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ラズベリー・パイ対応!レベル測定ボード (キット) トランジスタ技術連動製品 (ADCQ1708DK)

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データ番号

1443

区 分

キット

分 類

計測器

品 名

ラズベリー・パイ対応!レベル測定ボード (キット) トランジスタ技術連動製品 (ADCQ1708DK)

発売元

ビット・トレード・ワン

価 格

6,998円(8%税込)

主要部品

AD8310ARMZ MCP1702-3302E/TO PIC24FJ256GA702-I/SP

電 源

5Vdc (USB給電)

概略仕様

   

概要

交流電圧信号のログアンプ出力を電圧レベルとして測定する基板。

電源

DC5V (付属のシリアル変換アダプタ経由でUSB給電。)

参考図書

トランジスタ技術2017年9月号〜12月号 連載

実験室の大人気コンピュータ PIC×ラズベリー・パイで1日製作!

スマホ&大画面! WiFi周波数レスポンス・アナライザ

9月号

第1回 周波数シンセサイザ部の製作

10月号

第2回 正弦波生成ICを制御するPICマイコンのプログラミング

11月号

第3回 ターゲットを通過した信号レベルを測る

12月号

第4回 ラズベリー・パイのJavescript & Pythonプログラム

 CQ出版社のトランジスタ技術Webページやビット・トレード・ワン の商品Webページなどに本基板製作に関する情報が掲載されています。 しかし、本キットの製作・利用には上記連載の参照が強く望まれます。

WiFi対応

注意事項

 トランジスタ技術の連載では「WiFi周波数レスポンス・アナライザ」と表記されていますが、本基板自体がWiFi対応しているわけではありません。 「WiFi周波数レスポンス・アナライザ」にするためには、ラズベリー・パイ対応!波形発生器Wave Generator、本基板(ラズベリー・パイ対応!レベル測定ボード )とラスベリーパイの3枚の基板が必要です。 

入力チャンネル数

2CH

測定範囲

−60dBV〜+20dBV (ログアンプ出力をAD変換)

分解能

LCD表示 0.1dBV

シリアル通信データ 0.04dBV

測定周期

約1s 

較正機能

ユーザ設定機能無し。

注意

  •  AD変換する信号の較正をするためにはPICマイコンのプログラムや数値を見直す必要があります。
     

  •  現行のPICマイコンのプログラムでは、dBV数値を得るための1次式計算式に用いられている係数は以下のようになっています。

ゲイン CH−A:0.04、CH−B:0.04
     (CH−AとCH−Bは同じです。)

オフセット CH−A:−105.4、CH−B:−103.3
      (オフセット差が2.1dBVあります。)

  •  ログアンプ、入力段の抵抗・コンデンサ、PICマイコンAD変換部などにはばらつきがあります。 このため、得られた値をそのまま利用する際には、得られた数値は較正されていないことを前提にして取り扱う必要があります。

平滑化

ログアンプ出力(単位dBV)をAD変換した値を250回平均化して算出。

注意

  •  記事に掲載されているPICマイコンのプログラムによれば、平均化に用いる値の単位はdBVです。 電圧Vでないことに注意を要します。
     

  •  電圧dBVの単純平均結果を電圧変換した値を、電圧Vを単純平均化した値と見なすことは正しくありません。 つまり、dBV表示、モニタ数値をリニア変換しても電圧の平均値として見なすのは正しありません。
     

  •  信号のばらつきが極端に大きくない場合では、dBV平均値のリニア変換値と、電圧V平均値の数値に大きな差は生じません。 実質的にはdBV平均値のリニア変換値≒電圧Vと見なすことは可能です。 なお、mVレベルを問題にする用途ではPICマイコンのプログラムを見直す必要があります。

インターフェース

 付属のシリアル変換アダプタ(USB)を用いたシリアル通信仮想ポート(COMポート)を利用します。 COMポートは1ポート が割り当てられます。 

 通信設定は115200bps、8ビット、ストップビット1ビット、パリティ無し、ハンドシェーク無しで利用できました。 なお、 基板側のボーレートは固定です。

 シリアル通信は本キット基板PICマイコンの送受信で行われます。 

ソフト

 連載で紹介されたプログラムはトランジスタ技術Webページ(http://toragi.cqpub.co.jp)より「ダウンロード」→「 2017年」のWebページからダウンロードできます。

  • 2017年9月号 連載 スマホ&大画面!Wi-Fi周波数レスポンス・アナライザ (TR1709P.zip)

     

付属基板

ADCQ1708C V1.1

付属ケース

無し

外形寸法

基板本体 W 121.9mm D 75.0mm H 15.0mm (BNCコネクタ含む) 

追加購入
部品

コメント

改 造

その他

(製作例)

   

【 パッケージ外観 】

 

【 構成品 】

 

【 取扱説明書 】

 

【 部品表 】

 

【 付属パンフレット 】

 

【 基板(部品面) 】

 

【 基板(ハンダ面) 】

 

【 部品パッケージ1(機構部品) 】

 

【 部品外観1(機構部品) 】

 

【 部品パッケージ2(コンデンサ) 】

 

【 部品外観2(コンデンサ) 】

 


静電容量比率計「高低(たかひく)なんぼ」で実測しました。

【 積層セラミックコンデンサ容量実測(4.7μF) 】

 


静電容量比率計「高低(たかひく)なんぼ」で実測しました。

【 積層セラミックコンデンサ容量実測(10μF 1個目) 】

 


静電容量比率計「高低(たかひく)なんぼ」で実測しました。
同じ10μFでも、5V付近の静電容量はばらつき大のようです。

【 積層セラミックコンデンサ容量実測(10μF 2個目) 】

 

【 部品外観3(抵抗) 】

 

【 部品パッケージ3(抵抗) 】

 

【 部品パッケージ4(PICマイコン) 】

 

【 部品外観4(PICマイコン) 】

 

【 部品パッケージ5(レギュレータIC・ログアンプ) 】

 

【 部品外観5(レギュレータIC・ログアンプ) 】

 

 

【 部品パッケージ6(緑色LED) 】

 

【 部品外観6(緑色LED) 】

 

【 部品パッケージ7(赤色LED) 】

 

【 部品外観7(赤色LED) 】

 

【 液晶モジュール パッケージ 】

 

【 液晶モジュール 構成品 】

 

【 液晶モジュール基板パッケージ 】

 

【 液晶モジュール外観1 】

 

【 液晶モジュール外観2 】

 

【 液晶モジュール外観3 】

 

【 液晶モジュール付属ピンヘッダ  】

 

【 USBシリアル変換モジュール パッケージ外観 】

 

【 USBシリアル変換モジュール 構成部品 】

 

【 USBシリアル変換モジュール 外観1 】

 

【 USBシリアル変換モジュール 外観2 】

 

CP−2102(SINGLE-CHIP USB-TO-UART BRIDGE)が搭載されています。

【 USBシリアル変換モジュール 外観3 】

 

【 USBシリアル変換モジュール 外観4 】

 

【 USBシリアル変換モジュール 外観5 】

 

 USBコネクタのシールドケース部がハンダ付けされていません。 シールドケース部分がぐらぐらしています。

【 USBシリアル変換モジュール 外観6 】

 

【 USBシリアル変換アダプタ 接続ケーブル 外観1 】

 

【 USBシリアル変換アダプタ 接続ケーブル 外観2 】

 

【 USBシリアル変換アダプタ 接続ケーブル 外観3 】

 

【  BNC−ICクリップ パッケージ外観 】

 

【 BNC−ICクリップ外観1 】

 

【 BNC−ICクリップ外観2 】

 


製 作 例

 今回製作した際の部品実装手順例を順番に掲載します。

【 液晶モジュール組立後外観1 】

 

【 液晶モジュール組立後外観2 】

 

【 液晶モジュール組立後外観3 】

 

【 液晶モジュール組立後外観4 】

 

【 製作手順1(面実装IC取付け) 】

 

【 製作手順2(抵抗取付け) 】

 

【 製作手順3(インダクタンス取付け) 】

 

【 製作手順4(コンデンサ取付け) 】

 

【 製作手順5(ICソケット取付け) 】

 

【 製作手順6(IC4取付け) 】

 

【 製作手順7(スイッチ・ピンヘッダ取付け) 】

 

【 製作手順8(BNCコネクタ取付け) 】

 

【 基板完成外観1(液晶モジュール取付け) 】

 

【 基板完成外観2 】

 

【 基板完成外観3 】

 

【 基板完成外観4 】

 

【 基板完成外観5 】

 

【 基板完成外観6(USBシリアル変換アダプタ接続) 】

 


動 作 確 認

 

【 通電時外観1 】

 

【 通電時外観2(USBシリアル変換アダプタ接続部分) 】

 

  •  上記画像をクリックすると変換結果を含めたGUI画面全体画像をダウンロードできます。
     

  •  ラズベリー・パイ対応!波形発生器Wave Generatorの正弦波一定周波数設定もできます。
     

  •  シリアル通信にはEasyComm(Copyright(c) 2000 - 2004 T.Kinoshita)を利用しています。
     

  •  較正係数に関しては本項末項を参照願います。

     

  •  測定値の移動平均(リニアレベル変換後に最大10回平均)も表示しています。

【 レベル測定用EXCLE自作VBA GUI部 】

 

  • LAP−C(16064)を利用してPICマイコンのRX信号をモニタしました。  このRXデータ受信がレベル測定の開始トリガとなります。

【 シリアル通信データ(PICマイコン RX信号) 】

 

【 シリアル通信データ(PICマイコン TX信号) 】

 

液晶保護シートを貼ったままなので少し見辛くなっています。

【 測定結果例1 (CH−A:0dBV) 】

 

 CH−A・CH−Bを同じ信号源に接続してモニタ値を測定しました。 測定結果例1はCH−Aを0dBVにした場合の測定結果です。 CH−Bは+2.7dBVとなっています。 0dBV=1V、+2.7dBV=1.274Vですから約0.3Vもの差が生じています。 この要因として、PICマイコンのファームウエア(マイコンプログラム)の計算式の差とログアンプのオフセットが考えられます。 「第3回 ターゲットを通過した信号レベルを測る 」のリスト2によれば、計算式中でAD変換換算値に対して、CH−Aは−105.4、CH−Bは−103.3と引き算がなされています。 CH−AとCH−Bで2.1dBVの差がありますので、オフセットは0. 6dBV分となります。 少しでも正しい測定を行うためにはPICマイコンのプログラムの計算式に手を加える必要があることがわかります。
 また、液晶表示桁数は小数点以下1桁です。 シリアル通信のデータは小数点以下2桁です。(注意:分解能0.04dBV) ログアンプの計測値では振幅が大いほどリニア変換後の分解能が悪くなりますので、小数点以下の桁数を大きくすることが望まれます。 液晶表示も 小数点以下2桁表示して、シリアル通信のデータと同一桁数になっていればして欲しかったです。 (記事の趣旨からいえば、自分で手直ししなさいということなのでしょう。)

 

【 測定結果例2 (入力短絡状態) 】

 

 測定結果例2は、最小測定レベル(測定回路ノイズ?)を測定するつもりで短絡入力信号源を短絡状態にして測定した際のモニタ値です。 CH−Bは期待どおり−73.8dBV(約0.2mV)となっていますが、CH−Aはなぜが−39.1dBV(約11.1mV)となっていました。 リニア換算すれば大きな差にはなく、まあいいかで済ませます。 しかし、ログアンプ出力としてはリニアレベルの僅かな差が大きな数値差として換算されます。 それを良しとするかどうかは用途次第です。

 この差の原因部位がログアンプ回路部分にあるのかPICマイコンにあるのかを識別するために入力信号とログアンプ出力の相関を測定した結果を以下に掲載します。 

  • CH−A、CH−Bともに同じ信号源に接続しています。

  • CH−A、CH−Bの測定値がほぼ同じ値となる測定点を対象とした近似式を掲載しています。

【 レベル測定ボード 特性測定1(ログアンプ入出力特性) 】

 この結果より、入力電圧約0.02Vrmsを超える範囲ではCH−A・CH−Bともにほぼ同じ測定値となっていますが、約0.02Vrmsを下回る範囲でCH−Aの出力が変化しない現象を確認しました。 どうもログアンプ回路部分に原因があるようです。 原因調査過程でR3,C4付近を指で押さえるとCH−Aの出力レベルが低下 (回復?)する現象を確認できました。 このため、入力からログアンプ部分の部品を取り外したり交換したりしましたが、原因特定できませんでした。 また、ログアンプ出力の波形を観測しましたが、DCレベルの信号のみで異常発振をしているような印象はありませんでした。 ログアンプ交換(CH−AとCH−Bのログアンプのスワップ)も考えましたが、ハンダ取り外し技量がありませんのでこれは諦めました。 当面はCH−Aでは−30dBV以下の使用を避けるようにすることにしました。 

 以上の測定結果を承知のうえで、本基板の入出力特性を測定した結果を以下に掲載します。 

【 レベル測定ボード 特性測定2(ログ表示) 】

 

 上記グラフの縦軸をリニア変換したグラフを以下に掲載します。 リニアに換算するとCH−AとCH−Bの差がますます気になります。

 

【 レベル測定ボード 特性測定3(リニア表示) 】

 

 次に縦軸をdBVに変換した結果を以下に掲載します。 測定結果例1で説明したように計算式とログアンプオフセットの影響があります。

 

【 レベル測定ボード 特性測定4(縦軸dB表示) 】

 

 これではアマチュア用としても計測器として利用する気になりません。 そのため、EXCELで再較正することにしました。 シリアル通信で得られたデータを利用して較正用の式を求めて、改めて特性測定を行いました。  今回求めた較正用式は前記掲載の「レベル測定用EXCLE自作VBA GUI部」を参照願います。 較正用式を用いた測定結果を以下に掲載します。 グラフ を見る限りでは、利用する気になる結果を得ることができました。

 

【 レベル測定ボード 較正後特性測定5(ログ表示) 】

 

【 レベル測定ボード 較正後特性測定5(リニア表示) 】

       

データ作成者 CBA

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