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電気街探訪の小部屋

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ウクライナのWebショップを初体験の巻

  高周波を取り扱う際に高周波に関する測定が必要になってきます。 今でも強く記憶に印象に残っているのは、仕事でお偉いさんに不具合の説明をしていた際に「なぜオシロスコープで波形を観測しないのだ。」との貴重なご指導でした。 不具合を起こしていたのはUHF帯のハイパワー電力を取り扱っている機器です。 とても大きな(費用)損失を生じた説明の場でしたので、このお言葉を素直に受け入れました。 技術的な内容は別にして、「如何に物事を把握・理解するかの原則的な行動をすることができていなかった」と反省させていただきました。
 波形観測は基本中の基本ですが、UHF帯の波形をオシロスコープで波形観測できたにしても、正しく観測する自信は全くありません。 若い頃(お金に余裕の無いプライベート用途)は高周波の測定といえばVSWR計、検波器、金皮抵抗自作ダミーロードなど安価に入手できる機器を駆使していました。 しかし、仕事として高周波を取り扱う場合には、全てブランド品の測定器(スペアナ、ベクトルネットワークアナライザなど)、アクセサリ(同軸コネクタ、同軸ケーブル・較正キット・・・)などを贅沢に利用させていただきました。 残念ながらオシロスコープは用いませんでしたが。。。。 そのため、プライベート用途も徐々に贅沢になってきて、「スペクトラム・アナライザ / トラッキング・ジェネレータ」を入手以降、マイクロ波帯にも利用できる方向性結合器やリターンロスブリッジ(SWRブリッジ)などのアクセサリも欲しくなってきました。

 これらのアクセサリの入手手段として新品を購入するのが一番手っ取り早いですが、とても高価です。 何も新品である必要はありませんので中古品を入手できないかオークションを利用させていただいております。  キーワード登録して常にウォッチしていますが、なかなかこれはという品が見つかりません。 そうこうしているある日、検索で引っかかったオークション品の関連商品として”RF Brigde”、3GHzのリターンロスブリッジの出品を見つけてしまいました。

 

出典元 Yahoo! Auction

【 Auction RFアクセサリ関係 Watch状況 】

 

出典元 Yahoo! Auction

【 とても気になったAuction品 】

 

 当該品はブランド品ではなく、また、基板の状態ですが数千円と安価な出品となっていました。 写真を見ると基板上にWebサイトのURL「http://transverters-store.com/」が記載されていましたので、出品者に申し訳ないと思いつつ、該当Webページ「Transverters−Store」をアクセスしました。 初めて目にするWebショップですが、アマチュア無線向けの製品を販売していました。

 

出典元 Transverters−Store http://transverters-store.com/

【 Transverters−Store トップ画面 】

  アマチュア無線家には魅力ある製品を取り扱っていましたが、あれも欲しいこれも欲しいという気持ちを抑えつつ、今回の目的である「RF BRIDGE 0.1 - 3000 MHz」Webページに目を通します。 Webページの後半に最終的に測定した方向性特性が掲載されていました。 1GHz付近まで約30dB前後をキープしています。 当方が入門したバンド50MHz帯では余裕を持って40dBを有しています。 もうダメです。 購入するしかありません。

 

出典元 Transverters−Store http://transverters-store.com/rf_bridge/rf_bridge.html

【 Transverters−Store RF BRIDGE画面 】

 

 どのようなWebショップなのかを知るために「CONTACT US」Webページを確認しましたが、とても素っ気ないWebページとなっていました。 連絡先のメールアドレスのドメインをみると@usa.comとなっていましたので、この時点では米国のWebショップだと思い込んでいました。 この際、国際電話の識別番号に気付けば、Webショップの場所は分かっていたはずなのですが、そこまでは気が回っていませんでした。

 

出典元 Transverters−Store http://transverters-store.com/contact.htm

【 Transverters−Store CONTRACT US画面 】

 

 再び「RF BRIDGE 0.1 - 3000 MHz」Webページに戻ってBUYボタンを押して決済画面に移ります。 以下、その後の経過を以下に記載します。

 

注文当日

 どうせ購入するならばと、バックアップ用を含めて2枚購入することにしました。 決済はPayPalのUS$のようです。 PayPalならば利用経験もあり安心して利用できます。 商品価格は1枚15US$、送料は1枚で5US$ですが2枚だと8US$のようです。 この時点では関税、消費税の負担は不明でしたが、入手最優先で決済をしました。

 

【 PayPal決済画面 】

 

 「あれ? そういえばWebショップには送付先の記入欄が無かったけれど。。。。。 PayPalの決済画面に日本語ではあるが表示されていたので大丈夫かな?」と思いつつ決済を済ませました。

 

【 送先画面 】

 

約14時間後

 「Transverters−Store」から、配送先を英文で連絡してとのメールを頂戴しました。

 見知らぬ英文個人名の送信者よりメールタイトル「Your order」のメールを受信していました。 通常ならば決して開かないメールですが、「RF BRIDGE 0.1 - 3000 MHz」を注文したばかりでしたので、メールタイトルが気になって念のために開きました。 このメールで問い合わせに初めて気付き、注文を受け付けられていたことを確認できました。
 その後、英文送付先をメール返信しました。 この際、Webショップのメールアドレスとは異なるプライベート用と思われるメールアドレスでしたので、初めてWebショップ運営者が何方なのかを知ることができました。 また、これに合わせてWebショップがウクライナのクリミア付近であることを知りました。

約21時間後

 「Transverters−Store」から発送予定日(5日後)の連絡をメールでいただきました。 こまめに連絡をしていただきました。 このような対応は安心を与えてくれます。

4日後

 「Transverters−Store」から発送連絡とトラッキング情報のメール連絡がありました。 トラッキング情報を確認すると荷受けされていること(Acceptance)を確認できました。 日本との時差は6時間のようです。

7日後

 ウクライナから発送(Departure from outward office of exchange)されたようです。 日本でいう通関したことなのでしょうか? トラッキングもこれで終わり、後は到着を待つだけと思い、トラッキングを終えました。

18日後

 注文したことを忘れた頃に、郵便局から国際郵便で「RF BRIDGE 0.1 - 3000 MHz」が届きました。

【 封筒(表面) 】

 

【 封筒(裏面) 】

 

【 RF BRIDGE 0.1−3000MHz 】

 

 改めてトラッキング情報を確認すると日本国内のトラッキング情報も記録されていました。 素晴らしい時代ですね。

【 トラッキング結果 】

 

 

 以上のように無事入手することができました。 また、費用面でも、関税や消費税を別途支払いすることもなくPayPal決済だけの金額で済みました。 時間がかかりますが、思ったより安価に入手することができました。  

  後日、検索サイトの検索結果で気付いたのですが、e−Bayでも「RF BRIDGE 0.1 - 3000 MHz」を注文できるようです。

 

【 ebay販売画面 】

 

 また、安価なまがい物もあるようです。 写真で見る限り、外観だけを真似ているだけのような商品も販売されていました。 少し矛盾はしますが、安物高周波機器にまともな性能を有した物はないというのか経験則です。

 

【 類似品 】

 

 各種項目を主観バリバリで10段階評価(10点が最良)すると次のようになりました。  (商品の評価ではありません。)

項  目

評 価

備  考

納期

  個人運営と思われますが、発送に関して事前に連絡をいただくなどこまめに連絡がありました。 また、荷物のトラッキングもできました。 送料を考えれば納期に時間を要するのは覚悟していましたので、入手まで18日を要したことは気になりませんでした。

正確さ

  2個注文しましたので納品数量に若干心配がありましたが、無事、2個届きました。

梱 包

  商品を薄いビニル袋に入れ、そのビニル袋を貧弱なエアパッキンが内貼りされた封筒に入れた状態で届きました。 基板自体には補強材も梱包材も有りませんでした。 基板上には脆いフェライトコアが数多く実装されています。 混載配送を考えれば、もう少し補強した状態で発送することが望まれます。

 


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