Memorandumの小部屋
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ダブルGPSロガー「ダブログ」
1.背景
電池ボックス電子工作(その16)
いつどこGPSロガー6 ( プラットフォーム プロトタイプ )で紹介したようにGPSロガーのプラットフォームをベースにして各種GPSモジュールを接続できるようにしたのはいいのですが、全GPSモジュールを同時にベンチマークができない事に気付いてしまいました。 かと言って、ベンチマークだけのために電池ボックス電子工作(その16)
いつどこGPSロガー6 ( プラットフォーム プロトタイプ )を何台も製作する気もおきません。
ベンチマークのためにはGPSデータの記録さえ採取できれば、あとはSDメモリカードを入れ替えて読みとればよいとの発想で、最小限の回路でできないかと思い立ったのがきっかけで今回の「ダブログ」を製作しました。
その後、改造1、改造2を行い、GPSモジュールモジュール単体でも利用できるようにしています。
なお、このポータブル版として「電池ボックス電子工作(その17) ダブルGPSロガーPart2 「ダブログ 2」 」も公開しております。
2.「ダブログ」の仕様
「ダブログ」は電池ボックス電子工作(その16) いつどこGPSロガー6 ( プラットフォーム プロトタイプ )のUSB通信部分を除いた回路が2組と、共通回路である電源回路から成る基板と、別基板からなる通信回路基板からなります。 回路図を下記に示します。
回路図の上段の枠が「ダブログ」基板の回路図です。 電池ボックス電子工作(その16) いつどこGPSロガー6 ( プラットフォーム プロトタイプ )のPICマイコンとSDメモリ部分の必要な部分だけを抽出したロガー回路部分2組と、共通回路である3.3V電源回路からなります。
この2組の回路の電源は同時に電源オンオフできる他、個別にも電源オンオフできるようにしております。
SDメモリカードは今回は標準サイズ品としていますので、コネクタピン番号が電池ボックス電子工作(その16) いつどこGPSロガー6 ( プラットフォーム プロトタイプ )とは異なっていますので注意して下さい。
GPSデータのロギング、SDメモリの消去、SDメモリの読み出しができるようにしています。
現状の回路ではモニタ操作はできません。 どうしても必要ならばならばな切替スイッチを追加してGPS信号とパソコンTX信号切替できるようにすれば対応できます。 (後述の追加改造を参照願います。)
電源供給はUSBコネクタ(Aタイプオス)もしくは2Pコネクタから供給できるようにしています。
回路図の下段の枠がシリアル通信USB変換回路の通信回路基板です。 単純なFT232RLを使用した基板です。 この回路は必要な時にあればよいのでコネクタ取り合いしてデータ読み出しのときにのみ接続するようにしています。 なお、この基板経由でも電源供給できるようにしています。
(上図をクリックすると原寸の回路図をダウンロードできます。)
【 「ダブログ」回路図 】
3.「ダブログ」製作例
上記回路をもとにして製作した「ダブログ」基板を下図に示します。
【 「ダブログ」基板外観 】
LEDと操作スイッチのマンマシンインターフェース部分については、操作し易い位置に自由に配置できるように基板外部に実装するように配置しました。
GPSロガーセンサ分との接続用コネクタはハーフピッチとなりますので、このコネクタはケーブルで信号を取り出して中継コネクタ式としました。
【 「ダブログ」基板部品面 外観 】
【 「ダブログ」基板ハンダ面 外観 】
SDメモリカードスロットはハンダ面に実装しています。 SDメモリカード自体はこのような用途を想定して準備していた小容量の8MBのSDメモリを使用しています。 やっと日の目を見る事ができました。 データ ロギング用途では通常は8MBもあれば十分です。
次に通信回路基板の外見を示します。 FT232RLは秋月電子通商の「SSOP28ピン(0.65mm)DIP変換基板 [AE-SSOP-28]」を使用しています。
【 通信回路基板外観 】
【 通信回路基板 部品面外観 】
【 通信回路基板 ハンダ面外観 】
【 GPSセンサ部分も含めた一式外観 】
「ダブログ」使用例
「ダブログ」を使用する事で現在所有しているGPSモジュールを同時にロギングできるようになりましたので、早速チャリンコでデータ採取に出掛けました。 チャリンコの前のかごにGPSセンサを並べてベンチマーク用のルートを走行しました。 使用したセンサは下記の8種類です。
【 チャリンコのかごにGPSセンサ分を実装した状態 】
かごの右上側に「ダブログ」基板を実装しています。
【 センサの実装状態 】
GPSモジュール検出位置比較(位置補正未実施)
【 GPSベンチ結果例 】
上記から主に使用しているGPS4:GPS52D、GPS6:GPS74A、GT730のデータを抽出して比較した結果です。
【 主要3モジュール結果比較 】
上記例は一部です。 ベンチマークの結果は別途公開できればと思っています。 個人的な評価の速報ですが、ジョギングのようにセンサの向きがしょっちゅう変わる場合は「GPS4:GPS52D」、自動車などのように比較的安定走行する場合はダントツでGPS6:GPS74Aと思っています。
「電池ボックス電子工作(その17) ダブルGPSロガーPart2 「ダブログ 2」 」ではコネクタ差し替えとはいえモニタモードにも対応していますので「タブログ」でも現状の回路のスイッチ5a、5bを2c接点に改造することでモニタモードに対応しました。 回路図を下記に示します。 使用に際してはスイッチ5a、5bの切替え忘れに注意が必要です。
(上図をクリックすると原寸の回路図をダウンロードできます。)
【 モニタモード対応回路 】
【 ダブログ 基板外観(部品面) 】
【 ダブログ 基板外観(ハンダ面) 】
「ダブログ」はブザーを組み込んだGPSセンサー部を利用する前提で製作していました。 しかし、GPSモジュール単体での動作確認にも使用する機会が増えましたので以下の改造を実施てました。
改造1 : |
ブザーを追設する。 スイッチでオフすることもできるようにする。 |
改造2 : |
GPSモジュールのRX信号をPCに接続できるようにスイッチを追加する。 |
改造3 : |
GPSモジュールへの配線を端子台経由でできるように中継基板を新規追加する。 また、中継基板のはバックアップ用電池回路を追加する。 |
(上図をクリックすると原寸の回路図をダウンロードできます。)
【 改造1、改造2 改造後の回路 】
【 ダブログ 基板全体外観(部品面) 】
【 ダブログ 基板外観(部品面) 】
【 ダブログ 基板外観(ハンダ面) 】
(上図をクリックすると原寸の回路図をダウンロードできます。)
【 改造3 中継基板回路図 】
【 ダブログ用中継基板 全体外観 】
【 ダブログ用中継基板 外観1 】
【 ダブログ用中継基板 外観2 】
【 ダブログ用中継基板(ハンダ面) 】
【 ダブログ(改造2版)使用例 】
End of This Page.