Memorandumの小部屋
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バッテリ駆動はんだこて「MI−6 」を使っちゃえ
注意 本記載内容は仕様範囲外での使用を紹介したものです。 製品本来の性能を示すものではありません。
秋葉原散策で「あきばお〜」を毎回訪れています。 過去に衝動買いしてとても役にたっている電子はかり「デジタルポケットスケール」のようなものが見当たらないかをチェックしています。 今回(2010年9月現在)、店頭で「半田ごて
USB/電池
2電源方式」1,999円を見つけて思わず買いそうになりましたが、我慢我慢我慢我慢我慢で、どうにか乗り切りました。 これができたのは、こで先の交換ができるのか、また、ヒータ切れしらたどうなるのとの疑問からでした。
その後、千石電商に行って何気なしに見回っていると、いつもは目に止まるはずのない工具棚に目が行き、「低ボルトはんだこて MI−6」を見るつけてしまいました。 メーカは太陽電機産業、ブランドはgootです。 価格は1,460円、しかも、はんだこて先の交換部品も2種類で単価220円で販売しています。 交換部品2個含めても1,900円で「あきばお〜」より安価です。 これはもうだめですね。 いつの間にか、紙袋を手にしていました。
6V用と12V用があります。 今回はUSBでの使用感を確認のため6V用を購入。
【 MI−6パッケージ外観 】
【 MI−6パッケージ裏面外観 】
【 MI−6 はんだこて外観 】
【 MI−6 はんだこてリード線先端部外観 】
【 MI−6 こて先部 寸法比較 】
【 MI−6 こて先部拡大外観 】
MI−6取り付けと同じこて先です。
【 MI−6T−SC こて先交換部品 】
先端が三角錐状にとがっているこて先です。
【 MI−6T−SB こて先交換部品 】
「低ボルトはんだこて MI−6」は6V/6W定格のヒータとなっています。 これをUSBポートの5Vで動作させるのはUSBの規格上無理です。 USBポート電源ラインの電源供給能力はUSB2.0で5V/500mA、USB3.0で5V/900mAしかありませんから、電流供給能力、電圧ともに不足しています。 それでも、使用できないか試してみることにしました。
確認方法として、下記の電子ホタルの回路をユニバーサル基板ではんだ付けして配線できるかで判断することにしました。 その際、「低ボルトはんだこて MI−6」のリード線接続部の電流、電圧、及び、こて先の温度を測定する事にしました。
【 組立て確認回路 】
こて先の温度測定は「通信機能付きディジタル式テスタのどれを選ぼうか?」M−3870Dの通信機能を使用して熱電対の温度を収集することにしました。 久々に「アルカリ電池1本でMD1枚も聴けない!!! 単三乾電池の放電特性を探る」に掲載の「m3870d.lzh (8307byte) 」を使用しての測定です。 しかし、このソフト、せめてCOM1に固定したソフトになっているのに困りものです。 (要望:ちょっと追加してポート番号くらい指定できればいいのに。 → 回答:必要に迫られるまでそのまま放置にする。 今回はPICライタを外して使ってね。 との自問自答で一件落着。) 熱電対でのこて先測定方法は下図のように熱電対先端をエナメル線で巻き付けて温度測定をしています。 若干温度差ができますが、気にしてはいけません。
【 温度測定熱電対接続方法 】
まず始めに新品の単三アルカリ乾電池4本を電源にして製作開始です。 ユニバーサル基板にはあらかじめ部品を取り付け、リード線もカットしてはんだ付け作業だけで済むようにしてから作業開始です。 通常はこのように準備の整ったはんだ付け作業なんてありませんが、今回はどの程度持つのかわからなかったので、準備だけはしておく事にしました。
新品のアルカリ乾電池を使用しているにも関わらず、電源オン投入直後の電源電源電圧がなぜか5.2V程度までしか上昇していません。 やはり電流が0.6A程度と単三乾電池としては大きな値になっているのが原因でしょうか。 温度を見て頂くとわかりますが、使用開始後(200s手前)、直ぐにこて先温度が200℃未満となっています。 当初ははんだ付け作業ははんだが溶けるのを少し我慢して待てばはんだ付けできましたが、700s経過した頃からはんだの溶け方が悪くなり、最後はとうとうはんだブリッジを起こしたままの状態となりはんだ付け作業を中断です。 この結果として、単三乾電池×4本では10分間程度の作業しかできない結果となりました。
なお、この結果は、今回の測定例であり、評価方法が正しかったかの検証はできておりません。 このはんだこての性能を確実に出した結果ではない事をお断りしておきます。
【 単三乾電池×4本でのはんだ付け作業時 】
その後、いつも使用している100Vacはんだこて(HAKKO PRESTO No.980)で同じ回路を組み立てました。 とても作業し易いです。 100Vac、いや、熱容量の大きい事の有り難みを痛切に感じました。 この際、ついでにこて先温度も測定しましたが、270℃付近で作業していることがわかりました。 この温度は高めではありますが、当方は短時間作業で該当部のみの温度上昇を心がけており、ゆっくりはんだ付けで部品やパターン温度を上昇させるのを避けています。 よって、この結果は妥当な温度かなと思っています。
単三乾電池の確認は電池代がかかるので、次はUSBポートでの確認です。 まず、メインで使用しているPC(MBはMSI P45Neo-F (DOSPARA Prime Galleria GG ))でトライしようとしましたが、こて先温度が190℃以下となり、はんだ付け作業自体ができませんでした。
次にUSB用ACアダプタ(5V700mA)で試してみると、どうにかはんだが溶けてくれましたので、この状態ではんだ付け作業を行ってみました。 下図にその際のこて先温度を示します。 はんだ付けするはんだ量が少ない場合は、どうにか作業を進めることができましたが、はんだの盛りが多くなるとはんだの溶け具合が極端に悪くなり」はんだ付け作業ができない状態でした。 結局、単三乾電池と同様に、はんだブリッジを起こした部分の修復作業ができず、作業中止となりました。
【 はんだ付け作業確認 基板部品面 】
各作業部分の中央部でクロス配線を行い、この部分ではんだブリッジを起こして補修作業確認をしました。 |
【 はんだ付け作業確認 基板はんだ面 】
このまま終わると、USBポートでは使用できないという結果で終わってしまい、今回購入したはんだこてを有効活用できそうにありません。 試しにUSBポート電源+単三乾電池×1本1.5Vの直列接続ではどうかなと思い試してみると、こて先温度が250℃まで上昇しました。 ここまで温度上昇してくれると実用になりそうです。 なお、USBポートは先のPC用USBポートとUSB用ACアダプタの両方とも効果がありそうです。
【 こて先温度 】
この結果をもとに、USBポート電源乾電池追加ユニットを製作してみました。 電池ボックスを利用して単三乾電池を追加接続できるかどうかをSW2で選択できるようにして、かつ、もとともの内蔵のスイッチSW1でオンオフできるようにしています。 また、 電源オン 状態表示用のLEDも設けています。 電流制限抵抗R11の値は、使用するLEDによって決めて下さい。 当初は、照明を兼ねて白色LEDを考えていましたが3mm径の白色LEDがなかったので青色LEDを使っています。
電池ボックスは秋月電子通商の「[P-00310] 電池ボックス 単3×2本用(フタ付プラスチック・スイッチ付)」、出力の端子台は「[P-01404] ターミナルブロック 2.54mm 2ピン(緑)[縦]」を使用しています。 また、USBコネクタは、手持ちのUSBケーブルを切断して、ブッシュを介して電池ボックスに導入してています。
【 SBポート電源乾電池追加ユニット 回路図 】
【 SBポート電源乾電池追加ユニット 全体外観 】
【 SBポート電源乾電池追加ユニット外観 】
【 USBポート電源乾電池追加ユニット 内部外観 】
もし、本格的にバッテリ駆動ではんだ付けしたいならば、それ専用のはんだこてを購入しましょう。 例えば、「あきばお〜」でも単三電池で作動 半田ごて コードレス CLS-01 税込 1,800円」があります。 今回はあくまでも、本来とは違う使い方で、どのようにすれば使い物になるかを試したものです。 本来の使用方法ではないことをご理解お願い致します。
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