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不要部品再活用の小部屋

不要部品再活用サービス提供のための作業


【 背景 】

 不要部品再活用サービスを一番最初にご利用頂いたのは1997年2月15日のご依頼メールです。 当時は、電気電子工作の部屋の存在をお知りになられている方は非常に少なく、当方の負担もたいしたことはありませんでした。  また、ご依頼される多くの方は、とても礼儀正しく、また、本サービスをご支援されるお気持ちを感じることが多くありました。

 その後、本サービスのご利用者、ご利用件数も増加して、当方の負担が増えてきています。 しかし、ご依頼件数が多くなったこと自体は負担ではなく、マクロ的に言わせて頂ければ、ご依頼の され方が決して適切ではないものの件数、割合が増えたことを、とても負担に感じてきました。  そのために、数ヶ月前からお願いや注意事項を追記して皆様にお願いをしておりましたが、 全体感としては改善される傾向を見受けることができませんでした。 むしろ、ますます悪化してきているように感じています。

 再々度、皆様にお願いを掲載しようと思いましたが、なかなかご協力頂けないのは本サービスがどのようにして行われているかがわからないのが原因ではないかと思うようになりました。 よって、本ページを通じて不要部品再活用のサービス 提供の作業の流れを皆様に知って頂き、当方がお願いをしている背景を少しでもご理解頂ければと思います。

 なお、本文記載中の発送は本文作成時の料金です。 実際の料金は作業時の料金、税金に準じて変更となります。

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【 不要部品再活用サービスのコスト 】

 不要部品再活用サービスで必要なコストで一番大いのは時間です。 これ以外に消耗品代(封筒、パッケージ用袋など)、送料などが必要になります。

 まず、本サービスを行うために必要な時間につい説明します。 時間は大きく分けて、ご依頼毎に固定的にかかる時間と、ご依頼件数に比例して増える時間の2種類があります。

 メール受付、メール管理、メール受領連絡、梱包発送準備、部品発送メール作成など、

 ご依頼部品リスト作成、部品収納箱探し、部品収納袋から該当番号小袋探し、部品数量カウント、在庫管理データ入力、残数0管理など

 次に、金銭的なコストには以下のコストがあります。

 発送用部品入れのためのビニル袋各種、部品整理用チャック付きビニル袋、封筒(定形2種類、定形外6種類、AirMail封筒2種類)、アルミホイル、スティック糊、ステップラー、クッション材など。  なお、ネット通販の梱包材(封筒・ダンボール)を再利用することもあります。

 ご依頼部品は全て郵便を使用して部品を送付しています。 通常は、クッション材に包んで部品を送付しますので厚みが10mmを越える可能性があります 。 よって、少量の部品でも定形外での送付となります。 明らかにクッション材がなくても問題ないと判断された場合のみ定形郵便として送付しています。

 定形郵便、定形外送郵便での送付に際しては直接郵便ポストに投函しますので、事前に封筒の質量を計測しています。 調理用はかりで封筒の質量を計っており、最小目盛りは10gで、なおかつ、測定精度はよくありません。 このため郵便の質量区分付近の計測結果となった場合は、質量の大きい方の郵送料で送付してます。
 これ以外にも、少量の場合はクリックポストを利用する場合もあります。

 送付品が大きい場合や質量が 比較的重い場合は、レターパックライト、レターパックプレス、ゆうパックなどを利用します。 この場合も原則元払いで送付します。

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【 不要部品のストック 】

 不要部品はご提供頂いた部品の1点1点のリスト化から始まります。 ご提供頂いた方の部品の種類、整理用のキーワード付け、数量、固有の番号採番などを行います。

図1 公開部品リスト

 上記のリストを見て頂くとわかりますが、実際に公開されているのは図1のJ,K,L,M,P,Q,R列で、公開データ以外にも整理用のデータを入力しています。

 しかし、この作業は苦労に感じることはありません。 部品をリストアップ化すること自体は部品を知る楽しみがあります。 抵抗一つとっても、こんなものもあるのかと思うことが今でもあります。 また、IC類で手持ちの資料で仕様が不明の場合はとてもやりがいがあります。 通常はメーカのWeb検索を行いますが、極希に、とんでもないところでデータシートが見つかったりします。 ワールドワイドで検索できるのもインターネットのおかげです。
 また、オークションでデータブック関連をチェックしています。 当初はCQ出版社の規格表を探していましたが、最近は70〜90年代前半のメーカ発行のデータブックを主にチェックしてます。

   

   

図2 C−MOS IC ビニル小袋

図3 C−MOS IC 小分類袋まとめ

 さて、部品のリスト入力が終了すると、ご提供頂いた部品を小袋に仕分けします。 図2はC−MOS ICを整理した一例です。 DIPタイプの部品は導電スポンジに並べると後日の部品探しが楽になるのですが、導電スポンジでの整理はかさばりますし、部品を並べるのにも時間がとてもかかります。 このため、通常は10個単位にアルミホイルを巻き付けてチャック付きビニル小袋に入れていきます。 また、採番した番号をシールに記入してこのビニル小袋に貼りけます。 このようにして整理したビニル小袋の集まりが図2となります。  今回のC−MOS ICだけでも100種類近い種類があるため、このビニル小袋を一つにまとめると部品探しが大変時間がかかります。 このため、部品番号やシリーズをキーワードにして、20種程度毎に小分類でまとめます。 これらの小袋をまとめたものが図3の画像です。

 部品のリスト化、部品整理が終わると、ご提供頂いた方ごとに小箱や袋にまとめます。 これらの小箱や袋をさらにまとめて段ボール箱に入れてます。(図4) また、お一人からのご提供点数が多い場合は、 部品種類毎にビニル袋などにいれて、これを段ボール箱に入れています。 この場合は、段ボール箱を開けるとビニル袋が無造作が詰めてあるだけです。(図5)

   

   

図4 小箱、袋を詰めた段ボール箱

図5 部品点数が多い場合

  

 これらの段ボール箱は、電子部品ということで、当初は全て自室内の押入れの中で保管していました。 しかし、ご提供品が増えるにしたがい押入れに入らなくなり、今では床上にキャスター付きの台車を製作して、この台車の上に段ボール箱を積んでいます。 その様子を右図に掲載します。 なお、右図は電子部品類だけであり、少し大きめの部品などはまだ別の場所(押入)に保管されています。

 以上、部品の整理方法について記載させて頂きました。 逆に、部品提供のために部品を探し出す順番は全くこの逆を行って部品の特定を行っています。

 まず、ご依頼品が入っている段ボール箱を探し出し、次に段ボール箱のなかの小箱や袋を探し出し、さらにそのなかから指定されたチャック付きビニル小袋を探し出すことになります。 このように1種類の部品を特定しています。 パーツボックスのようなものがあればもっと楽になるのでしょうが、スペースもありませんので現状 の方法を続けるしかありません。


図6 部品保管

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【 メール概要 】

 部品ご依頼から発送までの手順をサンプル例と実際の発送部品例を使って説明します。

 まず、メールで部品ご依頼のメールを受領します。 メール受領に際してメールのタイトルはとても重要です。 メールのタイトルに「電気電子工作の部屋へのメール:不要部品再活用」や、「 電気電子工作の部屋へのメール:部品依頼」などと記載されていればメール受信時のタイトルリストだけですぐ判別できて助かります。

 一番困るのがタイトル無しメールです。 タイトル無しメール、添付ファイル有りメールは原則として開封しませんので、せっかくお送り頂いても、おのようなメールは読まれることなく削除されます。 また、最近はメールサーバにフィルタをか けても、それをくぐり抜けてくるジャンクメールが多いので、間違いなく電気電子工作の部屋に用件のあるメールと分からない限り、おもいっきり削除しています。 当方へメールをお送り頂く際には、今一度メールタイトルを確認願います。

 現在利用しているメールソフトはOutlookです。 しかし、パソコン通信のPC−VANの時代からのメールログを継続しています。 したがって、、メール送受信にのみOutlookで、それ以外はMifesを使用してログ管理をしています。
 メールのログは個人毎にテキストファイルを作成しています。 実際のログファイルの一覧の一部を図7に示します。 夜にメール処理を行うことが多いのでタイムスタンプが夜から深夜にかけてのものが多くあります。 また、テキス トのログにはMifesをMS−DOSの時代から愛用しております。 MifesがExcelと並んで一番使用頻度の高いソフトとなっています。

   

図7 ログファイル リスト

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【 部品リスト 】

 実際に受領したメールをもとに作成した受信メールサンプルを図8に示します。  不要部品ご依頼のメールについてのお願いを下記に記載します。 (図8の黄色い四角は全角のスペースを意味します。)

   

   

図8 受信メールサンプル(不適切例)

図9 部品リスト(適切例)

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【 メール受領処理 】

 部品ご依頼メールを頂くと先に記載のように、Outlookのメッセージエディタの内容を、お一人ごとに作成したテキストファイルにカットアンドペーストで複写します。 このようにしてお一人毎にどのようなやりとりをしたかが残るようにしております。 このファイルにはメール本文だけではなく、メールのヘッダについても複写していますので、それなりの情報は保持できるようにした個人対応メール管理を行っています。

 初めてメールを頂いた方の場合は、さらにメール管理データ(非公開)に新たにメールを頂いた方の情報を追記します。

 その後、部品提供来歴データ(非公開)にご依頼を頂いた方のお名前を記入します。 これは、後日まとめて提供部品集めまでの間に何方からのご依頼があったのかを管理することを目的にして作成しているファイルです。

 受信メールの部品リストを、提供部品リストにまとめます。 このリストは、次回発送する方々の部品情報を一カ所にまとめておき、部品を探しだすときに効率よく探し出せるようにするためには必須のリストです。 現在は毎週発送していますので提供部品リストは毎週作成されることになります。
 このリスト作成例を図10に記載します。 A列には提供部品リストソーティング前の行番号、B列にご依頼者のお名前、C列に部品ご提供者毎の番号、D列に図8から抽出した部品リストがペーストされています。 図10では少なくともこの 週に91品以上のご依頼があったことが伺えます。


図10 提供部品リスト

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【 提供部品集め 】

 提供部品を集める際には、まず図10のリストをもとにC列に部品ご提供者番号を追加入力します。 このC列をキーにしてソーティングし、部品収納箱毎の部品リストがわかりやすくなるようにします。 こうすると同じ箱に入っている部品を一度に探し出せるように なります。 そうして、この提供部品リストをもとにご依頼部品を下図(図4,図5、図6)の中から特定の部品を探し出します。 

   

   

   

 ご依頼部品を一部品探し出す毎に部品を小さなビニル袋に梱包してステップラーで留めていきます。仕分け状態によってはビニル袋に部品番号を記入したシールを貼り付けることもあります。
 このように部品を1品探し出すと同時に、図10の部品リストのE列に提供可能数量を記入していきます。 また、残数が0になった場合はF列に*印を記入し、さらに部品提供来歴データ(非公開)に残数0となった部品リストデータを記入していきます。

 このようにして、提供部品集めが終了した例を図11、図12に記載します。 図11は提供部品例です。 図12は提供部品リストです。

   

   

図11 提供部品例

図12 在庫確認後の提供部品リスト

 

 このように部品を集め終えてから発送作業に移るまでの期間、図13のようにご依頼毎に発送部品を仮の袋に仕分けて保管しておきます。

図13 ご依頼者別 発送部品保管

 また、図12の提供部品リストをもとにして、図1の公開リストに提供部品情報を手動で転記していきます。 図14に公開部品リストに記載した提供部品リスト実データを掲載します。 この例ではAE列の○○様に50M1602の部品を2個、50M1604の部品を9個提供し、これにより残数が0個になったことがわかります。
 部品在庫管理もこのリストで行っております。 部品管理もさすがに完璧といかず、部品数がいつのまにか辻褄が合わなくなることがあります。 図14では50M1603の部品数量がN列で7個から8個に修正されています。 この場合は、当初は7個しかないと思っていたものが、何故か8個あるような結果となったものです。 逆に、いつの間にか 数量が不足していた部品もあります。

図14 公開部品リスト

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【 部品発送 】

 上記の作業を経てやっと部品発送作業に入ります。 まず、図13で仕分けた部品をクッション材にいれて袋詰めします。 袋詰めした大きさによってどの種類の封筒を使うか決めます。 その一例を図15に掲載します。

 次に、送付品の質量を計測します。 計測には図16のように、台所に置いてあった料理用はかりを使っています。 しかし、いつの間にか、このはかりは不要部品再活用サービス専用となっています。  このはかりは目盛りが10g毎のため、計測結果に十分な自信を持てないのには困っています。 このため、25g,75g、100gなどの質量区分境目の計測結果となったときには安全をみて 重い方の送料でお送りさせて頂いております。 

   

   

図15 部品発送梱包前の状態

図16 質量計測

 また、定形郵便の確認で封筒の厚みを測定する必要があります。 このとき、図17のようにノギスがとても重宝です。 あと、図15,図17のように当方の住所は図18の住所印を封筒の裏面に押しております。  送料分の切手を送付頂く際に当方の住所が必要になりますが、送り先は部品を送付しました封筒裏面にこのように記載しておりますので、部品を送付した封筒を紛失しないようにお願い致します。

   

   

図17 ノギスで封筒厚みを測定

図18 住所印

 最後に手持ちの切手を貼りポストに投函できるような状態にして図19のようにやっと発送準備が完了します。  なお、郵パックで送付する場合は送り状を作成して郵便局に持参します。 

 以上のように部品発送準備終了後に、図20のように送付部品リストをお知らせする部品発送メールをご依頼者の方にお送りして一通りの作業が完了します。 図20を見て頂いてもおわかりのように、ご依頼を頂いたメールに記載の部品リストはここでも使用することになります。 このようにご依頼時の部品リストはとても重要ですので、是非とも前述の部品リスト作成に 関するお願い事項をお守り頂けますようお願い致します。

   

   

図19 部品発送状態

図20 部品発送連絡

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初版作成:2002年9月15日

更新:2019年8月11日


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