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Bluetooth搭載 周波数レスポンス・アナライザ 小冊子付スペシャルバージョン (ADCQ1612PB)

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データ番号

1441

区 分

部品

分 類

計測器

品 名

Bluetooth搭載 周波数レスポンス・アナライザ 小冊子付スペシャルバージョン (ADCQ1612PB)

発売元

ビット・トレード・ワン

価 格

13,824円(8%税込)

主要部品

PIC16F1783-I/SO AD9834BRUZ AD8039A TC7662BC RN42-I/RM KF396I(67.1088B) (未確認NJM2845 MCP1700 AD8310)

電 源

6Vdc

概略仕様

   

概要

被測定回路の入出力信号電圧振幅の周波数特性を測定する基板。

電源

DC6V (5V出力用の3端子レギュレータに入力。)
周波数設定範囲 10Hz〜10MHz (1Hz刻み)
出力電圧 正弦波出力

最大振幅 6.6Vpp(Peak to Peak) 

(1回転可変抵抗器による出力振幅調整可能。)

入力電圧 ログアンプAD8310入力

+10dBu 〜 −60dBu

コネクタ 電源 DCジャック センター+:2.1mm

信号 ピンジャック

インターフェース Bluetooth RN42

ホスト側

 Android端末 : ソース付き

 Windowsパソコン : ソース、実行ファイル付き

     

付属基板

Bluetooth Frequency Analyzer v1.3 

付属ケース

無し

外形寸法

基板本体 W 117.9mm(アンテナ、可変抵抗器つまみ含む) D 66.0mm H 15.5mm

追加購入
部品

コメント

  •  Windowsパソコンで動作確認しました。 Android端末では確認できていません。(インストール方法を理解できていません。)
     
  •  トランジスタ技術の掲載記事をまとめた冊子が付いているため動作確認時の資料確認作業に際して便利でした。 トランジスタ技術を3冊を探し出す手間が省けましたし、机の上がトランジスタ技術で占有されることもありませんでした。
     
  •  回路図と実際の基板で使用部品、回路の変更があり、冊子掲載の回路図をそのまま鵜呑みできません。 気付いた変更部のなかから一部分を下記します。
     
  1.   BT1:RN42、IC5:オペアンプなど一部部品の型式が変更されています。
     
  2.   BT1:RN42のTxD信号にTR1(PNPトランジスタ?)を利用した3.3V→5Vレベル変換回路が追加されています。
     
  •  電源の0Vラインがマイコン部、出力信号部、入力信号部の3領域に明確に分けてあります。 それぞれはR1,R2のチップ抵抗を介して接続されていますので、R1,R2は触らないようにしましょう。
     
  •  基板の固定用と思われるスルーホール穴が約2.5mm程度と小さくです。 M3ネジを挿入することはできません。
     
  •  出力レベル調整用の1回転可変抵抗器では出力レベルの微妙な調整は困難です。
     
  •  ログアンプを利用していますので電圧はdBuで取り扱われています。 そのためVレベルの信号の分解能があまりよろしくないことを理解して利用する必要があります。 オーディオ帯域の利用を想定した場合は、リニアの方が好ましい場合が多いのかなとの印象を持っています。
     
  •  ゲインの周波数特性の採取にはとても便利でした。 残念ながら位相特性は採取できません。
     
  •  DDS用ICであるAD9834のデータシートを確認するとMCLKmax=50MHzとなっています。 本基板では67.1088MHzのクロック信号が接続されています。 まあいいか、動けば。

 

改 造

その他

(製作例)

   

【 パッケージ外観 】

 

【 構成品 】

 

トランジスタ技術2017年2月から5月号抜粋。

【 付属小冊子 】

 

【 付属パンフレット1 】

 

【 付属パンフレット2 】

 

【 基板パッケージ(表面) 】

 

【 基板パッケージ(裏面) 】

 

【 基板パッケージ構成品 】

 

【 基板梱包外観 】

 

【 基板外観1 】

 

【 基板外観2 】

 

【 基板外観3 】

 

回路図とは異なるRN42−I/RMが搭載されています。

【 基板外観4 】

 

【 基板外観5 】

 

【 基板外観6 】

 

【 基板外観7 】

 

【 基板外観8 】

 

【 基板外観9 】

 

【 ICPS用ヘッダピンパッケージ外観 】

 

【 ICPS用ヘッダピン外観 】

 


動 作 確 認  (Bluetoothドライバ)

 Windows PCを用いて動作確認をしました。 Bluetoothドングルに付属していたCDROMのCSR社のドライバを用いてBluetooth接続を試みました。 COMポートを確認すると「RNBT−B819」と基板を認識しているようです。 ただし、COMポート方向欄は小冊子では「発信」「着信」となっていますが、今回は「 受信」「送信」となっているのが気になりましたました。 ドライバに一抹の不安を感じながら次のステップに進みました。

 

【 CSR社ドライバのCPMポート画面 】

 

 トランジスタ技術Webサイトで配布されている「TR1703B.zip」に含まれているWindowsのアプリケーションソフト「FreqAnaliyze」を起動しました。  当初はCOM5ポートオープンできないとのメッセージが出てBluetooth接続できませんでしたが、何かの拍子で接続成功しました。 COM5ポートで接続した際の「FreqAnaliyze」動作画面を下記に掲載します。 この画面は正弦波スイープ終了した直後の状態です。

 

【 COM5ポートによる接続時のFreqAnaliyze動作画面 】

 

 上記動作終了後にCOM5ポート接続を確実に成功する方法を調べるために一旦接続を終了して基板の電源をオフしました。 その後、COM5ポートにて再接続を試みましたが、二度と接続することができませんでした。 丸一日の試行に疲れた 末に、最後はCSR社のドライバをアンインストールしてマイクロソフト社の標準のBluetoothドライバを利用することにしました。 

 

【 マイクロソフト社のBluetoothドライバ 】

 

 次にCOMポート画面を確認すると小冊子に掲載された設定と同じように「発信」「着信」となっていました。 これはうまく動作しそうです。

 

【 COMポート画面 】

 

 早速、COM3ポートで「FreqAnaliyze」で接続を試みると何の支障もなく簡単できました。 CSR社のドライバに振り回されていたようです。 マイクロソフト社のドライバをインストールして以降、今のことろ接続に失敗することはありません。

 

【 信号出力〜入力間を短絡してスイープした結果 】

 

【 信号出力〜入力間を電解コンデンサ10μFを接続してスイープした結果 】

 

【 信号出力〜入力間をセラミックコンデンサ0.1μFを接続してスイープした結果 】

 

【 動作確認時の様子 】

 


動 作 確 認  (シリアルポート信号)

 パソコンと本基板の通信については小冊子に概要が掲載されています。 また、プログラムのソースも掲載・公開されています。 このソースを解読すればどのようなデータを通信しているかわかると思いますが、今回は基板のPICマイコンの信号を確認することにしました。 確認にはLAP−C(16064)を利用しました。

 以下に確認時の画面キャプチャを掲載します。 キャプチャ画面上部が「FreqAnaliyze」Windowの上半分、キャプチャ画面下部がLAP−C(16064)用ソフト「ZEROPLUS」Windowです。  「ZEROPLUS」WindowではPICマイコンのRX信号(PIC−RX)、TX信号(PIC−TX)を観測しています。 「ZEROPLUS」Windowの上半分にで信号のトリガ設定と詳細測定結果(+プロトコルアナライズ結果)、下半分に測定全体を表示しています。

 なお、本基板は測定レベル表示のためのキャリブレーションが必要です。 しかし、今回の一連の観測で用いた「FreqAnaliyze」にはキャリブレーション手段がありません。 そのためキャリブレーション未実施の状態で測定レベル表示されていることをご了承願います。

 

PICマイコンRX信号:STEを受信しています。

【 計測開始コマンド(Windowsパソコン→PICマイコン) 】

 

PICマイコンTX信号:MTOKEを送信しています。
なお、小冊子では「応答返信:”M”、”O”、”K”」と記載されています。

【 計測開始コマンド(PICマイコン→Windowsパソコン) 】

 

 PICマイコンRX信号:SN(F1)(F2)(F3)(F4)Eを受信しています。
(F1)(F2)(F3)(F4)はバイナリーデータです。 上記データでは16進数でE8,03,00,00となっており、10進数では1000となります。 1/4Hz単位の設定ではなく周波数を1Hzの単位で設定しているようです。

【 周波数設定開始コマンド(Windowsパソコン→PICマイコン) 】

 

PICマイコンTX信号::MN(L1)(L2)Eを送信しています。
(L1)(L2)はバイナリーデータです。 上記データでは16進数でE3,07となっており、入力信号のpeak to peak電圧のA/D変換バイナリーデータを送信しているようです。 この場合は電圧に換算して2.019Vとなり、rmsのdBu換算で0.0dBuとなります。

【 周波数設定開始コマンド(PICマイコン→Windowsパソコン) 】

 


動 作 確 認  (出力波形)

 実際の出力波形をデジタルオシロスコープ DS1054Zで出力波形の周波数を変化させた際の出力振幅の変化を観測しました。 観測に際してVppと周波数を表示するように設定しています。

 基板の可変抵抗で調整できる出力振幅範囲は0〜6.88Vppでした。 なお、「FreqAnaliyze」の測定レベル表示値において0dB表示の範囲の一例として2.32〜2.82Vと大きな幅がありました。 これは表示分解能が1dBuであること、および、ログアンプ利用によるためです。 今回の観測に際しての出力振幅調整は、測定レベル表示が−1dBu→0dBuに変化した時点で調整を止めています。 

 

【 0dBu 10Hz設定時 (Vpp=2.46V) 】

 

【 0dBu 100Hz設定時 (Vpp=2.42V) 】

 

【 0dBu 1kHz設定時 (Vpp=2.42V) 】

 

【 0dBu 10kHz設定時 (Vpp=2.38V) 】

 

【 0dBu 100kHz設定時 (Vpp=2.38V) 】

 

【 0dBu 1MHz設定時 (Vpp=2.36V) 】

 

【 0dBu 2MHz設定時 (Vpp=2.28V) 】

 

【 0dBu 3MHz設定時 (Vpp=2.14V) 】

 

【 0dBu 5MHz設定時 (Vpp=1.80V) 】

 

【 0dBu 10MHz設定時 (Vpp=0.984V) 】

 

 波形を観測していると波形の輝線がシャープではなく、若干にじみがあるように思えました。 そのため、波形の一部を拡大して観測しました。

 拡大観測1と拡大観測2では位相90°付近を拡大観測しています。 測定する度に波形が変化していました。 

 

【 拡大観測1:位相90°付近 】

 

【 拡大観測2:位相90°付近 】

 

 拡大観測3と拡大観測4ではDDSの出力信号が変化する状態を観測しています。 DDSの時間分解能、信号振幅分解能を伺うことができます。

 

【 拡大観測3:位相60°付近 】

 

【 拡大観測4:位相0°付近 】

 

 今回の観測に際して何故か正弦波のピーク値付近の波形がカットされた異常波形となることがありました。 リセットスイッチを押すと正常に正弦波が出力される場合や、リセットスイッチを押しても電源を再投入しても異常波形のままで、そのうち何故か正常に復帰する場合がありました。 この現象となる場合(手順)は不明です。

 

【 異常波形出力時 】

 


動 作 確 認  (特性まとめ)

 今回、さまざまな観測・測定をしましたが、その結果をまとめてグラフ化しましたので紹介します。

1.出力信号振幅の周波数特性

 1kHz時に0dBu設定した場合に正弦波スイープした結果をグラフ化しました。 グラフ化に際してはログファイルのCSVファイルデータを利用しています。 ログファイルの数値を「表示値」として青色の線でプロットしています。 また、前項のオシロスコープのVpp実測結果を実測値として橙色プロットを追加しました。 表示値と実測値に差がありますが、これはキャリブレーション未実施によるものです。

 

【 周波数特性 】

 

2.ログアンプ出力AD変換値特性

 LAP−C(16064)用ソフト「ZEROPLUS」でAD変換値を得ることができましたので、この方法を用いてオシロスコープでのVpp実測値とAD変換値との関係を測定しました。 この結果を用いてキャリブレーションを行うことができそうです。  測定結果を下記に掲載します。

 

 Vpp観測誤差の大きい5mV付近のデータを除外してフィッティングをしました。 ログアンプを介していますので、縦軸をログスケールにすることで 1次式のフィッティング曲線できれいにフィッティングできています。

【 AD変換値特性 縦軸(mV)ログスケール 】

 

 単位をdBuに変換することで縦軸をリニアスケールにすることができます。

【 AD変換値特性 縦軸(dBu)リニアスケール 】

 

 縦軸をmVリニアスケールにした場合です。 ログアンプを用いる長所(ダイナミックレンジ拡大)と欠点(大振幅時の分解能悪化)がよくわかります。 この特性を理解(イメージ)してdBu数値を解釈しないといけません。

【 AD変換値特性 縦軸(mV)リニアスケール 】

 

 今回のログアンプ用データを採取では振幅を0Vpp付近から少しずつ変化させる必要があります。 基板付属の可変抵抗では微妙な調整ができませんので多回転可変抵抗器(ポテンショメータ)に交換しました。 この基板では、一般的なポテンショメータを取り付けられるようなパターンとなっていましたので簡単に交換できました。 測定時の様子を以下に掲載します。

 

【 ログアンプ出力AD変換値特性の測定の様子 】

     

データ作成者 CBA

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