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Memorandumの小部屋

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コネクタ差し替えから解放!!

どこでもビデオ信号2分配器の製作
 

1.背景

 パソコンの画面で映画を見る機会がありました。 しかし、現在のディスプレイは17インチで迫力ありません。 せめて32インチのディスプレイで見たいと思いました。 幸いにも映画再生をするPCのMB「ASUSTeK : P4B533-E/L/RAID/1394」のはコンポジット信号出力があります。 現状、この出力を2ndディスプレイに設定してPC側の13インチの液晶TVに映しています。

 早速、この信号を10m+αの延長ケーブルで32インチディスプレイに接続すると、まあ、それなりに映ってくれます。 と、ところが、32インチディスプレイはこのPCから離れている場所にあります。 2ndディスプレイ側に表示したWindowのソフトを操作をするためにはPC側の13インチの液晶TV画面に映さないといけません。 よって、まず、PC側の13インチの液晶TV画面で2nd画面操作をして映画をスタートし、その後、ビデオ信号のコネクタを差し替えて32インチディスプレイで映画を見るようになります。

 この操作はとっても面倒です。 そのため、だんだん32インチディスプレイで見る機会が減っていきました。 そのうち、ネットワークメディアプレイヤーなどの製品も出てきていましたので、これを購入しようと思っていうるちに時間が過ぎ去りました。 いつか、ネットワークメディアプレイヤーもDVD−RAMをサポートしてくれるのではと期待していたのですが、いつまで経っても購入する気になりません。 そのうち、ふと、ビデオ信号を2分配すれば解決するだけに気付き、製作したのが「どこでもビデオ信号2分配器」です。

 もで、「これって「自作AVユニット」や「自作AVユニット Ver.2」の焼き直し 。」なんて言わないで下さいね。 これらとの違いは最小限の機能だけに絞って。。。。。


2. 「どこでもビデオ信号2分配器」の回路構成

 回路構成はVideo+オーディオLR信号を2分配するだけですので、秋月電子通商の「映像分配キット」と、「自作AVユニット」や「自作AVユニット Ver.2」のオーディオ回路を利用することとしました。 しかし、「映像分配キット」などを使用するとケースサイズが大きくなりますので映像分配回路も自作とし、1枚の基板に映像信号2分配回路、オーディオ信号2分配回路、電源回路を搭載するものとします。

 映像信の分配用ICとしては、秋月電子通商で購入していたNJM2267のストックがまだ手元にありますので、これを使用します。 回路定数はデータシートの回路定数ではなく、実績のある「映像分配キット」を参考にさせて頂きました。

 オーディオ信号は「自作AVユニット」や「自作AVユニット Ver.2」のNJM4580DDを使ったオーディオ信号分配記の回路をベースにしました。 但し、余分なオペアンプを増やしたくなかったので基準電圧生成をオペアンプからTL431に変更しました。 また、オペアンプ1個で複数の出力を得るようにします。 前作の自作AVユニット」や「自作AVユニット Ver.2」のオーディオ回路は贅沢に設計しすぎでした。 オーディオ信号の1Vpp程度の信号ならば4分配程度はオペアンプ1個で十分ドライブできるはずです。

 電源は、手持ちの適当なACアダプターを使用できるように、また、車載もできるように、電圧フリー、コネクタの極性フリーとなるようにしました。 また、ACアダプタはまともに安定化されていないケースが多いので、簡単な平滑回路と3端子レギュレータで安定化した5V電源回路を設けました。 

 今回製作した「どこでもビデオ信号2分配器」の仕様と回路図を下記に示します。 回路図をクリックすると拡大表示できます。

主たる仕様

回路図

回路図誤記(電源ピン番号)訂正版に差し替え。 三重県のG様、ご連絡感謝します。

上記回路図をクリックすると拡大表示できます。

【 回路図 】

 

TA4805S   絶対定格入力電圧が16Vと低いですが、ACアダプタ電圧の電圧が15V以下ならば問題無く使用できます。
NJU7223F50  絶対定格入力電圧が18V。 ピン配列が非常に特殊ですので、使用されない方がよいかと思います。
LM7805C  低ドロップ電圧用の3端子レギュレータではありません。 入力電圧9V以上あるならば使用できます。
LM340T5  低ドロップ電圧用の3端子レギュレータではありません。 入力電圧9V以上あるならば使用できます。
NJM7805AF  低ドロップ電圧用の3端子レギュレータではありません。 入力電圧9V以上あるならば使用できます。

 

 


3. 「どこでもビデオ信号2分配器」の製作例

 実際の製作の写真を下記に掲載します。

 基板は秋月電子通商の片面ユニバーサル基板 Cタイプを使用しています。

 

【 基板単体 】

 製作例では3端子レギュレータに放熱板を付けていますが、同じ回路を製作される場合、放熱板はなくても構いません。

 

【 ケース側加工 】

 ケースは(有)吉村製作所のクリエイトシリーズ MODEL1(W50×D80×H35)を使用しました。 このケースは比較的安価で何個かストックしています。 また、少しだけ折りのある薄い板状態で販売され、使用時に折り曲げてケースを組み立てるようになっていますので、購入時点では嵩張らず可搬性に優れています。 但し、格好を気にするならば、他のケースをお勧めします。 この底にピンジャックを取り付けています。

 また、基板とケースは「基板への電線接続にはワイヤーハーネスを利用しよう!!」で紹介した2Pと5Pのワイヤーハーネスを使用しています。 やっぱりワイヤーハーネスはとても便利です。

 

【 基板収納外観 】

 写真上側の配線を基板下から上に通す際、基板とケースカバーで挟み込んでしまうことがありましたので、上記撮影後に基板の端を切り欠いて電線を挟み込むことのないようにしております。

 

右側ピンジャック列が入力側、左側が出力側です。

【 コネクタ取付面 】

 

【 ケーブル接続時外観 】

 

 消費電流を実測しましたので下表に掲載します。

電圧 [V] 電流 [mA]
13.8 32.0
12.0 32.0
9.0 32.7
6.0 33.3

 


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