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 PIC16C711使用 液晶表示周波数カウンタキットVer.2

(バックライトLCDタイプ) 

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データ番号    122
区 分    キット
分 類    計測器
品 名    PIC16C711使用 液晶表示周波数カウンタキットVer.2(バックライトLCDタイプ)   
発売元    秋月電子通商
価 格    5,000円

3GHz μPB1505GR使用 広帯域プリスケーラキット」1,200円、及び、衛星放送受信用ガリヒ素IC「GN1021」400円が含まれている。

主要部品    PIC16C711 74HC153 74HC14 NJM2119 S81350 2SK241 2SC2668 L1672-00

μPB1505GR

GN1021

電 源    5.1〜10Vdc 30mA以下(バックライトオフ、プリスケーラ除く)

概略仕様   

 

周波数カウンタ部

表1 入力仕様
CH 名称 説明 最大入力周波数
(最高周波数)
分解能
(Gate 1s時)
1 AMP. アンプ入力(2SK241入力) 2.2MHz 1Hz
2 P.S. プリスケーラ専用入力 4.5MHz 分周比×2Hz
3 EXT1
(ExtA)
汎用カウンタ1 9MHz 4Hz
4 EXT2
(ExtB)
汎用カウンタ2 18MHz 8Hz

注意 取説記載のEXT1・EXT2はLCD表示上ではExtA・ExtBと表示される。 

  • ゲート時間 0.01s、0.1s、1s、10s切り換え

  • プリスケーラ入力 1/128、1/256、1/512、1/1024選択可

  • アナログ入力 (バーグラフ表示):8ビット 0〜5V
                     表示は0〜255

注意

 周波数カウンタ部の周波数は上記表のとおりである。 

 プリスケーラと組み合わせることで最高周波数を上げているが、その際の周波数分解能に注意すること。 仮に1/1024分周のプリスケーラで10.24MHzを測定したときには、分解能は2.048kHzである。

 また、「3GHz μPB1505GR使用 広帯域プリスケーラキット」と組み合わせたときは周波数測定範囲に注意すること。

  「3GHz μPB1505GR使用 広帯域プリスケーラキット」のプリスケーラICの定格周波数範囲は0.5GHz〜3GHzであり、これを1/1024分周して本キットのプリスケーラ入力に接続している。 つまり、定格どおりに周波数レンジを見直せば表2のようになる。

表2 周波数レンジ(定格準拠)
周波数範囲 CH 入力回路
0〜2.2MHz 1:AMP.入力 FET 2SK241
0〜9MHz 3:EXT1(ExtA) 74HC14
0〜18MHz 4:EXT2(ExtB) 74HC14
18〜500MHz 測定不可
500MHz〜3GHz 2:プリスケーラ入力 μPB1505

よって、定格上は18MHz〜500MHzの範囲は測定できないことになる。 ただし、2.2MHz〜18MHzのEXT1・EXT2入力はそれほど入力感度が高くはないと推測され、これを加味すれば2.2MHz〜500MHzの範囲は測定困難と予想される。

 μPB1505のデータシートの特性表によれば最低周波数が約150MHz程度である。 これに準拠して周波数レンジを見直せば下記のようになる。

表3 周波数レンジ(データシート準拠)
周波数範囲 CH 入力回路
0〜2.2MHz 1:AMP.入力 FET 2SK241
0〜9MHz 3:EXT1(ExtA) 74HC14
0〜18MHz 4:EXT2(ExtB) 74HC14
18〜150MHz 測定不可
150MHz〜3GHz 2:プリスケーラ入力 μPB1505

この場合でも定格上は18MHz〜150MHzの範囲は測定できないことになる。

 さらに、秋月電子通商の記載のように「3GHz μPB1505GR使用 広帯域プリスケーラキット」が10MHz〜3GHzとすれば下記のようになる。

表4 周波数レンジ(秋月電子通商データ準拠)
周波数範囲 CH 入力回路
0〜2.2MHz 1:AMP.入力 FET 2SK241
0〜9MHz 3:EXT1(ExtA) 74HC14
0〜18MHz 4:EXT2(ExtB) 74HC14
10MHz〜3GHz 2:プリスケーラ入力 μPB1505

となり、数字上は0〜3GHzの周波数範囲をカバーすることになる。 しかし、EXT1・EXT2の感度が悪くて使い物にならないとすれば2.2MHz〜10MHzは測定できなくなる。

 しかし、「3GHz μPB1505GR使用 広帯域プリスケーラキット」の実力を考えると、表4を受け入れることはできない。

 周波数カウンタ自体の取扱説明書には周波数測定範囲について明記はされていない。 しかし、周波数カウンタの常識として、最大測定周波数が記載されている場合、測定範囲として0Hz〜最大周波数が測定範囲と考える。 誰も周波数範囲の途中に測定困難なレンジがあるとは思わない。

付属基板    専用基板 AE-PICFC
付属ケース    無し
外形寸法    基板単体完成時 W 95mm D 72mm H 25mm   
追加購入

部品   

コメント   
  •  衛星放送受信用ガリヒ素IC「GN1021」はIC単体が付属しているだけで、本キットの取扱説明書ででは「GN1021」について触れられていない。

  •  アナログ入力用OPアンプ(NJM2119)がレールtoレールではないため、255付近のLCD表示値ができない可能性有り。 取扱説明書によればLMC662に交換する事が推奨されている。

     → 役に立たない「3GHz μPB1505GR使用 広帯域プリスケーラキット」を付けるよりLMC662を付属してくれた方がまだまし。

     

  •  「3GHz μPB1505GR使用 広帯域プリスケーラキット」が付属しているものの、μPB1505GRは定格周波数範囲は0.5〜3GHzである。 実際に本キットを製作して調べたが、プリスケーラ入力での150MHz以下の測定は非常に困難(事実上測定不可)であった。
     よって、手持ちのキットでは2MHz〜150MHzの測定は期待できないと判断している。

     いくらアマチュア用途といえどもこれはあまりにもひどい。 キット内容を変更すべきである。

     昔のMB506を使用した2.4GHzプリスケラ Ver2」は定格上からも問題無し。 2.4GHzプリスケラ Ver2」での再販売をお願いしたい。
     この対策として自作のHD10551プリスケーラ(回路は8桁万能周波数カウンタキット」の取扱説明書を参考)を追加してプリスケーラの切り替えを行うことで対応している。

 

改 造   
その他

(製作例)   

     

kit122c2.jpg (33398 バイト)

【 キット構成部品(抵抗・コンデンサ類)  】

 

kit122b2.jpg (23755 バイト)

【 キット構成部品(半導体) 】

 

kit122a2.jpg (33128 バイト)

【 キット構成部品(基板) 】

 

kit122d2.jpg (40244 バイト)

【 キット完成外観(LCD実装後)  】

 

kit122e2.jpg (43979 バイト)

【 キット完成外観(LCD未実装)  】

 


 プリスケーラ部分は「3GHz μPB1505GR使用 広帯域プリスケーラキット」と8桁万能周波数カウンタキット」の取扱説明書に記載されている250MHzプリスケーラ(HD10551)の両方を搭載。

 電源は内蔵電池、ACアダプタ切り替え方式とした。

 

【 完成外観 】

 

【 完成外観(内部) 】

 

プリスケーラはケース底面に実装

【 完成外観(お売りスケーラ部) 】

 

【 完成外観(プリスケーラ部拡大) 】

 

【 完成外観(上側) 】

 

 シグナルジェネレータがないので測定周波数レンジを確認できていません。 ディップメータの発振で確認しましたが、「3GHz μPB1505GR使用 広帯域プリスケーラキット」では数10MHzではまともに測定できません。 250MHzプリスケーラ側ではokです。

 感じですが、「3GHz μPB1505GR使用 広帯域プリスケーラキット」を使用してもVHF帯(300MHz未満)の感度は相当悪いようです。 250MHzプリスケーラを併用することで、どうにかフルレンジの測定ができているような感じです。

 

データ作成者 CBA

 

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