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皆様から頂いたご質問の回答の一部を紹介させて頂いております。
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1 ご質問への回答 市販キットでジャンケンのキットは入手できないようです。 パソコンを使用(ソフト)したものは有りますが、わざわざ電子回路でジャンケンをしようなんで思うことはないのでしょうね。 ただし、市販の玩具では「アンパンマン なにがでるかな?NEWじゃんけんカプセル」、「じゃんけんタイムだ ! ウルトラマンネクサス」や「じゃんけんタイムだ!デカレンジャー 」などがあるようです。
市販の電子工作キットが品が利用できないならば、ジャンケンゲーム用電子工作対応の試作を行ってみましたので、以下に掲載します。 2 ジャンケンゲームの試作 2.1 基本回路 ジャンケンゲームは、ランダムに3つのLEDを点灯させる回路を製作すれば良いことになります。 回路構成としては、乱数発生、その結果表示ということになりますが、乱数発生となると高尚な回路を思わず考えてしまいます。 今回の用途から考えるに、シンプルに乱数を得る工夫が必要です。 乱数発生は何も電子回路で作る必要はなく、人間がボタンを押す時間自体が乱数的な要素を含んでいると考えられます。 これより、ボタンを押している期間だけパルスを発生させ、その数によって3つのLEDのうちの一つを選択する回路とします。
回路構成としては、発振器→カウンタ→デコーダ→LED点灯回路となります。 しかし、この回路構成で回路検討をしましたが、機能だけでICを選択すると教科書的になりますので面白くありません。 実際に試作したジャンケンゲームの基本回路を図1に示します。
【 図1 ジャンケンゲーム基本回路 】 IC1はC−MOSタイプのタイマーIC、IC2,IC3はHCタイプのロジックICを使用しています。 SW1はモーメンタリSW(普通のタクトSW)を使用してください。 IC1はオーソドックスなICですが、50%Dutyの回路を採用しています。 ボタンを押している時間を乱数として利用しますので、発信周波数はできる限り高く設定しています。 今回の試作回路の定数では1.383MHzとなっていました。 なお、IC1は高い周波数で発信しますので電源ラインのパスコンC4は必須です。 IC2、IC3はD−FFを使用したシフトレジスタ構成となっています。 電源投入時にCLR、PRの設定によって1つだけLEDが点灯するようにしています。 試作回路ではPRを設定した青色を電源投入時に点灯するようにしています。 SW1「じゃんけん」を押すことでパルスが発生し、このパルスによってLED1〜LED3が順次点灯します。 順次点灯させていますので、目視ではSW1を押している期間、3つのLEDが全て点灯しているように見えます。 実際には、3つのLEDが順番に点灯していますのでそれぞれのICが点滅しています。
LEDは秋月電子通商で入手できますが手持ちにものを利用してください。しています。 ただし、ご要望の白色LEDで直径3.5mmの手持ちがなかったために青色LEDにしています。 LEDの電流制限抵抗R5、R6,R7は順方向電流IF=10mAで選定しています。(実測値は下記参照) LED順方向電流実測値 赤色 : 10.05mA 黄色 : 9.78mA 青色 : 9.35mA この回路をブレッドボードで試作したときの外観を図2に示します。
【 図2 ジャンケンゲーム基本回路 試作外観 】 上記試作回路で肝心のLEDの点灯状態を調べてみました。 200回ボタンを押したときの結果を下記表に示します。
表1 LED点灯状態 上記結果で各色の発生頻度は下記のようになりました。 期待値はそれぞれ66回程度でしたが、黄色に偏った結果となりました。 さらに上記結果より、予想以上に黄色が連続点灯しています。 また、各色とも連続して同じ色が続くこともありました。 この理由はよくわかりませんが、ちょっと期待外れな結果となっています。 赤色 : 50回 黄色 : 91回 青色 : 59回 上記結果となっていますが、機能的には期待値どおりですので、とりあえずこれで完成とします。 基本回路は動作確認のみで、実際には信号を外部に出力する方法をいろいろ規定することが必要です。 論理については幸いにも74HC74を使用していますので自由に設定できますので、論理対応に関する応用はとてもやりやすくなっています。 それ以外に、出力電流増加、アノードコモン/カソードコモン対応、SW1を押している時のLED点灯状態変更をした例についていくつか例を掲載しますので、ご利用形態に応じて回路図を参照して下さい。 2.2 LED電流増加(アノードコモン) LEDの電流を50mA流すことができ、LEDがアノードコモン対応(電源+側コモン)の場合の回路を図3に掲載します。 トランジスタは汎用の2SC1815を使用しています。 このトランジスタを変えることでもっと多くの電流を流すことができます。
【 図3 LED電流増加(アノードコモン)回路図 】
【 図4 LED電流増加(アノードコモン)試作外観 】 2.3 LED電流増加(カソードコモン) LEDの電流を50mA流すことができ、LEDがカソードコモン対応(電源−側コモン)の場合の回路を図5に掲載します。 トランジスタは汎用の2Sあ1015を使用しています。 このトランジスタを変えることでもっと多くの電流を流すことができます。
【 図5 LED電流増加(アノードコモン)回路図 】
【 図6 LED電流増加(アノードコモン)試作外観 】
2.4 SW1オン時LED常時点灯(LEDアノードコモン) 2.1〜2.3の試作回路ではSW1オン時、各LEDの出力信号は発信周波数の1/3の周波数のパルス出力しています。 これでは都合が悪く、常時点灯して欲しい場合の対応を考えてみました。 方法としてはLED出力信号にゲート回路を設けて、SW1を押している期間は常時LED点灯できるようにします。 単純にSW1の信号を使用しても実質は問題ないと思います。 発振停止後、すぐにLED常時オン状態を復帰させないように少しオフディレーを設けました。 このオフディレー回路がD1、R11,C11の回路です。
【 図7 SW1オン時LED常時点灯 回路図 】
【 図8 LED電流増加(アノードコモン)試作外観 】
オフディレー回路の動作状態として、SW1を押したときのLED1の出力信号(74HC02 1pin)とIC1の発振出力(LMC555 3pin)の波形を観測した結果を図9,図10に示します。
【 図9 SW1オン時状態 】
【 図10 SW1オフ時状態 】
図10に示すようにオフディレー時間として約10μsを確保できています。 青色の波形がLレベルからHレベルに変化するときにノイズっぽく波形が変化したり、波形がなまっているのはR11・C11の電圧がスレッシュホールドレベル付近でゆっくり変化しているためです。 (余談ですが、HCタイプのICをアナログアンプに使用でることを示しているとも言えます。) 2.5 SW1オン時LED常時消灯(LEDアノードコモン) 2.1〜2.3の試作回路ではSW1オン時、各LEDの出力信号は発信周波数の1/3の周波数のパルス出力しています。 これでは都合が悪く、常時消灯して欲しい場合の対応を考えてみました。 方法としては2.4項と同様にLED出力信号にゲート回路を設けて、SW1を押している期間は常時LED消灯するようにします。 この場合も単純にSW1の信号を使用しても実質は問題ないと思います は、2.4項と同様にオフディレー回路を設けました。
【 図11 SW1オン時LED常時点灯 回路図 】
【 図12 LED電流増加(アノードコモン)試作外観 】
2.6 SW1マイナス側接地
上記までの回路ではSW1の一端は+側に接続されています。 しかし、他回路との連動などの関係でSW1をマイナス側に接続したい場合もあろうかと思います。 この場合の回路図を図13に、実施例を図14に示します。
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