title0a.gif

Memorandumの小部屋

本ページは金銭授受を伴う行為を含むAuctionや商用Web Pageからの無断リンク・無断参照を禁じます。
無断リンク・無断参照が判明した時点で然るべき処置をとらさせて頂きます。


IchigoJam配線ごちゃごちゃはいやだ!

IchigoJamモバイル用途液晶モニタBOXができちゃったの巻

 

 「IchigoJam (K-09420)」に「PanCake (K-09686)」を接続することでサウンド・グラフック機能を使えるようになりました。 利用するソフトも初期版はBASIC言語でしたので、TinyBasicで育った我が身にとってはとても馴染みやすいシステムでした。 また、「IchigoJam (K-09420)」・「PanCake (K-09686)」ともに低解像度のため、これが幸いして小型の液晶モニタを利用しても表示画面の識別は十分可能でした。 「IchigoJam (K-09420)」・「PanCake (K-09686)」用に「4.3インチ液晶モニター MNT043A12V−B」と「折りたたみ4.3インチモニター  (MNT043A12V-A)」を利用することで、狭い作業机の上に液晶モニタ2台を置いて「IchigoJam (K-09420)」・「PanCake (K-09686)」を同時表示して運用することができています。

 しかし、「IchigoJam (K-09420)」・「PanCake (K-09686)」・「4.3インチ液晶モニター MNT043A12V−B」・「折りたたみ4.3インチモニター  (MNT043A12V-A)」だけですむわけではなく、モニタ・「IchigoJam (K-09420)」用電源(ACアダプタ)・キーボード・音声モニタ用アンプな・各機器を接続する各種ケーブルが必要となります。 そのため作業机の上は各種機器・ケーブルで配膳ごちゃごちゃすることとなりました。 「IchigoJam (K-09420)」・「PanCake (K-09686)」はコンパクトなのに、周辺機器類やケーブルのために風呂敷を広げるくらいのスペースが必要となります。 当然、利用する際の機器の準備(物集め、セットアップ)も面倒でした。 準備用品の一例を下記に示します。

 

【 「IchigoJam (K-09420)」・「PanCake (K-09686)」利用環境 】

 

準備用品リスト

主要機器

付属機器

IchigoJam (K-09420)

PanCake (K-09686)

 マイクロUSBコネクタ付き5Vdc出力ACアダプタ

 PS2・USB兼用ミニキーボード(USBコネクタタイプ)

4.3インチ液晶モニター MNT043A12V−B

(USB電源化(5Vdc)改造済み)

 USBジャックコネクタタイプ5Vdc出力ACアダプタ

 ピンプラグケーブル(映像信号用)

折りたたみ4.3インチモニター  (MNT043A12V-A)

 12Vdc出力ACアダプタ

 ピンプラグケーブル(映像信号用)

電池ボックス電子工作(その22)  いつどこオーディオアンプ1

 ポータブルミニスピーカ CY−329 (ダイソー)

 ピンプラグ〜3.5mmミニプタグ付きケーブル
(自作モノラル・ステレオ変換ケーブル)

 

 部品・ユニットの小部屋で「PanCake (K-09686)」の動作確認に際して、オーディオ信号アンプをどのように準備するかを検討したことをきっかけとして、最終的にモバイル用途に対応した液晶モニタBOXを製作するに至りました。 今回はこの経緯を紹介します。

 

− 目次 −

1.アンプ、電源内蔵BOXの製作

2.液晶モニタBOX(Rev.0)の製作

3.液晶モニタ映像表示改善

4.モバイル用途液晶モニタBOX(Rev.1)の製作

5.最終版液晶モニタBOX(Rev.2)の製作

6.まとめ

 


1.アンプ、電源内蔵BOXの製作

 「PanCake (K-09686)」の動作確認をする際にオーディオ信号用アンプが必要となりました。 当初は「電池ボックス電子工作(その22)  いつどこオーディオアンプ1」を利用することに気付かず「超薄D級アンプモジュール(3W+3W) (AMP3W-8403VR-B)」を利用することにしました。 余談ですが、「いつどこオーディオアンプ1」を当初から利用することにしていれば、本Webページの製作をすることはなかったと思います。

 「4.3インチ液晶モニター MNT043A12V−B」はUSB電源化(5Vdc)改造済みであったため、ついでに「折りたたみ4.3インチモニター (MNT043A12V-A)」をモバイルバッテリで動作できるようにすればACアダプタを利用しなくても済むことに思い至りました。 この用途に「入出力2.5V〜15V 昇降圧型スイッチング電源モジュールキット LTC3111使用 (K-11212)」を利用することにしました。

 これらの「超薄D級アンプモジュール(AMP3W-8403VR-B)」と「昇降圧型スイッチング電源モジュールキット(K-11212)」を、たまたま目に付いた「糸つきようじ」の空きケースに実装しました。 このケースにジャックやコネクタを追設することで短絡防止や配線整線をし易くしました。 これでモバイルの際のセットアップの手間を少し低減できるようになりました。 以下にオーディオアンプとDCDCコンバータ電源を内蔵したBOXを紹介します。

 

上記回路図をクリックすると拡大回路図をダウンロードできます。

【 アンプ・電源内蔵BOX回路図 】

 

 「超薄D級アンプモジュール(AMP3W-8403VR-B)」はBTL出力のため、一般的な3極のイヤフォンを接続することができません。 そのため、外部スピーカ用に3.5mmモノラルジャックを2個利用しています。 「PanCake (K-09686)」はモノラル音声のため、オーディオ用ケーブルはモノラル用もしくはステレオ用Lchのみを利用します。 

 

【 アンプ・電源内蔵BOX全体外観 】

 

【 アンプ・電源内蔵BOX 内部外観1 】

 

【 アンプ・電源内蔵BOX 内部外観2 】

 

【 アンプ・電源内蔵BOX 内部外観3 】

 

USB3ポート付きモバイルバッテリーが必要です。

【 アンプ・電源内蔵BOX利用 セットアップ例 】

 

【 アンプ・電源内蔵BOX利用 動作例 】

 


2.液晶モニタBOX(Rev.0)の製作

 アンプ・電源内蔵BOXを利用していて、モバイル対応に際して液晶モニタを2台準備する必要がありました。 また、USB3ポート付きのモバイルバッテリーが必要なので利用できるモバイルバッテリーが限られる、一般的な3極の3.5mmミニプラグヘッドフォンを利用できないなど不自由さが気になりだしました。

 特に液晶モニタ2台を1台にするために、死蔵していた「2入力3.5インチ液晶モニターキット (2P-035NC11)」を利用することを検討しました。 

 

注意

 本Webページ公開時にはaitendoで 「2入力3.5インチ液晶モニターキット (2P-035NC11)の入手はできないようです。 本品の入手方法や代品についてのお問い合わせには回答できません。

【 「2入力3.5インチ液晶モニターキット (2P-035NC11)」 】

 

 まずは、ケースの検討です。 秋月電子通商でストック用に購入していた「プラスチックケース SK−5(P−00076)」に「2入力3.5インチ液晶モニターキット (2P-035NC11)」が丁度よく収まり、また、ケースの深さもそれなりにあるため追加基板を実装できそうでした。 これらの確認によりケースSK−5を利用することにしました。

 

【 プラスチックケース SK−5(P−00076) 】

 

 次にオーディオアンプICの選定です。 何種類かストック品がありましたが、秋月電子通商で購入した「LM4880(I−10052)」を利用することにしました。

 

【 LM4880(I−10052)パッケージ外観 】

 

【 LM4880(I−10052)デバイス外観 】

 

 ここで問題になったのが音量調整です。 一般的な可変抵抗器は結構な大きさがあります。 そのなかでも比較的小さい2連可変抵抗器のストック品として秋月電子通商で購入したRK0971220−F15−C(P−03604)を有していました。 ケースSK−5に「2入力3.5インチ液晶モニターキット (2P-035NC11)」を実装すると、この2連可変抵抗器を実装することができませんでした。 そこで、その他のストック品を探すと、「超薄D級アンプモジュール(AMP3W-8403VR-B)」を入手した際に、とても気になって念のためにストック品として購入しておいた「R1001−G16 B10Ω−T2」を見つけ出すことができました。 これはaitendoの店頭で購入したストック部品です。 「R1001−G16 B10Ω−T2」の機構部分はとても貧弱に見えますが、この薄さはとても魅力的です。 「R1001−G16 B10Ω−T2」を利用することでケースSK−5に2連可変抵抗器を内蔵することができることを確認できました。

 

右側が「R1001−G16 B10Ω−T2」です。

【 2連可変抵抗器 比較外観1 】

 

【 2連可変抵抗器 比較外観2 】

 

 これらの部品を利用したオーディオアンプ回路図を以下に掲載します。

上記回路図をクリックすると拡大回路図をダウンロードできます。

【 オーディオアンプPCB1(Audio AMP Rev.0)回路図 】

 

オーディオアンプ基板PCB1(Audio AMP Rev.0)回路図をもとにした製作例を以下に掲載します。

 

【 オーディオアンプ基板PCB1(Audio AMP Rev.0)外観1 】

 

【 オーディオアンプ基板PCB1(Audio AMP Rev.0)外観2 】

 

【 オーディオアンプ基板PCB1(Audio AMP Rev.0)外観3 】

 

【 オーディオアンプ基板PCB1(Audio AMP Rev.0)外観4 】

 

 次に液晶モニターを2台同時利用できるように、外付け液晶モニター用12Vdc出力DCDCコンバータとして「入出力2.5V〜15V 昇降圧型スイッチング電源モジュールキット LTC3111使用 (K-11212)」を利用することにしました。

 以上の部品や基板をケースSK−5に実装して液晶モニタBOX(Rev.0)を製作しました。 以下にこの製作例を掲載します。

 

上記回路図をクリックすると拡大回路図をダウンロードできます。

【 液晶モニタBOX(Rev.0)回路図 】

 

【 液晶モニタBOX(Rev.0)外観1 】

 

【 液晶モニタBOX(Rev.0)外観2 】

 

【 液晶モニタBOX(Rev.0)外観3 】

 

液晶パネルの裏面に絶縁用ビニルテープを貼り付けています。

【 液晶モニタBOX(Rev.0)内部外観1 】

 

【 液晶モニタBOX(Rev.0)内部外観2 】

 

【 液晶モニタBOX(Rev.0)内部外観3 】

 

【 液晶モニタBOX(Rev.0) オーディオ入出力部外観1 】

 

【 液晶モニタBOX(Rev.0) オーディオ入出力部外観2 】

 

【 液晶モニタBOX(Rev.0) オーディオ入出力部外観3 】

 


3.液晶モニタ映像表示改善

 「IchigoJam (K-09420)」の映像信号を液晶モニタBOX(Rev.0)の「2入力3.5インチ液晶モニターキット (2P-035NC11)」に表示させました。 「折りたたみ4.3インチモニター  (MNT043A12V-A)」などでは何ら問題なく表示できていましたが、液晶モニタBOX(Rev.0)では映像がチラついたり流れたりしました。 

  

安定した表示をしない状態の画面表示。

【 「IchigoJam (K-09420)」映像表示例 】

 

 そこで「IchigoJam (K-09420)」の映像信号を「デジタルオシロスコープ DS1054Z」で観測しました。 比較用にCCDカメラの映像信号も同時に観測することにしました。 その結果、垂直同期信号に大きな相違が見つかりました。 垂直同期信号の期間は、通常は水平同期信号3期間分ですが、「IchigoJam (K-09420)」の映像信号では13期間分と、とても長い期間となっていました。 (各信号は非同期なので、タイミングよく観測するために何度単掃引したことか。。。。。)

 

CH1(黄色) : 「IchigoJam (K-09420)」映像信号

CH2(水色) : 比較用CCDカメラ映像信号

【 映像信号比較1 】

 

 垂直同期信号部分の拡大表示を下記に掲載します。 垂直同期信号の期間だけではなく等価パルス(水平同期信号パルス周期の半分の周期のパルス)にも相違がありました。 正規のNTSC信号では、垂直同期信号の水平同期信号3期間分前から水平同期信号3期間分後までの合計水平同期信号9期間分は等化パルスが挿入されますが、「IchigoJam (K-09420)」では等価パルスではなく水平同期信号相当のパルスとなっていました。

 

CH1(黄色) : 「IchigoJam (K-09420)」映像信号

CH2(水色) : 比較用CCDカメラ映像信号

【 映像信号比較2 】

 

 垂直同期信号付近の相違に問題があるのかもしれないと思い、その影響確認をしました。 本来は「IchigoJam (K-09420)」のファームウエアを見直して正規の同期信号に近づけるのがベストな手法ですが、残念ながらそのようなスキルは持ち合わせていません。 そのため、「IchigoJam (K-09420)」の映像信号を加工することにしました。 ただし垂直同期信号の期間を加工することは容易ですが、等価パルスへの置き換えは結構面倒な回路が必要となります。 また、液晶モニタや一般的なTVでは「IchigoJam (K-09420)」の映像信号を安定して表示できていますので、今回は垂直同期信号の期間の影響についてのみ確認することにしました。 試しに確認するだけなので、ブレッドボードに垂直同期信号加工回路を組んで確認しました。  

 

74HC14、74HC32、74HC86を利用しました。 可変抵抗器で垂直同期信号の期間を調整できます。

【 垂直同期信号加工回路例 】

 

 

CH1(黄色) : 加工前の映像信号

CH2(水色) : 加工後の映像信号

【 垂直同期信号 加工前後比較 】

 

 上記のように垂直同期信号の期間を変えましたが結果として安定した表示にすることができませんでした。 が、しかし何かの拍子に安定して表示することがありました。 いろいろ試していると「IchigoJam (K-09420)」のR1(470Ω)に並列抵抗を追加すれば安定することがわかりました。 最終的にはR1に1kΩの抵抗を並列接続することにしました。

 

【 R1並列抵抗1kΩ接続例 】

 

 このR1並列抵抗が映像信号にどのように影響するかを観測した結果を以下に掲載します。 R1並列抵抗の抵抗値が低くなるとNTSC信号の0IREレベルが上昇する(同期信号振幅が大きくなる)結果となりました。

 

CH1(黄色) : 「IchigoJam (K-09420)」映像信号(不安定表示)

【 R1並列抵抗無し 】

 

CH1(黄色) : 「IchigoJam (K-09420)」映像信号(安定表示)

【 R1並列抵抗2.2kΩ時 】

 

CH1(黄色) : 「IchigoJam (K-09420)」映像信号(安定表示)

【 R1並列抵抗1kΩ時 】

 

【 R1並列抵抗1kΩ時の安定した画面表示 】

 

 ただし、上記で全て解決した訳ではありません。 原因や再現のタイミングは不明ですが、映像表示後に「IchigoJam (K-09420)」の電源オフ→電源オンをすると画面表示しない場合がありました。 この場合は液晶モニタ(Rev.0)の電源オフ→電源オンすると再度表示することができるようになりました。 使う上では多少支障がありますが、使えないわけではないので、このまま使用することにしました。 なお、この現象はR1並列抵抗2.2kΩより1kΩの方が頻度が少ない感じがしたので、R1並列抵抗の抵抗値を1kΩに決定しました。 この一連の現象は「IchigoJam (K-09420)」だけではなく「Ichigojamプリント基板ハーフキットS」、「IchigoJamプリント基板完全組み立てキットT」でも同様でした。

 次に「PanCake (K-09686)」の映像信号を接続すると白黒表示になったり、部分的にカラー表示する画面表示となっていました。 「IchigoJam (K-09420)」とは現象が異なりましたが、「IchigoJam (K-09420)」と同様に映像信号をつくる抵抗値を調整しても変化しませんでした。 仕方ないので、ここでも映像信号を確認しました。

 

【 「PanCake (K-09686)」映像表示例 】

 

CH1(黄色) : 「PanCake (K-09686)」映像信号

CH2(水色) : 比較用CCDカメラ映像信号

【 映像信号比較1(1ライン分) 】

 

CH1(黄色) : 「PanCake (K-09686)」映像信号

CH2(水色) : 比較用CCDカメラ映像信号

【 映像信号比較2(垂直同期信号) 】

 

 「PanCake (K-09686)」の映像信号の観測結果では、垂直同期信号期間やカラーバースト信号は比較的正規のNTSC信号に近い信号になっていました。 他に何か手がないかと思案していると、「PanCake (K-09686)」の取扱説明書を思い出しました。 解決方法は簡単でした。 「PanCake (K-09686)」のトリマコンデンサを調整することで一発解決です。 「IchigoJam (K-09420)」での思い込みが強すぎたようです。

 

【 調整後の「PanCake (K-09686)」表示例 】

 

 これで無事、液晶モニタBOX(Rev.0)を利用できるようになりました。

 


4.モバイル用途液晶モニタBOX(Rev.1)の製作

 「2入力3.5インチ液晶モニターキット (2P-035NC11)」の液晶パネルと液晶パネル用制御基板の間にケーブル曲げR確保のために若干隙間を設ける必要があります。 この隙間は無駄なスペースとなっていました。 とてももったいない話で、この隙間にリチウム電池を実装すればモバイル用途にできるのではと思うようになりました。 ここでもストック用としてマルツ秋葉原本店で購入したリチウムイオン電池EM−LITHIUMU3.7−2000MAH(3.7V2000mAh)を引っ張り出してきて、この隙間に実測できないかと試すと都合よく実装できるようでした。 ただし、リチウムイオン電池の外装が損傷しないように、液晶パネル用制御基板のハンダ付け突起部2ヶ所を削り、緩衝材として厚めのビニルテープを貼って保護する必要はありました。

 

【 リチウムイオン電池EM−LITHIUMU3.7−2000MAH パッケージ外観 】

 

【 リチウムイオン電池EM−LITHIUMU3.7−2000MAH 本体外観 】

 

 リチウムイオン電池を内蔵するならばリチウムイオン電池充電回路が欲しくなりました。 充電用ICとしてリチウムイオン電池充電キット (AKIT-4057)で利用しているTP4057を予定していましたが、ストックしていたTP4057は手持ち切れとなっていました。 代品として千石電商で購入していたストック用のLTC4054を利用することにしました。 TLC4054を利用した充電回路基板を以下に掲載します。 充電電流は600mAとしました。

 

【 充電回路PCB2回路図 】

 

【 LTC4054パッケージ外観1 】

 

【 LTC4054パッケージ外観2 】

 

 

【 充電回路PCB2外観1 】

 

【 充電回路PCB2外観2 】

 

【 充電回路PCB2外観3 】

 

部品干渉を避けるために、ハンダ付け面をやすりで削りました。

【 充電回路PCB2外観4 】

 

 ここで一通り部品類が揃いましたので、ケースSK−5での実装確認をしたところリチウムイオン電池の影響が他の部位に出ていました。 「2入力3.5インチ液晶モニターキット (2P-035NC11)」の液晶パネル用制御基板の電解キャパシタ、および、オーディオアンプPCB1(Audio AMP Rev.0)の電解キャパシタの2部位が部品干渉するようんびなっていました。 この対応として、干渉部品の交換を実施しました。

 

右上の円筒形の100μF2個を交換します。

【 液晶パネル用制御基板部品面 】

 

100μF2個を交換します。

【 液晶パネル用制御基板部品面 交換部品拡大 】

 

100μF2個を取り外した状態です。

【 液晶パネル用制御基板部品面 交換取り外し部拡大 】

 

 手持ちの代替用キャパシタを探しましたが、適切な低頭の代替キャパシタの手持ちがありませんでした。 秋葉原に行けばいろいろ見つけることができると思うのですが、ここは田舎です。 手持ち品を利用するしかありません。 思いっきり探すと、秋月電子通商の店頭で衝動買いしていた導電性高分子アルミ電解キャパシタ12.5V100μF(P−06855)を見つけ出しました。 定格電圧に余裕がありませんが背に腹は代えられません。 これを利用することにしました。

 

導電性高分子アルミ電解キャパシタ12.5V100μF(P−06855)

【 代替部品 】

 

【 液晶パネル用制御基板部品面 代替品取付け部拡大 】

 

【 液晶パネル用制御基板部品面 代替品取付け後外観 】

 

 オーディオアンプPCB1(Audio AMP Rev.0)は手持ち470μFでは直径の小さいものが見つからず、止むを得ず電解キャパシタC5,C6を470μFから100μFに変更しました。 ここでも導電性高分子アルミ電解キャパシタ12.5V100μF(P−06855)を利用したかったのですが、手持ちが不足したため通常の電解キャパシタをあちこち探して従来よりわずかに直径の小さい電解キャパシタを見つけることができました。 また、他の電解キャパシタも実装を横向きに変更するなどの変更を加えました。 これらの変更によりオーディオアンプPCB1(Audio AMP Rev.0)をオーディオアンプPCB1(Audio AMP Rev.1)に変更表現することにしました。

 

上記回路図をクリックすると拡大回路図をダウンロードできます。

【 オーディオアンプPCB1(Audio AMP Rev.1)回路図 】

 

【 オーディオアンプPCB1(Audio AMP Rev.1)基板外観1 】

 

【 オーディオアンプPCB1(Audio AMP Rev.1)基板外観2 】

 

【 オーディオアンプPCB1(Audio AMP Rev.1)基板外観3 】

 

【 オーディオアンプPCB1(Audio AMP Rev.1)基板外観4 】

 

 以上の変更をもとにして、モバイル用途液晶モニタBOX(Rev.1)を組み立てました。

 

上記回路図をクリックすると拡大回路図をダウンロードできます。

【 モバイル用途液晶モニタBOX(Rev.1)回路図 】

 

ケーブル類が結構邪魔になっています。

【 モバイル用途液晶モニタBOX(Rev.1)全体外観1 】

 

【 モバイル用途液晶モニタBOX(Rev.1)内部外観1 】

 

【 モバイル用途液晶モニタBOX(Rev.1)内部外観2 】

 

【 モバイル用途液晶モニタBOX(Rev.1)内部外観3 】

 

【 モバイル用途液晶モニタBOX(Rev.1)内部外観4 】

 


5.最終版液晶モニタBOX(Rev.2)の製作

 モバイル用途液晶モニタBOX(Rev.1)を利用していると、ケースから出ているケーブルが邪魔になることが多々ありました。 また、配線断線を懸念していましたが、予想に違わずビデオ信号のピンジャックの配線が何度も断線しました。

 これでは実用にならないということで、ケーブル類を無くすことにしました。 しかし、液晶モニタBOX検討当初はケーブル取出し前提でケース選定をしましたので全てのコネクタを取付けることは無理そうでした。 映像信号のピンジャックとオーディオ用の3.5mmステレオジャックのみケースに取り付けできそうでしたので、これらのコネクタをケースに実装することにしました。 なお、3.5mmステレオジャックも小型品を電気街の店頭で見つけてストックしていた部品です。 残念ながら型式は不明ですが、部品を入れていたビニル袋には日本橋のデジットとシリコンハウス共立の印刷がされていました。 多分、「大阪 恵美須町探訪 その2(2016年)」の際に購入した部品のようです。

 この改造に際して、映像信号未入力時に通電時の状態が識別できるように通電表示LEDを追加することにしました。 これらの変更点を反映して最終版モニタBOX(Rev.2)を製作しました。 下記回路図中のLED2が通電表示用LEDです。 

 

上記回路図をクリックすると拡大回路図をダウンロードできます。

【 最終版モニタBOX(Rev.2)回路図 】

 

3.5mmステレオジャックは長いため、ケースに直接取付けることができませんでした。 部品干渉を避けるために樹脂角棒を例用してケース内部突出を短くできました。

【 最終版モニタBOX(Rev.2)外観1 】

 

液晶パネルを固定するために、クッション材(スポンジ)を隙間に詰めました。

【 最終版モニタBOX(Rev.2)外観2 】

 

【 最終版モニタBOX(Rev.2)外観3 】

 

【 最終版モニタBOX(Rev.2)外観4 】

 

【 最終版モニタBOX(Rev.2)外観5 】

 

【 最終版モニタBOX(Rev.2)外観6 】

 

液晶パネルの操作スイッチ基板の取り付け穴位置が適切ではなかったようです。

【 最終版モニタBOX(Rev.2)外観7 】

 

【 最終版モニタBOX(Rev.2)外観8 】

 

 何度かのRevision変更を経て、最終的な最終版モニタBOX(Rev.2)に至りました。 これを用いた際の配線ごちゃごちゃ状態を確認してみました。 まだまだこちゃごちゃしていますが、当初よりは必要品点数を少なくなり、かつ、セットアップが楽になりました。 また、ケーブル類の整線の手間も省けるようになりました。 多少なりとも、改善はできたようです。

 

【 最終版モニタBOX(Rev.2)適用時の利用環境 】

 

最終版モニタBOX(Rev.2)適用時の準備用品リスト

主要機器

付属機器

IchigoJam (K-09420)

PanCake (K-09686)

マイクロUSBコネクタケーブル

PS2・USB兼用ミニキーボード(USBコネクタタイプ)

最終版モニタBOX(Rev.2)

(本Webページ説明品)

 

USBジャックコネクタタイプ5Vdc出力ACアダプタ

ピンプラグケーブル(映像信号用)

ポータブルミニスピーカ CY−329 (ダイソー)
(もしくはステレオヘッドフォン)

ピンプラグ〜3.5mmミニプタグ付きケーブル
(自作モノラル・ステレオ変換ケーブル)

折りたたみ4.3インチモニター  (MNT043A12V-A)

ピンプラグケーブル(映像信号用)

モバイルバッテリ

5Vdc出力ACアダプタ

必須ではありませんが、モバイル運用時でも充電用に用意することが望ましいです。

 

 最終版モニタBOX(Rev.2)を利用してIchiJamとPanCakeを実行している様子を以下に掲載します。

 

キーボードのUSBコネクタを直接接続できました。

【 「Ichigojamプリント基板ハーフキットS」、「IchigoJamプリント基板完全組み立てキットT」運用時 】

 

キーボードのUSBコネクタにPS2変換コネクタを追加しました。

【 「IchigoJam (K-09420)」運用時 】

 


6.まとめ

 今回の製作でつくづく思ったのはストック部品の重要性です。 1点でも必要部品が不足していれば製作中断となります。 追加で部品を入手するとなると、通信販売インフラが充実している現在でも、電気街から遠く離れた片田舎では数日の待ち時間が必要となります。 その間に製作意欲減退や製作タイミングを逸することもあります。 費用面では無駄使いとなる可能性がありますが、今回はとても部品ストックの有難さを感じました。

 

 部品ストックの利用率を上げるためにはショッピングに際して何を購入しておくかの感性が必要です。 なんでもかんでも買えればよいですが、費用だけではなく保管場所、ストック部品探しの手間の問題なども生じます。 そのためには日頃からどのような部品があればいいかを感じる(考えるではありません)ことができるようになる必要があります。 こればかりは製作経験、部品不足ダメージ経験がなければ育成できないでしょう。 特に、部品不足ダメージ経験は田舎では否応なく鍛えることができます。

 


 Memorandumの小部屋 へ戻る      ホームページへ戻る


End of This Page.