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Memorandumの小部屋

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電池ボックス電子工作(その12)

いつどこGPSロガー3 (セパレートタイプ )

1.背景

 マルツパーツ館で現品を見てGPSモジュールの小ささで衝動買いしたUSB GPSモジュール [FGPMMOUDG]を早速セパレートタイプのいつどもGPSロガー Version3を製作しましたので紹介します。

  なお、本ページではEEPROMを使用していますが、電池ボックス電子工作(その13) いつどこGPSロガー4 ( SDメモリ・セパレートタイプ )に、SDメモリを使用した製作例を掲載しておりますので、そちらもご参照願います。


2.いつどこGPSロガー3(セパレートタイプ)の製作

2.1 製作仕様概要及び変更点

 基本的な回路構成、ソフトは電池ボックス電子工作(その 9)  いつどこGPSロガー 、電池ボックス電子工作(その 10)  いつどこGPSロガー(セパレートタイプ)を参照願います。

 今回は以下の変更をしました。

(1)  GPSデータ記憶EEPROMメモリ(GPS-EEPROM)容量を2倍。

 GPSデータ記憶EEPROMを1Mbit×2個から1Mbit×4個に増加しました。 AT24C1024Bを使うとアドレスA2が使えますので比較的容易にメモリ増加ができます。 しかし、過去に購入したアドレスA2の無いAT24C1024を使用して増加できるようにSCL信号を追加しました。
 なお、今回は公開していませんが、AT24C1024Bを使えば、最大1Mbit×8個まで増加できます。

(2) GPSデータ保存間隔設定選択機能追加。

 GPSデータ保存間隔 を2通り設定できるようにし、スイッチで選択できるようにしました。 この選択スイッチを追加しました。

(3) GPS-EEPROM読み出し速度設定化。

 GPSデータ記憶EEPROMメモリ(GPS-EEPROM)容量増加に比例して読み出し時間が長くなってしまいます。 この対応のため、GPS-EEPROM読み出し速度を設定できるようにしました。 設定値ははPIC16F648データシートの「USART Baud Rate Generator」を参照して下さい。 SPBRGレジスタの値(10MHz、BRGH=0)を設定できるようになっています。 但し、誤差が大きいのでカットアンドトライで使用可能な値を決めていきます。

(4) 動作中表示の変更

 動作中表示の若干な見直しを行いました。 また、GPSデータ記録モード時に、GPSデータ保存間隔設定 値の0,1をLEDの点灯時間で判別できるようにしました。

(5) GPSモジュール単独使用対応

 今回使用している「USB GPSモジュール [FGPMMOUDG]」は本来はUSBポートに接続するドングルとなっています。 よって、センサ部分にUSBコネクタ(タイプB)を追加して、GPSドングルとしても使用できるようにしました。

(6) 接続ケーブルの見直し

 前回は本体部とセンサ部間は1.27mmピッチのカラーフラットケーブルを使用していましたが、色が派手なため白いビニルテープでカバーしていました。 このため、ケーブルがかさばってしまう欠点もありました。 代替え品を捜していましたが、今回は奮発して極薄タイプのイーサネットケーブルを購入してトライしてみました。 しかし、高価です。 

(7) PICマイコン、ピン割り当て変更

 上記対応のためPICマイコンのピン配列を変更しています。

(8) 単4電池対応。

 記録時間延長に合わせて内蔵の乾電池を単5×3本から単4×3本に変更しました。 電池ボックスは「電池ボックス 単4×1本用(プラスチックタイプ) 通販コード P-00235 」を3個内蔵しています。

 

2.2 回路図

 今回の回路図を下記に掲載します。 使用部品などは回路図を参照して下さい。 なお、使用部品の多くは秋月電子通商で購入しています。


(クリックすると原寸大の回路図をダウンロードできます。)

【 試作回路 】

 

2.3 PICマイコン IOピン割り当て

 PICマイコンはシリアル通信対応のPIC16F648Aを使用します。  GPSモジュールの電源電圧に合わせて3.3Vで使用するため、クロックは10MHzで使用します。 

 PIC16F648A I/Oピン割り当て

PIN
No

信号
名称

方向

信  号

RA2

入力

GPS-EEPROM用クロック信号(上位アドレス側)

RA3

出力

GPS-EEPROM用クロック信号(下位アドレス側)

RA4

入出力

GPS-EEPROM用データ信号

/MCLR

入力

パワーオンリセット信号

Vss

GND

電源グランドライン

RB0

入力

モード切替スイッチ信号。
 電源投入時 LowレベルでGPSデータ記録モード移行。
 GPSデータ記録モード時 ブザーオンオフ

RB1/RX

入力

シリアル通信入力(GPSモジュール送信データ入力)

RB2/TX

出力

シリアル通信出力(GPS-EEPROMデータ出力)

RB3

出力

GPSモジュール電源オンオフ信号。
Highで電源オン。

10

RB4

出力

LED1出力 (緑色)
(PIC=EEPROMでアノードコモン/カソードコモン設定可)

11

RB5

出力

LED2出力 (赤色)
(PIC=EEPROMでアノードコモン/カソードコモン設定可)

12

RB6

出力

LED3出力 (青色)
(PIC=EEPROMでアノードコモン/カソードコモン設定可)

13

RB7

出力

プザーオンオフ。
Highでブザーオン。

14

Vdd

Vcc

+電源ライン。 (今回は3.3Vで使用。)

15

OSC2

発振

セラミック振動子 10MHz

16

OSC1

発振

セラミック振動子 10MHz

17

RA0

出力

GPSデータ保存間隔設定選択スイッチ入力。
HighでGPSデータ保存間隔1選択、LowででGPSデータ保存間隔2選択

18

RA1

出力

GPS-EEPROMクリヤモード選択入力。
LowレベルでGPS-EEPROMクリヤモード移行。

 

2.4 PICマイコン EEPROM割り当て、及び、プログラムのダウンロード

 PICマイコン内のEEPROMのデータ設定を下記に記載します。

アドレス

データ内容

デフォルト

$00

GPSデータ保存間隔設定1。 RA0=High時選択。

1:連続

N(2〜255):

GPSモジュールからのデータをN回受信して1回だけ記録する。

’00’

$01

GPSデータ保存間隔設定2。 RA0=Low時選択。

1:連続

N(2〜255):

GPSモジュールからのデータをN回受信して1回だけ記録する。

 

’01’

$02

GPS-EEPROM最終アドレス書込み後の処理設定。

0:Singleモード (初期データ保存)

1:上書きモード (最新データ保存)

’00’

$03

LED1,LED2,LED3信号論理設定

bit4:LED1 、 bit5:LED2 、 bit6:LED3

0:Highレベル出力で点灯するLED使用時。(カソードコモン用)

1:Lowレベル出力で点灯するLED使用時。(アノードコモン用)

’F0’

$04 GPS-EEPROM読み出し速度設定 (125kbps相当)

 SPBRGレジスタの値(10MHz、BRGH=1)
 PIC16F648データシートの「USART Baud Rate Generator」を参照して下さい。

’04’

$05〜$08

$05:GPS Data Block数 / EEPROM Page bytes

$06:最大書込Page数 (MSB)

$07:最大書込Page数 (LSB)

$08:GPS-EEPROM用SCLライン系統数

EEPROM

個数

$03

$04

$05

$06

メモリ容量

記録時間(1s間隔時)

公開ファイル名

AT24C1024

2×2系統

'10'

'04'

'00'

'02'

512kB

約546.1分

jsk46a1.hex

AT24C1024

2

'10'

'04'

'00'

'01'

256kB

約273.0分

-

    

左記による。

$7E

'12' : GPS-EEPROMクリヤモード有効

'12'以外 : GPS-EEPROMクリヤモード無効

’12’

 

2.5 各モードの状態

GPSデータ記録モード

機能

 GPSモジュールのデータをGPS-EEPROMに保存。

 RS-232CポートからGPSモジュールから取得データが出力されるので、GPS-EEPROMにデータを保存しながらUSB GPSモジュール [FGPMMOUDG]付属のソフト Gtop-Satellite-Viewerでデータを表示することもでき ます。 このソフトはCOMポート用となっていますので、このようなことができます。

選択方法

 モード切替スイッチを押しながら電源を投入し、約3秒程度押し続ける。

 本モードが選択されたにもかかわらず、LED1の全色(緑色、赤色、青色)が0.2s周期で点滅する場合は、データの上書きししないSingleモードの場合でGPS-EEPROMの空き領域が無い場合である。

動作中
表示

 電源投入直後、全LED1が0.5s間点灯し、その後0.1s間消灯する。

 モード切替スイッチが約1s間連続押されていることを検出している期間が続くが、この間はLEDは消灯したまま。

 GPSモジュールの電源をオンする。

 選択されたGPSデータ保存間隔設定のデータをMSB→LSBの順番で0の場合は0,1s、1の場合は0,5s間LED1の緑色を点灯する。

 GPSデータ保存間隔設定のデータ表示後、GPSモジュールからのデータを受信状態表示。
 (LED色で受信状態がわかるように見直ししています。)

 (a) 測位できた場合 : LED1(青色)を点灯する。

 (b) 源投入時や測位できていない場合 : LED2(赤色)を点灯する。 

 (c) 1ページ単位にEEPROM書込時 : LED1(緑色)が次のデータ受信まで
                         連続点灯する。  (約1s間点灯維持)


ブザー音について

 電源投入直後は、ブザー消音となっている。

 GPSモジュールからのデータ受信を開始し始めた後にモード切替スイッチを押すことでブザー音をオン→オフ/オフ→オンできる。

 ブザー音は以下の3通り

  GPSモジュールからのデータ受信成功時 : 短時間ブザー音(ポツ)がする。

  測位成功時 : 少し長くブザー音(ピッ)がする。

  EEPROMページ単位書込時 : 約1s程度ブザー音(ピーー)がする。 

動作終了

 シングルモード時、GPS-EEPROMに空きエリアがなくなった場合、GPSモジュールの電源をオフして 0.4s周期でLED1(緑色)を点滅する。

 終了方法は電源オフのみ。

 

GPS-EEPROM読み出しモード

機能

GPS-EEPROMのデータをRS-232Cラインから出力する。

選択方法

モード切替スイッチを押さずに電源を投入する。

動作中
表示

 電源投入直後、全LED1が0.5s間点灯し、その後0.1s間消灯する。

 LED3(青色)が1s間隔で2回、0.1s間隔で6回明滅を繰り返す。

 その後、LED3(青色)が点滅しはじめる。 GPS-EEPROMの1ページ分のデータを出力する毎にLED3(青色)を反転するので、GPS-EEPROMデータ出力通信中はLED3(青色)が点滅しているように見える。  通信速度が早い場合はLED3(青色)が点灯しているように見える。

動作終了

 GPS-EEPROMデータ出力通信終了後はLED3(青色)を0.4s周期で点滅する。

 終了方法は電源オフのみ。

 

GPS-EEPROMクリヤモード

機能

 GPS-EEPROMのアドレス全領域に’FF’に書き込む。

 測位データはGPS-EEPROMの空き領域に追記される。 このため、測位の前に空き領域を作る必要ばあるため、本モードを設けている。 また、過去分のデータが残っていると最新のデータの最終アドレスが分かり辛くなる。 このため、データを全て’FF’でクリヤしてデータの最終アドレスを明確にする。

選択方法

 PICマイコンの18番ピン(PORTA RA1)をLowレベル(=GNDに接続)にして電源を投入する。 ただし、今回の製作例ではジャンパピンにしているので、電源オンする前に ショートピンでRA1をGNDに接続しておく。

動作中
表示

 電源投入直後、全LED1が0.5s間点灯し、その後0.1s間消灯する。

 2s間、18番ピン(PORTA RA1)がLowレベルであることを確認する。 この間LEDは消灯している。

 LED3(色)が1s間隔で2回、0.1s間隔で6回明滅を繰り返す。

 その後、GPS-EEPROMの1ページ分書込み毎にLED1の全色(緑色 、赤色、青色)を反転するので、GPS-EEPROMデータ出力通信中は 全LEDが点滅、もしくは点灯しっぱなしに見える。

動作終了

 GPS-EEPROMデータ書込み完了後はLED1の赤色を0.4s周期で点滅する。

 終了方法は電源オフのみ。

 

2.6 いつどこGPSロガー3(セパレートタイプ)の製作

(1)本体部ケース加工

 本体側は電池ボックス電子工作(その 10)  いつどこGPSロガー(セパレートタイプ)とほぼ同様です。(電池ボックス 単3×4本用(フタ付プラスチック・スイッチ付)  [SBH-341AS] 使用) ただし今回は内部の仕切部分を全てカットします。
 また、Mode選択スイッチが奥に入るのを防止するために基板の切れ端を入れています。

【 本体ケース加工状態 】

 

 電池ボックス「電池ボックス 単3×4本用(フタ付プラスチック・スイッチ付) [SBH-341-AS]」内部には「電池ボックス 単4×1本用(プラスチックタイプ) 通販コード P-00235 」が3個びったり入ります。

【 電池ボックス実装例1 】

 

 「電池ボックス 単4×1本用(プラスチックタイプ) 通販コード P-00235 」はこの様な感じで実装されています。 いかにも内部実装を意識して設計されたかのようにぴったりです。
 内蔵の電池ボックス同士は、電池の接触する金属部分同士が直接ハンダ付でて接続されるようにしています。 もともと付いていたラグ端子と電池接触部分は雑なかしめのため、ラグ端子を使用することはお勧めできません。

【 電池ボックス実装例2 】

(2)本体部製作例

  ハンダ面側での電線配線を無くすために全て部品面で配線しています。また、電線取り出し部が思った以上に多くなりました。 このため、本体部は配線のかたまりになってしまい、とても雑然となってしまいました。 次回、同様な回路を組むときには「ロジック回路の配線にはワイヤーペンを使おう!!」ですね。

【 完成時外観1 】

 

 LED1は前回と同様にリード線取り出し丸穴を四角に改造して埋め込んでいます。

【 完成時外観2 】

 類似ケース3作目となるとUSB用コネクタの穴加工もだんだん上手になってきました。

【 完成時外観3 】

 

 PICマイコンはプロラムやデータ変更がありますのでDIPタイプを使用しました。

【 本体メイン基板部分1 】

 

  電線取り出し部位は抵抗の片側を使っています。 抵抗を立てて使用している列の左側から4番目と5番目は0Ω抵抗です。 信号の取り出しピンとしてリード線を使用してもよいのですが、周辺部品との接触や機械的強度の関係で0Ω抵抗を使用しています。 0Ω抵抗はジャンパー線だけではなく、テストピンや取り出し口などのような使用方法もあります。
 AT24C1024は上記画像のように2段重ねとしています。 

【 本体メイン基板部分2 】

 

  USB用コネクタは約0.5mm程度出っ張るように実装しています。 これは、電池ボックスの板厚が2mmあるため、このままではタイプBのコネクタを確実に差し込めないためです。 約0.5mm程度出っ張らせることでしっかりUSBケーブルを差し込めるようになります。

【 本体メイン基板部分3 】

 

  基板はハーフピッチ基板を使用しています。 この基板は切断が簡単であり、スルーホール基板なので部品面、ハンダ面ともにハンダ付けできます。 このため、面実装部品を使用しやすくなっています。 但し、部品面とハンダ面がスルーホールで接続されていますので、この点に気を付けて配線をする必要があります。
 USBコネクタの右側に基板固定用の丸穴をあけています。 本基板はM2の皿ネジで電池ボックスに固定しています。

【 本体メイン基板 ハンダ面部分1 】

(3)センサ部ケース加工

 今回も最終的に「電池ボックス 単3×2本用(フタ付プラスチック・スイッチ付) [SBH-321-AS]」を使用することになりました。 当初の計画は後述しております。
 今回も電池仕切板を切除し、基板固定用ネジ(M2皿ネジ)丸をあけています。

【 センサ部ケース加工状態1 】

 

ドングルとして使用できるようにUSB用コネクタ穴を追加しています。

【 センサ部ケース加工状態2 】

(4)センサ部製作例

 センサ部の(ほぼ)完成外観です。 GPSモジュールは、ビニルテープを巻いて絶縁しています、 また、アンテナ部が他の導電性部品から可能な限り離れるように実装しています。  

【 センサ部(ほぼ完成)製作例 】

 

 白い発砲樹脂にへこみを設けてGPSモジュールが移動しないように埋め込み式になっています。 また、この樹脂はブザーの固定も兼ねています。

【 GPSモジュール取り外し時(ほぼ完成)外観 】

 

 GPSモジュールからAタイプのコネクタを取り外し、USB用に4本の電線を引き出しています。 また、シリアルデータを取り出すためにTX1端子からも青色電線で信号を引き出しています。
 GPSモジュールに取り付けてあった電池は取り外して使用しています。 
 各電線はハンダ付け部にストレスがかからないように収縮チューブで電線を固定しています。

【 GPSモジュール部拡大 】

 

基板の高さが高くならないように部品は折り曲げて実装しています。

【 センサ部基板 部品面外観 】

 

【 センサ部基板 ハンダ面外観 】

 

【 センサ部 (ほぼ完成)全体外観 】

(5)センサ部単独使用対応

 センサ部のスイッチは電池ボックス内蔵のスイッチではなく、2回路のスライドスイッチに変更しています。
 これは製作後に判明したのですが、SW21-2の接点で信号をカットしていない状態でセンサ部を「USB GPSモジュール [FGPMMOUDG]」単体使用するためにUSB接続を行うと、この信号ラインを経由して本体部に電流が流れ込むことが判明しました。  実際には本体側のLED1が3色とも、シリアル通信に同期して同時に点滅します。
 これを回避する方法を考えたのですが、スイッチが最も簡単でしたので、このよう方法としました。(IC4,IC22が非反転バッファでしたらダイオード追加で済んだのですが。)
  

 電池ボックスに付属のスイッチで2回路のスイッチ相当の手持ちが無いか捜しましたが、適切なスイッチがなかったので上記のように基板の切れ端に超小型スライドスイッチ IS−2235(4個入) [IS-2235]をはんだ付けして取り付けることにしました。

【 SW21基板 実装外観 】

 

 スイッチを押さえつけているサポート部分に基板を差し込みます。 基板と電池ボックスの間にスペーサを入れてスライドスイッチの出っ張り調整を行っています。

【 SW21基板 電池ボックス取り付け状態 】

(6)本体部〜センサ部接続

 本体部とセンサ部の接続ケーブルにが下記の極薄と謳っているイーサネット用のフラットケーブルを使用しています。 ただし、電線がすごく細いため1m当たり数Ωの抵抗値があります。 このため、電流の流れる+電源ラインは2本、GNDラインは3本の電線を並列接続しています。

 今回使用したケーブルです。 近くのお店には適切なのはこれしか有りませんでしたので選択の余地はありませんでした。 若干堅めですが、十分使用できそうです。

【 接続ケーブル 】

 

 本体側のケーブルは、電池ボックスフタ固定ネジ部のサポートに巻き付けてケーブルのハンダ付け部に力が加わらないようにしています。

【 本体側 接続ケーブル引き出し 】

 

  センサ側のケーブルは、スイッチタ固定サポートに巻き付けてケーブルのハンダ付け部に力が加わらないようにしています。

【 センサ側 接続ケーブル引き出し 】

 

やっと、完成です。 接続ケーブルもすっきりしています。

【 いつどこGPSロガー3(セパレートタイプ)完成外観 】


3 動作例

3.1 消費電流、質量

 電池ボックス電子工作(その 10)  いつどこGPSロガー(セパレートタイプ)と消費電流と質量と比較した結果を下記に記載します。
単4乾電池にしましたのでもっと重くなると思っていましたが、大きくは変わらないようです。 消費電流は予想以上に少なくて済んでいます。

いつどこGPSロガー

電池ボックス電子工作(その 12)
いつどこGPSロガー3 (セパレートタイプ)

電池ボックス電子工作(その 10)
いつどこGPSロガー(セパレートタイプ)

質量

本体部(電池込み): 80g
センサ部:32g

本体部(電池込み): 75g
センサ部:40g
GPSデータ記録モード時

48mA

73〜78mA

 

3.2 GPSデータ比較

 単純な仕様比較では「USB GPSモジュール [FGPMMOUDG]」の方が感度、検出精度とも良い数値となっています。 そこで、上記2つのGPSモジュールを自転車のかごに乗せて地下道のある道でデータ採取した結果(位置補正無しの生データ)を下記に掲載します。

いつどこGPSロガー

電池ボックス電子工作(その 12)
いつどこGPSロガー3 (セパレートタイプ)

電池ボックス電子工作(その 10)
いつどこGPSロガー(セパレートタイプ)

軌跡1
軌跡2

 GPS衛星捕捉はいつどこGPSロガー3の方が良い結果でしたが、軌跡の安定度(ふらつき)や、再捕捉時の軌跡精度は「電池ボックス電子工作(その 10)いつどこGPSロガー(セパレートタイプ)」の方が良い結果となりました。 

 せっかく一生懸命製作しましたが、結果がこれでは従来のGPSロガーを使用するしかありません。 当方としては、今回紹介している「電池ボックス電子工作(その 12)いつどこGPSロガー3 (セパレートタイプ)」はあまりお勧めできません。 残念です。


4 その他

4.1 センサ部 初期仕様

 センサ部はもともとは単4電池ボックス「単4×2本用(フタ付プラスチック・スイッチ付) [SBH-421-1AS]」を使用して立ち上げていました。 残念ながら、アンテナ近くに導電性部品が実装されている関係で受信感度が極端に低下することが判明しました。
 センサ部の基板を製作し直せば多分、単4電池ボックスでも使用できると思われますが、3.2項の結果から、このモジュールのアップデートは当面は行わないでしょうから、再製作は行っていません。

 せっかく製作しましたので、本使用についても、メモとして製作品を公開します。

 

【 単4電池ボックス加工図外観1 】

 

【 単4電池ボックス加工図外観2 】

 

【 単4電池ボックス センサ部完成外観1 】

 

【 単4電池ボックス センサ部完成外観2 】

 

【 単4電池ボックス センサ部完成外観3 】

 上図を見て頂いて分かるように、センサ部の基板はもともとは単4電池ボックスに合わせて決めています。 よって、製作例で示した単3電池ボックスでは違和感のある基板形状となっています。


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