UV用のコネクタの他に、電源スイッチと電源オンLEDを追加しています。 また、入力部にはF型−BNC変換コネクタを設置してBNCコネクタで接続できるようにしています。 (マッチングは無視です。 そこまで気にしなければならないときには50Ω−75Ωインピーダンス変換器も付けて測定しなければ。 しばらくは、ここまでやる必要はないようです。)
(アンフェノールコネクタはハンドニプラを使用して角穴を開けて取り付けています。) 【 背面パネル 】 当初、背面にはプリンターケーブル用アンフェノールコネクタとヒューズブラケットを実装していました。 実際にケース内に基板やスイッチング電源を入れて使用していたところ、スイッチング電源の発熱が意外に大きいことに気付きました。 このため、急遽ファンを追加しております。 ファンが後付となったため、背面の部品実装位置に若干無理があるように見えるようになってしまいました。 なお、ファンの排気能力が低いため、ファンを追加してもスイッチング電源部の温度上昇がすぐにわかるくらいケース表面が暖かくなっています。 (問題は無い程度です。)
【 内部実装状態 】 ケース内はパネル加工により部品位置が決まるため、至極一般的な実装となっています。 なお、スイッチング電源の取り付け穴位置の決定に際しては、ケースの裏に取り付けるゴム足とラップしないように注意が必要です。 MIX-1G、MIX−2G、LOG−UVと前面パネルの取り付けに際し、アルミパネルとMIX-1G、MIX−2G、LOG−UVのネジ止め部に隙間があいていました。 このため、平座を1〜5枚入れて基板と前面パネルの直角平行が保てるようにしてネジ止めしています。
PIC書き込み〜測定まで 【 PIC書き込み 】 現在使用しているパソコンは「マザーボード BH6 + Celeron 300A で 450MHz オーバードライブ」 となっています。 Giga−Site の「PICのASMと書き込み方法」に「PIC書込みにはPCのクロックが 120MHz以上でないと成功しないようです。」との掲載されていたので、マザーボード BH6 + Celeron 300A で 450MHz オーバードライブのパソコンでPIC書き込みの可否が心配でしたが、何ら問題なく、あっけないくらい簡単に書き込みが完了しました。
その後、同じパソコン仕様でスペアナ用のソフト DIGANA.BAS を起動しましたが、周波数スキャンは実行しているものの、信号の大きさがグラフ枠はもちろんのこと画面の最上部をも飛び出しており、まともにスペクトル波形を観測することができませんでした。 何度も回路や配線を見直しましたがミスを見つけることができませんでした。 その後、今回、キット送付のメール交換において「450MHzは最高周波数」というメールのメッセージを思い出して、BIOSを300MHzに設定し直して再度トライすると難なく動作しました。 しかし、メインのパソコンを300MHzで使用するつもりはないので、すぐにもとの450MHzに戻し、もう1台のMMX 233MHzのパソコンで動作確認すると、こちらでも問題なく動作しています。 本ページの作成当時、Giga−Site にはパソコンに関して下記のパソコンに関する注意事項が記載されています。
結局、今回、上記内容を検証することができました。
【 動作確認 】 さて、いよいよ周波数スペクトルを観測すると、それらしい波形が観測されました。 さっそく動作確認完了報告をGiga−Siteの青山様に連絡を致しました。 が、測定結果の信号レベルが20dB程度低い、また、ADコンバータの分解能が粗いとのご指摘を受けました。
【 センタ 0MHz スパン 50MHz 製作不良時の観測結果 】
その後、何度かご指導を頂いた結果、ADコンバータの基準電圧フィルタ用コンデンサC4の+側がADコンバータIC3の4番ピンにハンダ付けされていないことが判明しました。 この部分のハンダ付けを行うと次のスペクトル波形のように正常に測定できるようになりました。 ご丁寧に最後までご指導頂きました青山様に感謝致します。
【 センタ 0MHz スパン 25MHz 不具合部修正後の観測結果 】
このような経過を経て、やっと正常に周波数スペクトルを観測することができるようになりました。 以下、いろいろなキットの周波数スペクトル観測例を掲載します。 周波数領域が見えてくると世界が広がってきます。 観測例 我が家TV屋内配線のUHF帯の周波数を観測してみました。 我が家のTV屋内配線には秋月電子通商のUHF帯TVトランスミッタキットを接続しており、北九州のFBS用の35chと同じ周波数で送信できるようにしています。 早速このUHF帯TVトランスミッタキットを送信してTV屋内配線のスペクトルを観測した結果が下記の画像です。 【 センタ 610MHz スパン 50MHz スペクトル観測例 】 UHF帯TVトランスミッタキットはさすがにおもちゃだけあって、音声は簡易変調していることが分かります。 このため、送信チャンネルより1ch下が使用できなくなり、2ch分の帯域を必要とすることが判明しました。 また、送信周波数が結構ずれていることも判明しました。 (周波数がずれていても受信機側のAFCのお陰で問題なく受信できているようです。) また、スプリアスの発生や寄生発振はしておらず、また、電界強度が他のTV放送に比べて17〜20dB程度強くまだ出力の余裕はありそうです。
発振有無時のスペクトルを測定し、その結果の画像を画像処理して重ね合わせた結果を下記します。 薄いオレンジ色の部分が発振有り時の周波数スペクトル、薄い灰色の部分が発振無し時の周波数スペクトルです。 基本波部分を詳細に観測したものが下記画像です。 このキットをFMラジオで受信すると、強い基本波の他に、その周辺の周波数付近でも弱い発振があるように聞こえていますが、周波数分析結果では心配するような寄生発振はしていないようです。 なお、85.3MHzのスペクトルはNHK−FM(山口)が回り込んできているものです。
【 センタ 80.5MHz スパン12.5MHz スペクトル観測例 】
次に、高調波を観測したものが下記画像です。 高調波は−20dB以下に抑えられているようです。
【 センタ 150MHz スパン200MHz スペクトル観測例 】
発振周波数を15MHzに設定したときの周波数スペクトルを観測しました。 発振有無時のスペクトルを測定し、その結果の画像を画像処理して重ね合わせた結果を下記します。 薄いオレンジ色の部分が発振有り時の周波数スペクトル、薄い灰色の部分が発振無し時の周波数スペクトルです。
【 センタ 15MHz スパン12.5MHz スペクトル観測例 】
次に、高調波を観測したものが下記画像です。 出力段のフィルタはキット付属のカットオフ周波数8MHzのままです。 高調波は−15dB以下ですが、やはり高次の高調波が結構発生しているようです。 また、DDSキットの基本クロック67.10884MHzが漏れてきていることも観測されています。 なお、周波数設定のPIC DDSコントロールキットに使われているPICマイコン用クロック4.19MHzは、はっきりとは観測されませんでした。
【 センタ 50MHz スパン 100MHz スペクトル観測例 】
発振有無時のスペクトルを測定し、その結果の画像を画像処理して重ね合わせた結果を下記します。 薄いオレンジ色の部分が発振有り時の周波数スペクトル、薄い灰色の部分が発振無し時の周波数スペクトルです。 基本波部分を詳細に観測したものが下記画像です。 周波数分析結果では心配するような寄生発振はしていないようです。 なお、このキットは電話線に接続されるため、各種放送電波が一緒に観測されているようです。 79.2MHzのスペクトルはFM山口が、80MHzはFM福岡(北九州)が回り込んできているものです。
【 センタ 77MHz スパン12. 5MHz スペクトル観測例 】
次に、高調波を観測したものが下記画像です。 高調波は−10dB以下であり、以外と多くの高調波が発生しているようです。 【 センタ 150MHz スパン200MHz スペクトル観測例 】
【 ELEKIT PS−474R FMステレオトランスミッタ スペクトル観測例 】 発振有無時のスペクトルを測定し、その結果の画像を画像処理して重ね合わせた結果を下記します。 薄いオレンジ色の部分が発振有り時の周波数スペクトル、薄い灰色の部分が発振無し時の周波数スペクトルです。 本ケースの場合、ATTuv=45にゲインを上げています。 基本波部分を詳細に観測したものが下記画像です。 周波数分析結果では心配するような寄生発振はしていないようです。
【 センタ 80MHz スパン12. 5MHz スペクトル観測例 】
次に、高調波を観測したものが下記画像です。 高調波は−20dB以下に抑えられているようです。 どうも、本キットの発振部では80MHzの他に若干40MHz成分(約−50dB)も発生しているようです。 この40MHzの高調波が出力段の高周波増幅部で増幅されて40MHzの基本波(約−50dB)より大きい第3次・第5次高調波が発生しているようです。
【 センタ 150MHz スパン200MHz スペクトル観測例 】
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データ作成者 CBA
注意事項
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