Memorandumの小部屋
本ページは金銭授受を伴う行為を含むAuctionや商用Web
Pageからの無断リンク・無断参照を禁じます。
無断リンク・無断参照が判明した時点で然るべき処置をとらさせて頂きます。
いっこいっこ充放電繰り返し器
1.背景
電池ボックス電子工作(その13) いつどこGPSロガー4 ( SDメモリ・セパレートタイプ )の外付け電源としてNiーHM電池単4×4個直列で使用していました。 この電池の充放電はUniversal Battery Charger/Discharger Kit / K7300を使用しています。 このUniversal Battery Charger/Discharger Kit / K7300は十分使い切っていない電池を一旦放電してから充電してくれるのでメモリ効果を低減してくれます。 NiーHM電池はメモリ効果が小さいとの事ですが、この機能を使用しても無駄にはならないということで、使用後は毎回放電→充電を繰り返しています。
ところが最近、電池の消耗が早くなったようです。 早速、ちょっとだけ電圧ロガー(その1)で各電池電圧を測定すると、充電後の電池3の放電時間が短い結果となりました。
【 放電特性 】
やはり、4本直列での放電の繰り返しの蓄積が問題になっているようです。 充電は一定電流で充電していますので直列、並列の相違はないのかなと思っていますが、放電は1個の容量低下が全体に影響を与えているようです。 放電終了電圧検出方式が一般的に使用されていますので、1〜2個でも放電完了すると放電終了電圧に到達するようです。 よって、放電完了検出時点で残容量にばらつきが発生しており、これが電池劣化のばらつきを加速/拡大しているようです。
この対策として安直に「いっこいっこ充放器」を作ってみようと思ったのですが、Universal Battery Charger/Discharger Kit / K7300と同様の機能を持たすことにした「いっこいっこ充放電器」にすることにしました。 この線で製作していこうと思っていましたが、世の中にはバッテリーリフレッシュと称して充放電を何回は繰り返すと電池が復活するとのことです。 それならばということで、この機能も付加した「いっこいっこ充放電繰り返し器」を製作することにしました。
なお、初版製作後に時間設定数を追加した改良版に改造しています。 これらの内容について本ページの後半に掲載しています。
2.「いっこいっこ充放電繰り返し器」 回路図
「いっこいっこ充放電繰り返し器」の回路コンセプトを下記のようにしました。
充電電流、放電電流のアナログ的な仕様は、アナログ回路で構成して、電池に併せて回路を変更できるようにする。
こうすることで、電池容量に合わせた充放電電流設定値にプログラムの介在がなく、ハードウエアだけで合わせ込みできるようにしました。
充電、放電のシーケンス制御はマイコンで制御する。
充電は定電流方式として、電池の容量/充電容量=充電時間として、充電時間管理とする。
注意 これは大変危うい充電方法です。 本来は0.1C程度で充電するなどゆっくりした充電で採用する用法です。
後述の使用例の注意事項のコメントを必ず読んで下さい。
放電は抵抗で放電をし、電池電圧を検出して放電終了を検出する方式とする。
単4のNi−HM電池1000mAHと1100mAの2種類を対象にした回路図を下記に掲載します。 下記回路図をクリックすると原寸サイズの回路図にアクセスできます。 (製作例中のコネクタ取り合い部は回路図に記載していません。)
【 回路図 】
充電電流は0.5Aとしています。 これは秋月電子通商の5VACアダプタ「[M-00029] スイッチングACアダプター5V2.3A 内径2.1mm NP12−1S0523」の使用を想定しており、4回路同時充電しますので2A/4=0.5Aとしました。
注意 この設定は急速充電でもないし、時間をかけた定電流充向きでもない、中途半端で大変危うい充電設定電流です。
後述の使用例の注意事項のコメントを必ず読んで、ご利用に適した使用方法として下さい。
放電電流用の抵抗値の設定は、放電時間2時間程度を想定して放電電流0.5A程度を想定して2.2Ωとしました。
調整は放電終了電圧設定VR1(今回は1Vに設定:全回路共通)、充電電流設定VR11,VR21,VR31,VR41(各回路個別設定)の合計5箇所あります。 この半固定VRは1回転タイプの不安定な部品を使用しないで、必ず多回転式のポテンショメータを使用するようにして下さい。 今回は「多回転半固定ボリューム たて型 3296W」(秋月電子通商)を使用しています。
PICマイコンではシーケンス制御を行いますが、シーケンス制御の時間設定などを2種類設定できるようにしまし。 スイッチ(SW4)でどちらを使用するか選択できるようにしました。
電池1個毎に、充電中(緑色)、放電中(赤色)のLEDを設けて、動作状態を視認できるようにしました。
「いっこいっこ充放電繰り返し器」の動作状態をLED(LED5:黄色)と圧電ブザー(BZ1)で認識できるようにしました。
ブザー音が五月蠅い場合もありますので、ブザーオフスイッチ(SW5)を設けました。
ACアダプタからのDC5V電源のオンオフスイッチ(SW1)、ファン用電源スイッチ(SW2)を設けました。
充放電に使用している抵抗R11,R12,R21,R22,R31,R32,R41,R42は発熱します。 このため、3W以上の抵抗にし、実装時も基板から浮かして実装するようにして下さい。 実装方法によっては放熱が不十分となる場合があります。 今回は気持ち程度ですが、小型のファンを設けています。 深夜の使用も考えて騒音の小さい「[P-02980] DCファン 5V 25mm角」(秋月電子通商)を使用しました。
定電流制御はLT−3080ETを使用しています。 半固定VR1個で定電流調整できるとても便利なICです。 何かの時にと入手していましたが、とても役に立ちました。
充電オフをフォトカプラで制御していますが、これは充電オフ時の漏れ電流がもっとも小さかった回路を採用したものです。 LT−3080ETのデータシートに出力オンオフのアプリケーション回路が掲載されていますが、当方の使用しているデバイスで漏れ電流を1mA以下にすることができませんでした。 いろいろ試行しましたが、5V電源をオフするのが確実でした。 しかし、更に5Vオフする回路も設けるのも馬鹿らしいので、多少は漏れ電流がありますがフォトカプラの現行回路とすることにしました。
オンした直後には充放電ともにオフ状態とし、スタートスイッチ(SW3)を押すことで充放電シーケンス開始するようにしています。
シーケンス終了後は充放電ともにオフ状態にします。 しかし、意図しないリーク電流が発生していますので、僅かばかりトリクル充電しているような結果となっています。 電圧制御をしていませんので、そのまま放置すると電池を痛める可能性があります。 シーケンス終了後は、早めに「いっこいっこ充放電繰り返し器」から電池を取り外して下さい。
LEDは秋月電子通商の「[I-01679] 赤色LED組み立てブラケットセット(4セット入)」、「[I-01719] 黄色+緑色LED組み立てブラケットセット(4セット入)」を利用しています。
3. 「いっこいっこ充放電繰り返し器」用 PICマイコン
充放電信号の制御だけでしたらPIC16F84Aでも十分使用できます。 実際、当初はPIC16F84Aでプログラム作成していました。 その後の「いっこいっこ充放電繰り返し器」使用見直しで、「いっこいっこ充放電繰り返し器」の動作状態を分かるようにするなどの関係で入出力点数を増やさざるを得なくなりました。 結果として、PIC16F648A−I/Pを採用する事になりました。
下記の動作で放電モードから充放電サイクル終了までは、各電池毎個別にシーケンス動作します。 なお、下記に時間数値を記載していますが、ソフト的にステップ数が正確になるように調整していませんので±数%の誤差がある事をご了承願います。
STEP | 動 作 |
STEP1 | 電源投入直後、シーケンス制御時間設定スイッチSW4状態をLED1とBZ1で識別できるようにする。 SW4オフ時(Highレベル) BZ1 : 0.4sピッー、小休みを1秒間隔で繰り返し。 SW4オフ時(Lowレベル) BZ1 : ピッ、ピッ、小休みを1秒間隔で繰り返し。 |
STEP2 | スタートスイッチ(SW3)が押されるまでSTEP1を繰り返す。 スタートスイッチ(SW3)が押された後には、LED1は1s毎に点滅を繰り返す。 (シーケンスプログラム動作確認のため) |
STEP3 | スタートスイッチ(SW3)が押された直後に放電モードに移行。 LED1はシーケンスプログラム動作確認のため、シーケンス終了まで1s点灯、1s消灯を繰り返す。 |
STEP4 | 電池電圧が放電終了電圧設定に到達していない場合は放電を継続する。 放電終了電圧設定以下になった場合、追加放電モードに移行する。 |
STEP5 | 追加放電時間T1の期間放電状態を継続し、その後放電をオフする。 |
STEP6 | 終了電圧判定待ち時間T2何もせず待ち、その後、終了電圧判定する。 |
STEP7 | 終了電圧に到達していない場合は、再度放電モード(STEP3)に移行する。 終了電圧に到達している場合、次のSTEPステップに移行する。 |
STEP8 | 充電時間T3の期間、充電を継続する。 充電時間終了後、充電をオフする。 |
STEP9 | 充放電サイクル終了していない場合、放電開始待ち時間T3待って、放電モード(STEP3)に移行する。 充放電サイクル終了した場合、次のステップに移行する。 |
STEP10 | 全ての電池の充放電サイクルが終了した場合、下記掲載の終了表示設定に準じた動作をする。 |
PICマイコンのEEPROMの設定で、シーケンス動作の個別設定ができます。 表中のアドレス、及び、括弧内数値は16進数です。
アドレス | SW4 | 該当電池 | 内 容 | デフォルト |
00 | オフ | 電池1 | 充放電サイクル回数 0〜255 | (01) |
01 | オフ | 電池1 | 追加放電時間T1 0〜255 | (02) |
02 | オフ | 電池1 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 | (00) |
03 | オフ | 電池1 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) | (1E) |
04 | オフ | 電池1 | 充電時間 下位8ビット | (F0) |
05 | オフ | 電池1 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 | (0A) |
06 | オフ | 電池2 | 充放電サイクル回数 0〜255 | (01) |
07 | オフ | 電池2 | 追加放電時間T1 0〜255 | (02) |
08 | オフ | 電池2 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 | (00) |
09 | オフ | 電池2 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) | (1E) |
0A | オフ | 電池2 | 充電時間 下位8ビット | (F0) |
0B | オフ | 電池2 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 | (0A) |
0C | オフ | 電池3 | 充放電サイクル回数 0〜255 | (01) |
0D | オフ | 電池3 | 追加放電時間T1 0〜255 | (02) |
0E | オフ | 電池3 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 | (00) |
0F | オフ | 電池3 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) | (1E) |
10 | オフ | 電池3 | 充電時間 下位8ビット | (F0) |
11 | オフ | 電池3 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 | (0A) |
12 | オフ | 電池4 | 充放電サイクル回数 0〜255 | (01) |
13 | オフ | 電池4 | 追加放電時間T1 0〜255 | (02) |
14 | オフ | 電池4 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 | (00) |
15 | オフ | 電池4 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) | (1E) |
16 | オフ | 電池4 | 充電時間 下位8ビット | (F0) |
17 | オフ | 電池4 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 | (0A) |
18 | オン | 電池1 | 充放電サイクル回数 0〜255 | (01) |
19 | オン | 電池1 | 追加放電時間T1 0〜255 | (02) |
1A | オン | 電池1 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 | (00) |
1B | オン | 電池1 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1C20=7200s) | (1C) |
1C | オン | 電池1 | 充電時間 下位8ビット | (20) |
1D | オン | 電池1 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 | (0A) |
1E | オン | 電池2 | 充放電サイクル回数 0〜255 | (01) |
1F | オン | 電池2 | 追加放電時間T1 0〜255 | (02) |
20 | オン | 電池2 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 | (00) |
21 | オン | 電池2 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1C20=7200s) | (1C) |
22 | オン | 電池2 | 充電時間 下位8ビット | (20) |
23 | オン | 電池2 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 | (0A) |
24 | オン | 電池3 | 充放電サイクル回数 0〜255 | (01) |
25 | オン | 電池3 | 追加放電時間T1 0〜255 | (02) |
26 | オン | 電池3 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 | (00) |
27 | オン | 電池3 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1C20=7200s) | (1C) |
28 | オン | 電池3 | 充電時間 下位8ビット | (20) |
29 | オン | 電池3 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 | (0A) |
2A | オン | 電池4 | 充放電サイクル回数 0〜255 | (01) |
2B | オン | 電池4 | 追加放電時間T1 0〜255 | (02) |
2C | オン | 電池4 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 | (00) |
2D | オン | 電池4 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1C20=7200s) | (1C) |
2E | オン | 電池4 | 充電時間 下位8ビット | (20) |
2F | オン | 電池4 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 | (0A) |
30 | − | − | 終了表示設定 bit7=1の場合 連続動作(電源オフまで継続) BZ1/LED1 : ピッ、ピッ、ピッ、小休みを2秒間隔で繰り返し。 bit6=0 LED1のみ点滅 bit6=1 BZ1発音+LED1点滅 bit0〜5 未使用
bit7=0の場合 終了動作後、停止。 BZ1/LED1 : ピッ、ピッ、ピッ、小休みを2秒間隔の繰り返しをbit0〜5 bit6=0 終了後、LED1消灯・ブザー発音無し bit6=1 終了後、LED1を1s点灯/1s消灯を電源オフまで繰り返し。 bit0〜5 ピッ、ピッ、ピッ、小休みの繰り返し回数。
|
(4A) |
申し訳ありませんが、今回のプログラムも非公開とします。 ただし、書込みサービス対応としますのでここを参照願います。
PICマイコンを使用するのが面倒でしたら、充放電の信号をご自分で作成される事もできます。 PICマイコンの出力は充電信号、放電信号ともに5Vで動作、0Vで停止となります。 (PICマイコン相当のLow:シンク電流/High:ソース電流を流せる信号(8mA以上流すことができでが十分)が必要です。)
3. 「いっこいっこ充放電繰り返し器」 製作例
「いっこいっこ充放電繰り返し器」の製作例を下記に掲載します。
【 基板部品面 】
LT−3080ETは放熱板に接続するために基板外に出しています。
LT−3080ETリード線のハンダ付けは、放熱板に基板とLT−3080ETを取り付けた後にリード線をハンダ付けしています。
【 基板ハンダ面 】
【 ケース、放熱板実装図 】
灰色のシートは秋月電子通商で購入したLT−3080ETに付属の熱伝導シリコンラバーシートです。
放熱板にLT−3080ETを4個取り付けますので、LT−3080ETの絶縁は確実に行って下さい。
【 操作パネル(裏面) 】
操作パネルはアルミ板をコの字に折り曲げて、電池脱着時に力を加えてもあまり変形しないようにしています。
電池ボックスはM2の小ネジで固定しています。
単三乾電池、単四乾電池のどちらか一方を充電することができるように、1回路毎に単三乾電池ボックスと単四乾電池ボックスを設けています。これらの電池ボックスは単純に並列接続しているだけです。
【 基板取り付け状態 】
【 操作パネルを取り付けた状態 】
【 完成時外観(背面) 】
【 完成時外観(平面) 】
【 完成時外観(正面) 】
4.調整方法
調整は放電終了電圧設定VR1
入力インピーダンス1MΩ以上のテスタを使用してV_DIS電圧が1Vになるように調整して下さい。
充電電流設定VR11,VR21,VR31,VR41(各回路個別設定 4箇所)
充電電流は電池に直列電流計を入れる方法は電流計の内部抵抗の影響で電流制御がうまくいかない可能性があります。 よって、充電電流はR11,R21,R31,R41の両端電圧を測定して、充電電流=テスタ測定電圧/抵抗値でもとめた方がよいでしょう。
5.「いっこいっこ充放電繰り返し器」 使用例
現在多用しているNi−HM電池の充放電を4回繰り返してリフレッシュできないか確認をしました。
【 電池実装例 】
【 充放電特性 】
上記結果のように4個の電池ともに−ΔVを検知できています。 この結果から、これらの電池は劣化が進んでおり、約60%の容量に低下しているようです。 −ΔVまでの時間が若干増加していますが、大きく回復する気配はありません。
注意事項
上記結果では−ΔVで満充電した後も長時間0.5Cと急速充電に近い大きさの電流で充電しています。 −ΔV検出以降の充電期間は過充電していることを意味しています。 これが定電流充電時間管理の大きな問題点です。 実際にはーΔV制御充電をすることが望ましいです。
もし、本ページを参考に同様な充電器を製作されたい場合は、0.1C程度の充電電流に設定することをお勧めします。 但し、この場合の充電時間は10時間程度かかります。
NiーHM電池の種類が増えてきて、充電時間2通りでは設定が不足するようになりました。 当初は時間を見ながら手動で調整していましたが、時間的拘束が生じるので時間設定を従来の2通りから16通りに増加するように改良することにしました。 今回、改造を行った回路図を下記に記載します。
上図をクリックすると原寸大の回路図をダウンロードできます。
【 回路図 】
この改造では放電信号の出力信号に設定スイッチ入力機能を持たせるようにしています。 このため、電源投入時約0.3s程度放電する可能性がありますが、体勢に影響はないと割り切ることにしました。
今回追加した部品は4bitのディップスイッチSW7、プルアップ抵抗R51,R52,R53,R54,LED並列抵抗R17a,R27a,R37a,R47aです。
プルアップ抵抗はスイッチ入力時のHighレベル電圧を決めるための抵抗値です。 今回は1kΩとしています。
LED並列抵抗はスイッチ入力時のLowレベル電圧を確実にLowレベルにするために設けています。 当初、この抵抗を設けていませんでしたが、動作確認時にbitによってLowレベル電圧が0.4V程度まで上昇していましたのでこの抵抗を追加して安定させました。 やはりPN接合はPN接合ということでした。
ディップスイッチSW7の刻印1〜4において、刻印1をLSB(最下位ビット)、刻印4をMSB(最上位ビット)となるように配線しています。 このため、ディップスイッチのレバーの順番が左がLSB、右がMSBと通常のビット配列とは逆になりますので注意が必要です。
この改造を行ったあとの「いっこいっこ充放電繰り返し器」を下記に示します。 今回は既存品への改造のため、ディップスイッチSW7、プルアップ抵抗R51,R52,R53,R54は追加の小基板に実装し、LED並列抵抗R17a,E27a,R37a,R47aはLEDのリード線に直接接続しています。
【 いっこいっこ充放電繰り返し器改良版 外観】
【 追加基板(ディップスイッチ、プルアップ抵抗) 】
この改造に伴い、EEPROMの設定を以下のように変更しました。
選択 CH |
SW1 | SW2 | SW3 | SW4 | EEPROM設定先頭アドレス (16進) |
時間以外の設定(電池1〜4個別設定) | 時間の設定アドレス(電池1〜4個別設定) | 電池電流容量 [mA] |
充電時間 [hr] |
EEPROM設定 (10進) (デフォルト) |
EEPROM設定 (16進) (デフォルト) |
00 | 00 | CH00で設定 | CH00で設定 | 500 | 1.0 | 3600 | 0E10 | ||||
01 | on | 18 | CH01で設定 | CH01で設定 | 700 | 1.4 | 5040 | 13B0 | |||
02 | on | 30 | CH02で設定 | CH02で設定 | 850 | 1.7 | 6120 | 17E8 | |||
03 | on | on | 48 | CH03で設定 | CH03で設定 | 1000 | 2.0 | 7200 | 1C20 | ||
04 | on | 60 | CH04で設定 | CH04で設定 | 1100 | 2.2 | 7920 | 1EF0 | |||
05 | on | on | 78 | CH05で設定 | CH05で設定 | 1300 | 2.6 | 9360 | 2490 | ||
06 | on | on | 90 | CH06で設定 | CH06で設定 | 2000 | 4.0 | 14400 | 3840 | ||
07 | on | on | on | A8 | CH06の設定流用 | CH07で設定 | 2050 | 4.1 | 14760 | 39A8 | |
08 | on | B0 | CH06の設定流用 | CH08で設定 | 2400 | 4.8 | 17280 | 4380 | |||
09 | on | on | B8 | CH06の設定流用 | CH09で設定 | 2700 | 5.4 | 19440 | 4BF0 | ||
0A | on | on | C0 | CH06の設定流用 | CH0Aで設定 | 900 | 1.8 | 6480 | 1950 | ||
0B | on | on | on | C8 | CH06の設定流用 | CH0Bで設定 | 1500 | 3.0 | 10800 | 2A30 | |
0C | on | on | D0 | CH06の設定流用 | CH0Cで設定 | 1800 | 3.6 | 12960 | 32A0 | ||
0D | on | on | on | D8 | CH06の設定流用 | CH0Dで設定 | 3000 | 6.0 | 21600 | 5460 | |
0E | on | on | on | E0 | CH06の設定流用 | CH0Eで設定 | 3500 | 7.0 | 25200 | 6270 | |
0F | on | on | on | on | E8 | CH06の設定流用 | CH0Fで設定 | 4000 | 8.0 | 28800 | 7080 |
先頭アドレスからのオフセットアドレス | 該当電池 | 内 容 |
00 | 電池1 | 充放電サイクル回数 0〜255 |
01 | 電池1 | 追加放電時間T1 0〜255 |
02 | 電池1 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 |
03 | 電池1 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) |
04 | 電池1 | 充電時間 下位8ビット |
05 | 電池1 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 |
06 | 電池2 | 充放電サイクル回数 0〜255 |
07 | 電池2 | 追加放電時間T1 0〜255 |
08 | 電池2 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 |
09 | 電池2 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) |
0A | 電池2 | 充電時間 下位8ビット |
0B | 電池2 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 |
0C | 電池3 | 充放電サイクル回数 0〜255 |
0D | 電池3 | 追加放電時間T1 0〜255 |
0E | 電池3 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 |
0F | 電池3 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) |
10 | 電池3 | 充電時間 下位8ビット |
11 | 電池3 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 |
12 | 電池4 | 充放電サイクル回数 0〜255 |
13 | 電池4 | 追加放電時間T1 0〜255 |
14 | 電池4 | 終了電圧判定待ち時間T2 0〜255 |
15 | 電池4 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) |
16 | 電池4 | 充電時間 下位8ビット |
17 | 電池4 | 放電開始待ち時間T3 0〜255 |
先頭アドレスからのオフセットアドレス | 該当電池 | 内 容 |
00 | 電池1 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) |
01 | 電池1 | 充電時間 下位8ビット |
02 | 電池2 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) |
03 | 電池2 | 充電時間 下位8ビット |
04 | 電池3 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) |
05 | 電池3 | 充電時間 下位8ビット |
06 | 電池4 | 充電時間 上位8ビット 0〜65535 (例 1EF0=7920s) |
07 | 電池4 | 充電時間 下位8ビット |
アドレス | 該当電池 | 内 容 | デフォルト |
30 | − | 終了表示設定 bit7=1の場合 連続動作(電源オフまで継続) BZ1/LED1 : ピッ、ピッ、ピッ、小休みを2秒間隔で繰り返し。 bit6=0 LED1のみ点滅 bit6=1 BZ1発音+LED1点滅 bit0〜5 未使用
bit7=0の場合 終了動作後、停止。 BZ1/LED1 : ピッ、ピッ、ピッ、小休みを2秒間隔の繰り返しをbit0〜5 bit6=0 終了後、LED1消灯・ブザー発音無し bit6=1 終了後、LED1を1s点灯/1s消灯を電源オフまで繰り返し。 bit0〜5 ピッ、ピッ、ピッ、小休みの繰り返し回数。
|
(4A) |
本ページのPICマイコンのソフトは非公開とします。 但し、本ページで紹介しましたPICマイコンの書き込みサービス は行います。 詳細はプログラム書き込みサービスのページを参照願います。
End of This Page.