Memorandumの小部屋
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常時接続だからこそネットワークから切り離せ!!!
(10BASE−Tケーブル切替器の製作)
【CATV加入】
2001年2月から、我が家もCATVインターネット常時接続になりました。
2000年11月からフィレッツISDNの対象地域になるのに合わせてフィレッツISDN加入しようと思ったのですが、そう言えばCATVでもインターネット接続ができ、今ならばインターネット加入料・工事費無料などの特典があるようです。 しかも我が家の地区は新幹線の受信障害対策で共聴が導入されているためCATV加入料が加入特典価格のさらに半額くらいで済むようです。
CATVの通信速度は128kbpsとフィレッツISDNに比べてそれほど高速と言うわけではありませんが、常時接続していても電話回線を塞がないのでフィレッツISDNを止めて、CATVとCATVインターネットの両方に加入しました。
【イーサネットケーブルの切替】
申込みから3ヶ月以上経過してやっとインターネットも接続されたのはよいのですが色々困ったことも発生し出しました。 そのなかで最も困ったのがホームページ作成用ソフトを立ち上げて「電気電子工作の部屋」をロードする際に、何故かインターネット接続しておかなければ立ち上がらないことでした。 今までISDNのルータやモデムに接続していましたがこの現象は発生していませんでした。
本来はホームページ作成用ソフトで「電気電子工作の部屋」を編集するときもインターネット接続していても問題が生じないようになっていればよかったのですが。。。。。
残念ながらインターネット接続しながら「電気電子工作の部屋」を編集すると困ったことが起きる(と思う)ので編集中だけはインターネット接続を切断しなければなりません。 (「内緒の小部屋を探そう。」にチャレンジして頂いて、内緒の部屋の発見方法を見つけて頂いた方にはこの悩みを理解頂けると思うのですが。 ただ、心配しているだけで、実際に不具合が生じるかどうかの確認はしていません。) つまり、ホームページ作成用ソフトで「電気電子工作の部屋」をロードするまではCATVモデムに接続し、「電気電子工作の部屋」のページを編集するためにWebページをロードする時にはインターネット接続を切らなければいけません。 さらに、OCN関連のホームページサービス(Page On)のWebサーバにログインするためにはOCNのアクセスポイントにダイアルアップ接続しないといけませんので現有のISDNルータも使用できるようにしなければなりません。 現在所有のスイッチングHUBにCATVモデム・ISDNルータ・PCを接続しておけば済むのですが手軽にインターネット接続を切断することができません。 この対応として右画像のように、PCからの10BASE−Tケーブル(右図黒色ケーブル)を、CATVモデムへの10BASE−Tケーブル(右図水色ケーブル)とISDNルータへの10BASE−Tケーブル(右図灰色ケーブル)とを中継アダプタを使って切り替えることができるようにしました。 確かにこれでどうにかなりましたが、とにかく操作が面倒の一言に尽きます。 また、ケーブルもコネクタの部分で大きく曲げますのでケーブルが長持ちしそうにありません。 |
【部品集め】
RS−232C用切替器のような10BASE−Tケーブル切替器がないのかなと思いインターネットや雑誌で調べて見ましたが、10BASE−Tケーブル切替器を見つけることができませんでした。。。。。 HUBを何らか改造すれば接続を切り離すことができるとは思うのですが、スイッチングHUBの回路についての知識を持っていませんのでスイッチングHUBの改造は諦めました。
そのかわり、シリアルポートやパラレルポートの切替器のようにメカニカルな切替器ならばできそうです。 と、いうことでイーサネットケーブル(RJ−45用)切替器の製作をすることにしました。
実は10BASE−Tの信号のことはよく知しません。 コネクタがRJ−45で8心のケーブルになっていますので8回路2接点以上のロータリスイッチとRJ−45ジャックが必要ということまでは素人目にも分かります。
たまたま秋葉原に行く機会がありましたので、これらの部品を千石電商で探しました。 ロータリスイッチは8回路3接点という最適なものが280円でありましたのでこれを購入しました。 次にRJ−45ジャックですが、何と1個200円もします。 ロータリスイッチが3回路ですので、これを有効活用しようとすればRJ−45のジャックが4個必要で合わせて800円になります。 なおかつ、ケースも必要ですので、もっと費用がかかりそうです。
「そう言えば、最近はHUBが安くなっている、おっと、目の前には何とソフマップ秋葉原5号店(PC周辺機器中古品販売)があるではないか、もしかすれば中古のボロHUBがあるのでは。」ということで、ロータリスイッチのみを千石電商で購入して目の前のソフマップ秋葉原5号店に入ります。 店内を探してもなかなか見つかりません。 諦めかけていたところ店内中央部の飾り棚の下のほうに「スイッチングHUB。動作しません。480円」と記載された小物が置いてありました。 背面を見るとRJ45ジャックが5個付いていますし、ロータリスイッチがどうにか入りそうな高さの小さいケースです。 これを持ってレジに行くと店員さんに「動きませんがこれでいいのですか?」と怪訝な顔をしながら質問をしてきます。 当然、これでokとの返事をしました。 でも、売っているだから怪訝な顔をされても困るのですが。。。。。 持ち帰り後ケースを確認するとこの品はI・O DATAのJet Switch ET-FSWH4と記載されていました。 |
【回路検討】
このように部品とケースは入手できました。 さて、どのように製作しようかと考え、少し10BASE−TとRJ−45について調べます。 こうときに役立つのがサンワサプライ総合カタログやスミスのDOS/V&ネットワーク部品カタログに記載されている技術的な記述です。 これによればRJ−45コネクタのパソコン側の割り当ては下記のようになっているようです。
ピン番号 | 識別 | 信号名 |
1 | 白/橙(白地に橙色のスパイラル) | TD+(送信) |
2 | 橙 | TD−(送信) |
3 | 白/緑(白地に緑色のスパイラル) | RD+(受信) |
4 | 青 | 未使用 |
5 | 白/青(白地に青色のスパイラル) | 未使用 |
6 | 緑 | RD−(受信) |
7 | 白/茶(白地に茶色のスパイラル) | 未使用 |
8 | 茶 | 未使用 |
また、ストレート結線とクロス結線の接続は下記のようになっています。 下図に掲載のように、ストレート結線とクロス結線の違いを電線の色で目視で判別することができます。 10BASE−Tの両端コネクタのどちらか一方のRJ−45コネクタで緑色の電線が端に位置していればクロス結線となります。
結 線 | ストレート結線 | クロス結線 |
接続図 | ||
外 観 |
ここまで調べるとあとは簡単です。 また、10BASE−Tの8心のうち4心のみしか使用されていませんのでロータリスイッチでの切替は4回路分とすることにしました。 また、ケース替わりのJet
Switch ET-FSWH4には1個+4連の合計5個のRJ−45ジャックがあります。 RJ−45ジャックはロータリスイッチが3回路、接続先のPC用で合計4個あれば済みます。 最終的な回路図を右図に記載します。 |
【回路製作】
10BASE−T切替器の製作はスイッチとコネクタの配線だけですので難なく終わります。 ただし、送信・受信信号ラインは平衡ラインですのでTD+とTD−、RD+とRD−の組み合わせでツイストを行います。
内部の基板はRJ−45ジャックを固定するために基板はそのまま使用することとします。 そのため、ロータリスイッチを取りつけるために基板の一部を切り取らなければなりません。 さらに、RJ−45ジャック用のパターンが悪さをしないように不要なパターンを取り去る必要があります。
このため、一度基板についている部品をほとんど全て取り外し、パターンカットと基板切り欠き作業を行うこととしました。 なお、RJ−45ジャックは再利用するので丁寧に取り外さないといけません。 しかし、この基板は両面基板ですのでRJ−45ジャックの取り外しに苦労しそうです。 が、ここは「部品取り用にエアポンプ式ハンダ吸取機を買ったアホ!!」で紹介したハンダ吸い取り器で簡単に処理できました。 その他のQFPなどの部品は再利用しませんのでニッパでリード線を切断して不要な部品を除去しました。
【 改造前 】 | 【改造後】 |
このようにして製作した10BASE−Tケーブル切替器の外観と使用状況を下記画像に掲載します。 さすがジャンク品だけあって「ジャンク」とマジックで書かれ、LEDの部分もマジックで黒く塗りつぶされています。 ここまではっきりジャンクと書かなければいいのに。 そのうち塗装し直そうかとも思っています。
現在は、CRTディスプレイの上に設置して使っていますが、切替を簡単にできるようになり重宝しています。 でも、最終的にはこのようなことをしなくて済むようにする方法を考えなければと思っています。 また、今のところ10BASE−Tケーブル切替器を使っても10BASE−Tでの運用に何ら支障を生じていません。
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