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1Hz−150kHz Signal Generator Module Adjustable PWM Pulse

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データ番号

1911

区 分

部品

分 類

高周波

品 名

1Hz−150kHz Signal Generator Module Adjustable PWM Pulse

発売元

入手先

 

AliExPress

販 売

 

Aideepen MinTool−Wholesale777 Store

製 造

 

価 格

434円(クーポン・送料込)

主要部品

電 源

7〜30Vdc

概略仕様

 

概要

2種類のPWM信号を発生するモジュールです。

電源

VIN入力:7〜30Vdc

USBコネクタからの電源供給はお勧めできません。 (下段の製作例欄参照願います。)

周波数設定範囲

全範囲1Hz〜150kHz

 1Hz〜999Hz : 1Hz刻み

 0.1kHz〜99.9kHz : 0.1kHz刻み 

 1kHz〜150kHz : 1kHz刻み (注意 シリアル通信では1kHz〜149kHz)

Duty設定範囲

0%〜100%(下段の製作例欄を参照願います。)

出力

PW1信号・PW2信号の2種類をそれぞれ独立して設定可能です。 なお、PW1信号とPW2信号は非同期です。

(出力回路・電圧レベルは下段の製作例を参照願います。)

手動設定

SETスイッチ、UPスイッチ、DOWNスイッチを押すことで設定できます。

SETスイッチを短時間押すことで「FA1」→「DU1」→{FA2」→「DU2」と設定項目を変更します。

UPスイッチ、DOWNスイッチで設定値を変更します。 短時間押すことで設定値を±1ずつ変更できます。 押しっぱなしで連続的に設定値を変更できます。

外部設定

シリアル通信で周波数・Dutyの各設定値を変更できます。

 9600bps 8bit パリティ無し ストップビット1bit

     出典元:商品Webページ、もしくは製作例による

付属基板

専用基板 2Channel−PWM

付属ケース

無し

外形寸法

基板単体 W 43.5mm D 28.8mm H 10.6mm

追加購入

部品

コメント

改 造

その他

(製作例)

 

 販売価格439円に割引が適用され、434円で購入 できました。

【 商品Webページ 】

 

【 パッケージ外観 】

 

【 パッケージ構成品 】

 

【 基板外観1 】

 

【 基板外観2 】

 

【 基板外観3 】

 

【 基板外観4 】

 

【 基板外観5 】

 

【 基板外観6 】

 

今回は使用しませんでした。

【 付属ピンヘッダー 】

  


基 板 回 路 調 査 

  本モジュールの回路図が不明のため7セグメントLEDを取り外して基板回路の目視調査を行いました。 また、シルク文字D2・D3はダイオードを意味していると思われますが、どう見てもチップ抵抗が取り付けてあるように見えました。 確認のため、D3の部品を取り外して観察しました。

 

【 7セグメントLEDを取り外し後の基板外観1(全体) 】

 

【 7セグメントLEDを取り外し後の基板外観2(電源供給部分拡大) 】

 

【 7セグメントLEDを取り外し後の基板外観3(信号出力部分拡大) 】

 

 D3部品を取り外してみましたが、間違いなくチップ抵抗620Ωでした。 基板にはダイオードと思われるシルク記号が印刷されていました。 本来はチップダイオードを取り付けるつもりで設計されていたと推測しました。

【 シルク文字D3部品取り外し時外観 】

 

 今回の外観確認を基に電源・信号出力部分の回路は下記回路図のようになっていると推測しています。

【 モジュール回路図(推測) 】

 

 上記回路図が正しいとすると、このモジュールは突っ込みどころ満載です。 回路設計者の意図を理解できませんでした。

  •  USBコネクタ経由で+5dcV電源を供給は止めるべきです。 USBのVBUS(5Vdc)が三端子レギュレータの出力に直結されています。 三端子レギュレータの出力に外部から5Vdc電圧を印加することになります。
      

  •  出力信号(PWM信号)はD2・D3に位置する620Ωの抵抗でプルアップされたトランジスタ出力となっています。 この抵抗はVIN+〜D1経由の電圧でプルアップされています。 つまり5Vdcレベルの信号ではなく、VIN+電圧に依存した振幅のPWM信号となります。 5VdcレベルのPWM信号ではないことに注意して利用する必要があります。
      

  •  USBコネクタ経由で+5dcV電源を供給した場合、前記プルアップ抵抗のプルアップ先はUSBコネクタVBUS→三端子レギュレータ出力→三端子レギュレータ入力→プルアップ抵抗となります。 三端子レギュレータの出力→入力を電流経路として使うとんでもない回路となります。 この点からもUSBコネクタ経由で+5dcV電源を供給は止めるべきです。 (とはいうものの、使えているからな〜〜〜〜〜 動けば良いと考えるならば、これも有りか。)
      

  •  出力信号(PWM信号)部分の回路やD2・D3がもともとダイオードを想定していたことから、本基板の用途はPWM信号出力ではなく、DCモータなどの誘導性負荷の電力調整と推測しました。 誘導性負荷の一端は本基板のPW1もしくはPW2に接続し、もう一端はVIN+に接続すると思われます。 この場合D2・D3にはサージ低減用ダイオードを実装するようになりますが、ダイオードD1がサージ防止電流経路を阻止しており、サージ防止できなくなっています。 一体どうするつもりだったのか理解できていません。
      

  •  本モジュールをPWM信号発生器として流用する場合、単純にオープンコレクタ出力とする手もありだと思えるのですが、なぜ抵抗でプルアップしたコレクタ出力としたのか理解できません。 

 上記調査結果より、電源供給はVIN+〜VIN−間に9Vdc電圧を供給することとしました。 出力にはPW1〜GND間に680Ω、PW2〜GND間にも680Ωの抵抗を接続して、PWM信号が5Vdcを越えないようにしました。 また、出力設定をボタン操作するのは面倒なため、シリアル通信を用いて周波数・Dutyを設定することにしました。

  


動 作 確 認 

   動作確認に際して680Ωの抵抗は信号取出し電線の途中に設けたピンヘッダーに取り付けました。 また、シリアル通信は5Vdcレベル用の「USBシリアル変換モジュール(CH340E) (BTE17-06)」を用いました。

 

【 動作確認時外観(未通電時) 】

 

【 動作確認時外観(通電時) 】

 

 シリアル通信として「USBシリアル変換モジュール(CH340E) (BTE17-06)」などのUSBシリアル変換器を用いた場合、TXD信号が電源供給源となり意図しない通電状態となることがあります。 今回も案の定、意図しない通電状態となりました。 

 

 画像左側に9Vdc電源から取り外した赤色・茶色の電線末端が見えます。 電源供給していないにも関わらず7セグメントLEDが点灯し、SETボタンを押すとスイッチを受け付けてPW1の周波数設定モードに遷移しました。

【 意図しない通電状態(VIN配線未接続時) 】

 

 画像上側に「USBシリアル変換モジュール(CH340E) (BTE17-06)」に接続されたUSBケーブルの他端TypeAコネクタが見えます。 TypeAコネクタが未接続にも関わらず「USBシリアル変換モジュール(CH340E) (BTE17-06)」の通電表示LEDが点灯しています。 

【 意図しない通電状態(USBコネクタ未接続時) 】

 

 動作確認に際してシリアル通信で周波数・Dutyを設定しましたが、通信用アプリケーション(今回はTera TermVT)のローカルエコーバックをオンすることで使いやすくなりました。 下記にPW1の設定を「100Hz」→「11.1kHz」→「149kHz」→「150kHz」→「Duty1%」→「Duty100%」→「Duty101%」とした場合の通信表示を下記に掲載します。 「Duty101%」はわざと範囲外を設定したものです。 この場合は必ず「FAIL」が戻ってきます。

 

 ローカルエコーバックがオフの場合、応答データしか表示されません。 しかも改行されないため、とても見辛い画面となっています。、 

【 ローカルエコーバック オフ時 】

 

 ローカルエコーバックがオンの場合、設定データと応答データの両方が表示されるため設定に対する応答がはっきり分かります。 改行されないため見辛さは変わりませんが、多少は改善された印象です。 

【 ローカルエコーバック オン時 】

 

  •  シリアル通信により周波数やDutyを設定する場合、1文字ごと手でタイプすると1文字タイプごとに「FAIL」が戻ってきます。 今回の操作では、送信データを 一旦クリップボードにコピーして、クリップボードのデータを送信するようにしました。
     

  •  データフォーマットは正しいのに「FAIL」が戻ってくることがありました。 ローカルエコーバックがオフ時に「FAIL」がよく発生しました。 オン時は極たまに発生するだけで相当改善されました。 とても癖の強いシリアル通信のようです。
      

  •  シリアル通信からは「149kHz」は設定できますが、「150kHz」は設定できませんでした。 応答も「FAIL」となりました。 しかし、本モジュールの「UP」ボタンを使うと「149kHz」→「150kHz」に変更できました。 

 

 以上で動作確認の準備ができましたので、出力波形を「デジタルオシロスコープ DS1054Z」で観測しました。 特に特徴のあった最小周波数1Hzと最大周波数150kHzで最小Duty(Hレベルの最小幅パスルが発生するDuty)と最大Duty(100%)の波形を下記に掲載します。

 

CH1(黄色)

PW1信号(1Hz 1%) 2V/div

CH2(水色)

PW2信号(1Hz 50%) 2V/div

時間軸

100ms/div

備 考

Duty0%時はHighレベルのパルスの発生はありませんでした。

【 1Hz Duty1%設定時 】

 

CH1(黄色)

PW1信号(1Hz 100%) 2V/div

CH2(水色)

PW2信号(1Hz 50%) 2V/div

時間軸

100ms/div

備 考

100%設定でもLレベルのパルスが発生しています。 完全な100%(連続したHレベル)とはなってませんでした。

時間軸

100ms/div

【 1Hz Duty100%設定時 】

 

CH1(黄色)

PW1信号(1Hz 100%) 2V/div

CH2(水色)

PW2信号(1Hz 50%) 2V/div

時間軸

5μs/div

【  1Hz Duty100%設定時 PW1信号Lowパルス部分拡大 】

 

CH1(黄色)

PW1信号(1Hz 16%) 2V/div

CH2(水色)

非表示

時間軸

1μs/div

備 考

0〜14%の範囲ではHレベルのパルスが発生しませんでした。 15%ではわずかな立上りが観測されました。

【 150kHz Duty16%設定時 】

 

CH1(黄色)

PW1信号 2V/div

CH2(水色)

非表示

時間軸

1μs/div

備 考

100%設定でもLレベルのパルスが発生しています。 完全な100%(連続したHレベル)とはなってませんでした。

【 150kHz Duty100%設定時 】

 

 波形観測より、発振周波数が高いほどDutyの設定値と実測値にずれが大きくなるようです。 1Hzと150kHzにおける設定Dutyと観測Dutyの関係をグラフ化してみました。 観測点をグラフ中に×印でプロットしました。

 

【  Duty実測値 (1Hz) 】

 

【  Duty実測値 (150kHz) 】

 

 150kHz時にPW2の波形を非表示としています。 これはPW1とPW2が同期していないため波形画像が見苦しくなったためです。 PW1でトリガをかけると、PW2波形は時間軸がずれて幾重にも重なって表示されました。 

   

データ作成者 CBA

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