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USBケーブル、なんじゃこりゃ! USBケーブルチェッカの製作
USBが登場する以前は周辺機器毎に様々な仕様のインターフェースや太いケーブルを引き回してパソコンを利用していました。 少しでも高速にと、当時は比較的高価であったSCSIの導入もしました。 その後、USBが登場してケーブルの引き回しや電源供給についても相当改善されています。 しかし、時間とともにUSBの規格も 進化して、USBと一言で称しても乱立USBインターフェース状態になっています。 物理的なコネクタ・ケーブルについても何種類も存在しており、いろいろな種類のUSBケーブルが必要となっています。
そのような状況で、USBケーブルを接続したものの外付けDVDなどの 負荷電流の大きい周辺機器の動作不安定、電源給電の不安定(断続)、通信不可などのUSBケーブルに関わるトラブルが増えてきました。 時には充電専用のUSBケーブルのため+D・−D信号線が無いケーブルとは気付かずに、USB接続できないと無駄な確認作業をして時間を浪費したこともあります。
コネクタを切断して初めて充電用ケーブルと気付きました。
【 充電専用USBケーブル 】
そのようなケーブルの購入当時は充電専用である仕様を認識していたかもしれませんが、何年も経過すると「なんじゃこのケーブルは!」となってしまいます。 当然、半断線に起因したトラブルも多々経験しています。 そもそもは00円均一の安価なUSBケーブルを利用するのが間違いだと思いますが、やはり価格優先となります。
USBケーブルのトラブルに見舞われる度にケーブルの導通確認、電圧確認などをして「USBケーブルなんじゃこりゃ!」とおとなしく冷静に呟くことが増えてきました。 特に判断が難しいのは重負荷機器の動作不安定関連でした。 と、いうことで、この度、USBケーブルチェッカを製作しました。
− 目次 −
今回製作するるUSBケーブルチェッカではUSBケーブルの断線と電源供給ラインの電圧降下を測定できるようにしました。 電圧降下測定は電流を500mA流して電圧降下を測定するつもりでしたが、電圧降下の大きいケーブルがありましたので 初期品製作・動作確認後に急遽、小電流の測定もできるように改造することになりました。 その結果、最終的な仕様は以下のようになりました。
項目 |
仕様 |
適合ケーブル |
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電圧ライン 電圧降下測定 |
Case2 : 3.3V (電圧計最大表示電圧。 電線抵抗6.6Ωに相当。) |
電線接続チェック |
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電源 |
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上記仕様を元にして以下の回路図で製作しました。
上記回路図をクリックすると原寸大の回路図にアクセスできます。
(回路図作図にはKiCADを利用しています。)
【 USBケーブルチェッカ 回路図 】
部品 |
内容 |
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測定電流供給側 CN1・TB2 |
CN1コネクタは何度も抜き差しをすることになりますので、接続部の劣化が想定されます。 そのため、交換用コネクタを追加できるように外付け用の端子台TB2を設けました。
外付けコネクタを利用した際に、電圧検出専用の配線を接続する端子台TB1を設けています。 電圧検出に際しての測定誤差を低減するために+側検出回路のみですが、検出用配線を明示して記載しています。(1点接続するように配線を斜めに引き出しています。) |
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ケーブル他端側 CN2・PB1・PB2・ |
ケーブル他端側にも外付け用の端子台TB3を設けました。 これはCN2コネクタの劣化対応と、基板実装以外のコネクタにも対応するためです。
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定電流用デバイス |
新日本無線のNJM317Fを利用しました。 このICのピン番号割り付けは古いデータシートと現時点のデータシート(Web掲載)で異なっていました。 試作時に古いデータシート を参照して回路図を作図しましたが、製作時には最新のデータシートを参照しながらで 製作をしました。 その際、ピン配列が記憶と参照データシートで異なるために確認をしたところピン番号割り付け変更に気づきました。 混乱を避けるために回路図にピン配列を記載しました。
秋月電子通商でNJM317Fを購入した際に添付されていたデータシートです。 【 古いデーターシート 】
本Webページ作成時点でのデータシート(NJM317_j.pdf)です。 【 現在のデーターシート 】
電圧降下測定時にはIC2には500mA程度流れますのでIC2には放熱板が必須です。 IC2損失[W] = NJM317入出力電位差 × 0.5A ACアダプタ電圧5V時 : 2.6V × 0.5A = 1.3W
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電圧計 DVM1 |
aitendoの「極小電圧表示器(緑) (VM3D-30V-036(緑))」を改造して0.3V/3.0Vの2レンジ電圧計として利用しました。 これを選定したのは小型であること、入力レンジ改造ができることを確認できていたことが理由です。 改造方法は 4.電圧計改造 を参照願います。 |
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可変抵抗 |
電圧計表示の校正用に可変抵抗を3個利用します。 3桁表示の調整をしますので、10回転以上の多回転VRを推奨します。 今回は秋月電子通商でBOURNS社高精度多回転ボリュームを購入して利用しました。
調整の順番はVR3→VR2→VR1です。 詳細は 2.製作・動作確認 に記載します。 |
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電線接続チェック |
LEDの種類・ロットによってLED用電流制限抵抗の抵抗値を変更する必要があります。 今回は秋月電子通商で購入して余っていたOS5YAA5111A(I-04771)を利用しました。 電流制限抵抗R2・R3・R4は試作回路で調整・輝度確認をしました。
それでも調整不足でしたので、まだ見直しが望まれます。 定電流ダイオードを利用するなどの方法も考えられますが、今回は 5.まとめ(
4) に記載の方法で対応しました。 |
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定電流設定抵抗 R7・R8・R9・R10 R13・R14 |
定電流設定抵抗には測定電流が流れますので、電力用の抵抗を利用する必要があります。 今回は約500mAと約100mAの2種類を設定しますので、約500mA用は2.5Ω(定格電力3W以上)、約100mA用は12.5Ω(定格1W以上)となります。 この値を目標にして手持ちの抵抗を利用しました。 500mAレンジ : 1Ωの抵抗を4本利用して2.5Ωとしました。
110mAレンジ : 5.6Ωを2本直列接続して11.2Ωとしました。 |
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逆方向電流防止ダイオード D1・D2・D3・D6 |
D1・D2・D3・D6 は順方向電圧降下の小さいショットキーバリヤダイオードを利用します。 D1は電池動作時に電源ライン用の電線接続チェック 確認用LED3がIC2を経由した漏れ電流(回り込み回路)によって僅かに光ることを低減するために設けました。 根本対策にはなりませんでしたが、設けることで若干輝度が低下しま した。 利用するLEDが漏れ電流でほとんど光らないならばD1は不要です。 D1の電圧降下は電源ラインの電圧降下測定範囲を狭くする原因となりますので、D1を無くす方がベターです。
D2とD3は電池動作、ACアダプタ動作時の逆方向電流を防止するために設けています。 |
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増設用コネクタケーブル 製作例 |
USB延長ケーブルやUSB2分配(HUB)ケーブルの利用頻度も高いため、増設用端子台を利用してType−Aレセプタクル 増設ケーブルを製作しました。
【 Type−Aレセプタクル増設ケーブル 回路図 】
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電池切り離しSW SW2 |
リチウム電池を回路から切り離すためにSW2を設けました。 主要因は不明ですが、USBケーブル未接続でもLED3が僅かに発光する現象が確認されました。 発光を低減するためにR1+VR1抵抗の高抵抗化、D1追加(ショットキーバリヤダイオードなのでリーク電流激減を期待する事自体無理があります。)などの対策を行いましたが、発光輝度は低下するものの未発光にすることができませんでした。 リチウム電池電池動作時の回り込み対策がうまくいきませんでしたのでSW2を設けて物理的に遮断することにしました。 ちょっと悔しい思いです。
【 電池回り込み回路によるLED3発光状態 】
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オペアンプ |
オペアンプには入出力レール・トゥ・レールのLMC6482AINを利用しました。 なお、D6で電源0V(GNDPWR)に対して信号0V(GND) にはD6順方向電圧降下分の電位差を持たせていますので、必ずしも入出力レール・トゥ・レールのオペアンプにする必要はないようにはしています。 ただし、他型式での動作確認はしていません。 |
前記回路図で製作したUSBケーブルチェッカの製作例を下記に掲載します。 なお、製作に際して電圧計の改造が必要です。 電圧計の改造は 4.電圧計改造 を参照願います。
【 USBケーブルチェッカ製作例1 】
【 USBケーブルチェッカ製作例2 】
【 USBケーブルチェッカ製作例3 】
【 USBケーブルチェッカ製作例4 】
【 USBケーブルチェッカ製作例5 】
【 USBケーブルチェッカ製作例6 】
【 Type−Aレセプタクル増設ケーブル製作例 】
利用に際して電圧計DVM1の調整が必要です。 調整作業にはテスター電圧計、約0.3V〜3V付近の電圧設定可能な可変電源が必要です。 調整の手順を以下に掲載します。
Step1 |
USBケーブルチェッカのJP1をのジャンパーピンを取り外して、電流設定抵抗をCN1(TB2)から切り離します。 |
Step2 |
可変電源+側をTB2のVBUSに、−側をTB2のGND端子を接続します。 |
Step3 |
テスター電圧計の+端子をIC1(回路図IC1B)の7番ピンに、−端子をTB2のGND端子に接続します。 |
Step4 |
テスター電圧計測定値が300mVとなるように可変電源電圧を調整します。 測定電圧が下がらない場合は、SW1を×100mVレンジにしてVR1を調整することで測定値を低下することができます。 |
Step5 |
電圧計DVM1の表示が30.0となるようにVR3を調整します。 |
Step6 |
テスター電圧計の+端子をTB2のVBUS端子に、−端子をTB2のGND端子に接続します。 |
Step7 |
テスター電圧計測定値が300mVとなるように可変電源電圧を調整します。 300mVを設定できない場合は、抵抗や可変抵抗を利用して可変電源出力を分圧するなどの工夫が必要です。 |
Step8 |
SW1を×10mVレンジにします。 |
Step9 |
電圧計DVM1の表示が30.0となるようにVR2を調整します。 |
Step10 |
テスター電圧計測定値が3.00Vとなるように可変電源電圧を調整します。 |
Step11 |
SW1を×100mVレンジにします。 |
Step12 |
電圧計DVM1の表示が30.0となるようにVR1を調整します。 |
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以上で終了です。 JP1を500mA側(もしくは100mA側)に接続して終了です。 |
上記の調整結果を下記に掲載します。
【 ×10mVレンジ 調整結果比較 】
【 ×100mVレンジ 調整結果比較 】
上記結果のように若干調整の追い込み不足がありますが、電圧計DVM1で電圧降下電圧を測定することはできそうです。 ただし、300mV以下では×100mVレンジでは0点シフトが目立ちます。 本来はこのオフセットをキャンセルする回路を追加する構想でした。 しかし、キャンセル回路を設けると調整が難しくなる、部品点数・調整部位が増えるなどに加えて、0点シフト補正はそれほど重要ではないと思い直して、0点シフト補正しない現在の回路になりました。
次に電圧降下測定時の電流を測定した結果を下記に掲載します。 ほぼ設計通り実測500mA/111mAとなっていました。 IC2の基準電圧や電力用抵抗の抵抗値誤差は思ったより小さいようです。
【 測定電流500mA設定時 】
【 測定電流110mA設定時 】
手持ちのUSBケーブルを測定した例を掲載します。
ケーブル仕様 |
チェック結果 |
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USB Type−A〜Micro−B ケーブル長さ 180mm |
Type−A〜Micro−B 長さ180mm 【 USBケーブル外観 】
電線接続は正常でした。 【 電池動作による電線接続チェック結果 】
【 電圧ライン 電圧降下測定結果 】
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USB Type−A〜Micro−B ケーブル長さ 985mm |
Type−A〜Micro−B 長さ985mm 【 USBケーブル外観 】
【 電池動作による電線接続チェック結果 】
【 電圧ライン 電圧降下測定結果 】
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USB Type−A〜Mini−B ケーブル長さ 805mm |
Type−A〜Mini−B 長さ805mm 【 USBケーブル外観 】
【 電池動作による電線接続チェック結果 】
【 電圧ライン 電圧降下測定結果 】
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USB Type−A〜Type−B ケーブル長さ 1840mm |
Type−A〜Type−B 長さ1840mm 【 USBケーブル外観 】
【 電池動作による電線接続チェック結果 】
【 電圧ライン 電圧降下測定結果 】
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USB Type−A延長ケーブル ケーブル長 770mm |
Type−A延長ケーブル 長さ770mm 【 USBケーブル外観 】
【 電池動作による電線接続チェック結果 】
【 電圧ライン 電圧降下測定結果 】
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USB Type−A延長ケーブル ケーブル長さ 2030mm |
Type−A〜Micro−B 長さ2030mm 【 USBケーブル外観 】
【 電池動作による電線接続チェック結果 】
【 電圧ライン 電圧降下測定結果 】
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USBHUB 2分岐ケーブル ケーブル長さ 325mm |
USBHUB 2分岐ケーブル 長さ325mm 【 USBHUB 2分岐ケーブル外観 】
【 電池動作による電線接続チェック結果 】
【 A側電圧ライン 電圧降下測定結果 】
【 B側電圧ライン 電圧降下測定結果 】
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USB Type−A〜Type−C ケーブル長さ 180mm |
当初、Type−Cのケーブルを所有していませんでしたので確認は後回しにする予定でした。 その後、100円均一ショップに出かけた際にTyoe−Cのケーブルを見かけたので思わず購入しました。 このようにして使い道のない周辺機器が増殖していくのでした。
【 Type−Cケーブル 外観1 】
【 Type−Cケーブル 外観2 】
Type−A〜Micro−B 長さ180mm 【 Type−Cケーブル 外観3 】
【 電池動作による電線接続チェック結果 】
【 電圧ライン 電圧降下測定結果 】
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USBケーブルチェッカに用いた電圧計DVM1としてaitendoの「極小電圧表示器(緑) (VM3D-30V-036(緑))」を利用しましたが、そのままではLED数値がとても読みづらくなっていました。 また、測定結果の校正のために若干調整が必要なようでした
【 テスター電圧表示5.00V測定時 照明有り 】
今回、LED輝度改善と測定結果校正対応のために本表示器の回路を改造しました。 まずは、7セグメントLEDを取り外して基板回路の確認をしました。
【 LED取り外し後の基板外観1 】
【 LED取り外し後の基板外観2 】
電源ラインには逆電圧防止用のダイオードとIC過電圧防止を兼ねた78L05相当の3端子レギュレータが設けられていました。 LEDを取付けた状態(0.00表示)では、供給電圧5.03V時に3端子レギュレータ入力電圧は4.75V、3端子レギュレータ出力電圧は3.32Vでした。
この結果よりダイオードと3端子レギュレータを取り外して、ICに直接給電することにしました。
【 ダイオード・3端子レギュレータ 取り外し 】
【 電源ライン直結状態 】
この状態で基板供給電圧とLED輝度の関係を確認しました。 改造することで3V以上あれば数値を読み取ることができそうです。
電源供給電圧 |
左側 改造後表示状態 |
右側 標準品表示状態 |
2.5V |
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3.0V |
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3.5V |
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4.0V |
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4.5V |
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5.0V |
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また、入力回路はスパン微調整用と思われる3種類の抵抗と調整用PADが設けられています。 今回、KiCAD用に本品の部品シンボルを作成しましたが、その際、入力回路をシンボルに含めましたので参照願います。 下記回路の120kΩの抵抗値を調整することでスパン調整を行うことにしました。 測定範囲は0〜0.3Vとなるように前記回路図のVR3(20kΩ)で調整します。
【 KiCAD用 極小電圧表示器 (VM3D-30V-036) シンボル 】
これらの調査・確認結果より下記のPADから4本の電線を取り出て改造を終えます。
【 改造後の電圧計DVM1 (表側) 】
【 改造後の電圧計DVM1 (裏側) 】
電線色 |
用途 |
赤色 |
電源+側。 |
黒色 |
電源−側、測定電圧−側。 |
緑色 |
標準入力。 電源+側と分離するため、電源+側と短絡するPADを未接続にする必要有り。 |
黄色 |
ICのアナログ入力。 |
なお、おまじないのため電源ラインに100μFの積層セラミックコンデンサを追加しています。
(1) 手持ちUSBケーブルの断線をすぐに判別できるようになりました。
(2) USBケーブルの電圧降下を直読できるでためUSBケーブルの良否を容易に判断できるようになりました。
(3) 機能を限定すればUSBケーブルチェッカをコンパクトにまとめることができます。
信号線の逆接続検出は無駄なのでD4,D5を無くすことができます。
電圧計DVM1もテスターで計測すると割り切れば電圧測定関連の回路が不要になります。
(4) LEDの輝度調整がまだ不足しています。 本来は回路見直し、使用部品見直し、定数見直しなどが必要です。
以下、この対応について記載します。
最近のLEDは輝度が高いため 点灯状態によってはLED発光がとてもまぶしくなることがあります。 この対応として、キャップを付けて光を減衰/拡散しました。
また、LEDの見る向きによっては、隣接するLEDの発光が消灯しているLEDに入り込んで、あたかも点灯しているかのように誤認識しそうになりました。 下記2例ともに中央のLEDは消灯していますが隣接LED点灯によってあたかも点灯しているように見えます。
【 誤認識例1 】
【 誤認識例2 】
なお、このような場合でもLEDの頂上側から見た場合は、LEDの点灯/消灯を誤認識することはありません。
現物はもっとあっきり点灯/消灯の識別ができます。
【 LED頂上側から発光をみた場合 】
この対応として遮光用キャップを設けて対策することにしました。 遮光用キャップはアルミテープを円筒 形に丸めて、表面にセロハンテープを貼り付けて製作しました。
【 遮光用キャップ単体外観 】
これをLEDに差し込んで利用しました。
【 遮光用キャップ実装状態 】
キャップを取付けることで横、斜めからのLED発光状態を確認できなくなりましたので、発光状態はLEDの頂上側かしか確認できなくなりました。 これで誤認識の可能性を低減することができそうです。
【 キャップ取り付け後のLED点灯状態 】
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