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Memorandumの小部屋

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リモコンリモコン その1

(おまけはリモコンガチャガチャ迷惑防止器!!!)

 我が家では「BS・CSを我が家の全ての受信機で見たい録画したい!!!」で紹介のようにCSチューナをどの部屋でも見えるようにしています。 最初はこれで満足していましたが、人間、だんだん欲深くなるものです。 どこでも見ることができるようになれば、次は、どこでもチャンネル操作、いや、チューナの操作をしたくなります。

 と、いうことでかねがね構想を練っていました。 当初は27MHzなどのラジコンを利用することを考えていましたが、部品を入手できても誰でも再現性よく製作できない、アンテナが長くなる、試作しても飛距離が今ひとつ(これは当方の腕の問題なのでしょうが。。。。。)など、公開できるものではありませんでした。

 このようなときに見つけたのがUHF帯の送受信モジュールです。 久々に海外のキットを購入しようと物色しているときにこれらを見つけて、キット以外にこれらの部品も購入ました。 このときの経緯は「QualityKits-2002 良かれと思っても。。。の巻」に掲載しておりますが、今回紹介するのがこのなかの「433MHz Transmitter Module / TX433 」と「433MHz Receiver Module / RX433」を使用したリモコンのリモコン(中継器、レピータ)であるリモコンリモコンです。

 

 上記写真が今回製作したリモコンリモコンの送信ユニット(手前側)と受信ユニット(奥側)です。 今回は常時使用ではなく一時使用に限定し持ち運びができることを前提に製作しました。 もし、常時用途ならば電源周りの回路を手直しして頂ければと思います。

 実際に使用したところ、今のところCSチューナ、TV。VTRともに利用できています。 飛距離は、狭い我が家内では、ほぼどこでも使用できています。 また、送受信モジュールに仮のアンテナを接続して飛距離を試してみました。 2Fに受信機を置き送信機を屋外に持ち出して確認したところ、約20m以上離れたところでも操作できました。 感覚的にPHSトランシーバの半分以下の飛距離のようです。

 なお、ここで使用している送受信モジュールは海外向けで日本国内では使用できないと思います。 どうしても使用したい場合は、電界強度が法律に触れないようにアンテナを設けないなどの処置が必要です。 我が家ではアンテナを接続せずに使用しています。

 この送受信ユニットは38kHzリモコンでしたらほぼどのリモコンでも使用できます。 40kHz用には対応しておりませんが、使用部品を40kHz用にすることで同等の機能を実現することはできそうです。

 なお、本ページの参考ページとして赤外線リモコン関係の改善方法を掲載しています「50/60Hzはどこにある!! PICマイコン分周器の製作」もご参照されることをお勧めします。


【 送信ユニット 】

 リモコンの赤外線を受信して433MHzでASK変調で送信します。 回路はとてもシンプルで、赤外線受信モジュールの出力を反転して「433MHz Transmitter Module / TX433 」に入力しているだけです。 今回製作した回路図を下記に掲載します。

【 送信ユニット回路図 】

 赤外線の受信にはリモコン受信モジュールSPS−443−1」を使用し、433MHzの送信機として433MHz Transmitter Module / TX433 」を使用しました。

 電源電圧は赤外線受信モジュールの定格電圧が制約となり、定格上では4.7V〜5.3Vです。 しかし、試作して確かめたところ4Vでも実用上は問題なく動作していましたので単三乾電池×3本で4.5Vとしました。

 製作した送信ユニットの外観を下記に掲載します。

 

【 基板部分外観 】

 

【 送信ユニット外観 】


【 受信ユニット 】

 433MHzを受信して電波の有無をロジック信号として出力します。 電波のある期間だけリモコンの搬送周波数38kHzで赤外線LEDを点滅させます。

(74HC00の部分をPICマイコンに置き換えることも可能です。 ここを参照願います。)

【 受信ユニット回路図 】

 

 433MHzの受信機として「433MHz Receiver Module / RX433」を使用し、赤外線LEDとしては「サトー電気 今度は29年目の通信販売 の巻」で購入した東芝製TLN105Bを2個使用しました。

 

 38kHzの発振には「ELEKIT PS−474R FMステレオトランスミッタ」で使用している38kHz水晶発振子を使用しています。 この発振回路は使用部品により調整が必要になると思います。 もし、製作しても発振しない場合 は33pFコンデンサ、1MΩ及び3.3MΩの抵抗値を変更してみて下さい。 また、電源投入後数秒して発振し始めることがありますので、即断即決で発振しないと決めつけない方がよいかと思います。 今回も正常に発振するのに電源投入後1s以上必要となっています。 (ロジックICを使用した低い周波数の発振は意外と難しいとの感触でした。)  なお、水晶振動子は「FM−ステレオ・トランスミッタ」の水晶発振子も使用できると思われますが、前記の発振回路部品の定数が変更するhつようがあるかもしれません。

 

 トランジスタにはパルス状に約100mAの電流を流します。 パルス状で短時間の点灯ですので一般的なトランジスタで使用可能ですが、Icは大きめ(1Aクラズ)の方が精神的に安心です。(当初は数10mAで設計していましたがどうも光量が不足しているようでしたので上記のように見直しています。 その際、使用トランジスタも変更すべきだったのですが。 個人用途は部品入手性優先で、このままで公開することにしました。)

 また、試作時に433MHzの電波がない状態でもRX433のDIGITAL OUTから信号が出力されているのが確認されました。 このときのLINEAR OUTとDIGITAL OUTの信号波形を下記に示します。

 波形を観測していると、LINEAR OUTラインはハイ・インピーダンス状態となっているような感じです。 LINEAR OUTをそのままコンパレータに入力してDIGITAL OUTとして出力しているようですので、LINEAR OUTラインの電位を低下すればよいと思われます。 応答を低下させないためにもコンデンサの使用は避け、今回はLINEAR OUTとGND間に抵抗を入れて試してみました。

 その結果1MΩの抵抗を入れることで不要時にDIGITAL OUTがHighレベルとなる現象をなくすことができました。 この状態で433MHzの信号を受信したときしたときの信号レベルを下記します。

 

 電源電圧は、試作では4.5V程度でも動作しているような感じでした。 しかし波形を観測していると、それ以下の電圧では上記のような誤検知をしやすいようですので、正規の5V定格で使用することにしました。 そのため乾電池を4本使用し、 低電圧ドロップの3端子レギュレータを使用して6Vと5Vの2種類の電源を利用するようにしました。 ケースの関係で単三乾電池4本を収納できませんでしたので単四乾電池としています。

 製作した受信ユニットの外観を下記に掲載します。

【 基板部分外観 】

 

【 受信ユニット外観 】

 上記画像で使用している単4電池ボックスは秋月電子通商で購入したものを使用しました。 しかし、この電池ボックスはとんでもない代物で4個中2個接触不良を起こしていました。 金属部品同士のカシメがとても雑でした。 金属表面を削ってハンダ付けしてもスプリング部分の導通がとれないなどひどいものです。 また、正常に思える電池ボックスも接触抵抗が高めのようでした。 この電池ボックスは完全にハズレでした。


【 動作確認 】

 実際に送受信したときのそれぞれの波形を観測してみました。 下記波形のTX433は送信モジュールのDATA IN端子、RX433は受信モジュールのDIGITAL OUT信号出力です。 このように全体的には信号の送受信はうまくいっているようです。

 時間軸を延ばして遅れ時間を観測したのが下記の波形です。 立ち上がり時の遅れ時間は40μs、立ち下がり時の遅れ時間は20μs程度です。 この結果より受信側では、論理1の時間が20μs程度短く再現される波形となるようです。 今回のようなmsオーダの信号電送にはこのモジュールは使用できますが、コンピュータのデータ通信に使用するのには相当無理があるように思えます。(せいぜい1200bpsが限度?)


【 おまけ 】

 今回の製作過程において、直接TVにTVリモコンの赤外線を照射しても受け付けてくれない現象が生じました。 丁度、試作回路から正規の組立を順次行っている最中の出来事で、受信ユニットの動作確認が終わって、送信ユニットの正規組立が終了した直後の出来事でした。

 原因は送信ユニットのインバータにあり、結果的に常時433MHzの電波を発振させていました。 この部分を直すことでこの現象が無くなりましたが、ここで、ふと気付いたことは携帯電話迷惑防止器があるならばリモコン迷惑防止器があってもいいではないかということです。

 子供がTVのチャンネルをガチャガチャ(チャンネル切り替え機構は、未だに頭の中では機械式接点切り替えチューナです。)変えるんを妨害したり、人が見ているTVのチャンネルを突然切り替えられたり することを防止したりと、いろいろなケースに使えそうです。

 と、いうことで、今回の回路をそのまま利用したリモコンガチャガチャ迷惑防止器の回路図を下記します。 受信モジュールのDIGITAL OUTへの配線を5Vへ接続し直しただけです。 つまり、スイッチ1つで受信ユニットとして使用したりリモコンガチャガチャ迷惑防止器として使用することができることを意味しています。

【 リモコンガチャガチャ迷惑防止器 】

 決して、TVが壊れたので買い換えてとの口実用に使用しないで下さい。


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