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デジタルパワーアンプボード (XH−M510)

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データ番号

1700

区 分

キット

分 類

AV

品 名

デジタルパワーアンプボード (XH−M510)

発売元

Acouto Amazon.co.jp

価 格

2,299円(10%税込 購入時点の価格)

主要部品

TDA7498

電 源

+15〜+32Vdc

概略仕様


 下記仕様は購入時のAmazon.co.jp上の商品説明ページの情報を転記したものです。 正しい情報とは限りません。 後述のその他(製作例)欄を参照願います。

概要

D級オーディオアンプ基板。

使用チップ

STMicroelectronics  TDA7498

出力電力

100W+100W

負荷
インピーダンス

4〜8Ω

周波数

18Hz〜100kHz

回路数

2CH : LEFT,RGIGT

入力接続

RCAジャック (赤/白)

基板上に3Pナイロンコネクタ有り。

電源接続

端子台

基板上に2Pナイロンコネクタ有り。

出力接続

端子台

付属品

可変抵抗用つまみ、平座、ナット 1組

基板スペーサ 1組(4個)

動作モード

Play mode

通常動作

Mute mode

PWM出力 デューティ50%

(基板上シルク枠S2内の2個のスルーホールを短絡)

Standby mode

全回路ターンオフ

(スイッチ付き可変抵抗を最小側に回してスイッチをオフする。)

Gain

2Pディップスイッチで設定。(商品Webページには説明記載無し。)

     

付属基板

専用基板 XH−M510

付属ケース

無し

外形寸法

基板単体 W 110.3mm D 62.1mm H 23.0mm (VRシャフト含む、つまみ・基板スペーサ含まず)

追加購入
部品

コメント

  •  商品説明の仕様にTDA7498を利用して18Hz〜100kHzと記載されていましたので、本当かなと思い確認することにしたものです。 商品は中華人民共和国広東省東莞市(とうかんし)から発送されており、注文してから16日後に届きました。
     

  •  大出力時は発熱が大きく、放熱板が結構発熱しています。 感覚的ではありますが放熱板が小さい印象があります。 

改 造

その他

(製作例)

   

【 梱包外観 】

 

【 パッケージ外観 】

 

【 構成品 】

 

出典元:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71LHR%2Btg7nL._AC_SL1001_.jpg

Amazon.co.jpの商品Webページには接続図が掲載されていませんでしたので、米国のAmazon.comで類似品を探しました。 参考として転載します。

【 取扱説明書(参考) 】

 

【 基板外観1 】

 

電解キャパシタは35V220μFが使用されていました。
電源電圧は24Vdc程度までが適切だと推測します。

【 基板外観2 】

 

【 基板外観3 】

 

【 基板外観4 】

 

【 基板外観5 】

 

【 基板外観6 】

 

【 基板外観7 】

 

【 基板外観8 】

 

【 基板外観9 】

 

【 基板外観10 】

 

【 可変抵抗用つまみ関連部品 】

 

【 スペーサ 】

 


製 作 例

 

【 付属品取付け時外観1 】

 

【 付属品取付け時外観2 】

 

【 付属品取付け時外観3 】

 

【 付属品取付け時外観4 】

 

【 付属品取付け時外観5 】

 


動 作 確 認 

 今回は周波数帯域が最大100kHzと高いため、負荷としてTWEETERを利用することにしました。 TWEETERとしてはPioneer製のcarrozzetia TS−T440を用意しました。 また、電流を測定するためにメタルクラッド抵抗10W0.1Ω(秋月電子通商 R−03797)をTWEETERに直列に接続しました。 可聴周波数範囲ではTWEETERでも音がうるさく、騒音対策としてカーボン抵抗3.3Ω2本直列接続した抵抗負荷でも測定しています。T

 参考までに、各負荷のインピーダンスを「高精度LCRメータDE−5000」で測定した結果(抵抗+インダクター直列等価回路Ls:キャリブレーション実施)を下記に掲載します。 メタルクラッド抵抗の周波数特性は予想以上に良い結果でした。

 

周波数

TS−T440
(TWEETER単体)

TS−T440
(付属フィルター付き)

メタルクラッド抵抗
10W0.1Ω

カーボン抵抗
3.3Ω2本直列

100Hz

5.2Ω / 522μH

15.0Ω / 518.3mH

0.0Ω / 0μH

6.6Ω / 0μH

120Hz

5.2Ω / 472μH

14.3Ω / 361.2mH

0.0Ω / 0μH

6.6Ω / 1μH

1kHz

5.79Ω / 154.5μH

7.53Ω / 5.369mH

0.10Ω / 0.0μH

06.67Ω / 0.2μH

10kHz

5.90Ω / 39.47μH

6.41Ω / 16.59μH

0.10Ω / 0.03μH

6.66Ω / 0.05μH

100kHz

12.05Ω / 26.51μH

12.49Ω / 27.98μH

0.10Ω / 0.032μH

6.67Ω / 0.142μH

 

 デジタルオシロスコープ DS1054Zを用いて波形観測、振幅測定を実施しました。  全ての測定は基板電源電圧15Vdcで実施しました。 当初、負荷を右チャンネル出力(+R/−R)に接続して、入力の赤色ピンジャックに信号を入力しましたが出力は変化しませんでした。 一瞬壊れているのかなと慌てましたが、試しに入力白色ピンジャックに接続すると期待通りの波形を右チャンネル出力で波形測定できました。 

 改めて確認すると、入力赤色ピンジャック→左チャンネル出力、入力白色ピンジャック→右チャンネル出力となっています。 接続時に注意を要します。

 

 電流/電圧波形観測時、プローブのコモンラインはTWEETERとメタルクラッド抵抗のハンダ付け部に接続部しています。 また、電流波形はINVERTオンにして電圧波形位相に合わせています。

【 測定時外観1 】

 

入力白色ピンジャックに信号を入すると右チャンネル側に出力します。

【 測定時外観2 】

 

 以下に負荷(TS−T440+メタルクラッド抵抗10W0.1Ω)の電圧・電流波形観測例を掲載します。 CH3(桃色)が負荷電圧波形、CH4(青色)が電流波形です。 全周波数範囲で出力が歪まないように入力信号振幅を0.1Vppと小振幅にしています。 また、Gain設定ディップスイッチは全てOFFとしています。
 なお、垂直軸・時間軸の設定は観測結果例中の設定値を参照願います。 (垂直軸:画像左下側、時間軸:画像左上側H文字右側)

 

電流波形にはスイッチング波形が観測されます。

【 出力電圧、電流波形 (5kHz) 】

 

【 出力電圧、電流波形 (10kHz) 】

 

【 出力電圧、電流波形 (20kHz) 】

 

 入力信号周波数とスイッチング周波数が近く、出力電圧波形にスイッチング周波数の影響が大きく出ています。 また、出力電圧振幅も約0.2Vppとほとんど増幅できない結果となっています。

【 出力電圧、電流波形 (100kHz) 】

 

 GAINの周波数特性は騒音防止対策として抵抗負荷(カーボン抵抗3.3Ω2本直列接続)で測定しました。

【 振幅特性 】

 

 上記結果より20kHz程度までは約20倍(25dB程度)を得られているようです。 Webページの仕様に記載されていた100kHzは適切ではない表現と判断しました。 また、GAINは、前記「取扱説明書 (参考)」掲載のGAIN数値よりTDA7498のデータシート掲載の25.6dBに近い結果でした。

 次に、基板電源の0Vレベルを基準にして入力波形、出力波形を観測しました。

波形

チャンネル

測定部位

上側黄色波形

CH1

入力信号(可変抵抗センタータップ)

上側紫色波形

CH3−CH4

演算波形(負荷両端波形)

下側桃色波形

CH3

出力端子台+R

下側青色波形

CH4

出力端子台−R

 

【 0Vレベル基準波形 (5kHz) 】

 

【 0Vレベル基準波形 (10kHz) 】

 

【 0Vレベル基準波形 (20kHz) 】

 

【 0Vレベル基準波形 (100kHz) 】

 

 出力波形へのスイッチング周波数の影響確認のため出力波形をFFT演算してみました。 測定した基板ではスイッチング周波数は313kHz(TDA7498データシート290〜330kHz、typ310kHz)でした。  基板のフィルターの効果もありスイッチング周波数成分は比較的小さいようです。

 

【 出力波形FFT演算結果 (5kHz) 】

 

【 出力波形FFT演算結果 (10kHz) 】

 

【 出力波形FFT演算結果 (20kHz) 】

 

【 出力波形FFT演算結果 (100kHz) 】

 

 今回の測定結果よりWebページ掲載の情報をそのまま鵜呑みにしてはいけないことがよくわかりました。 この基板は様々なところで販売されているようです。 参考までにいくつかのWebページの情報を比較してみました。 

 

Webページ商品説明

Web掲載仕様

Web掲載仕様(本Webページ公開頃)

 

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07HF543X4/-ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o05_s00?ie=UTF8&psc=1

デバイス

TDA7498

電源

15〜32Vdc

出力

100W×2

負荷

4〜8Ω

周波数

18Hz〜100kHz

Gain

記載無し

型式

Web記載:XR−M510
基板記載:XH−M510

Web掲載仕様(本Webページ公開頃)

参照
URL

https://www.amazon.com/WINGONEER-tda7498-Channel-Amplificador-Potencia/dp/B07194X2HL/ref=sr_1_1?dchild=1&keywords=TDA-7498&qid=1590872783&sr=8-1

デバイス

TDA7498

電源

15〜34Vdc(推奨24Vdc)

出力

100W+100W(Vcc=36Vdc 6Ω)
80W+80W(Vcc=34Vdc 8Ω)

負荷

4〜8Ω

周波数

18Hz〜100kHz

Gain

説明文中 25.6/31.6/35.1/37.6dB
画像説明 21.6/27.6/31.1/33.1dB

型式

不明

 

Web掲載仕様(本Webページ公頃)

参照
URL

https://store.shopping.yahoo.co.jp/stk-shop/68003062.html?sc_i=shp_pc_search_itemlist_shsrg_title

デバイス

TDA7498

電源

14〜32Vdc

出力

100W+100W(Vcc=32Vdc 4Ω)

負荷

4〜8Ω

周波数

18Hz〜100kHz

Gain

21.6/27.6/31.1/33.1dB

型式

XH−M510

 

Web掲載仕様(本Webページ公開頃)

参照
URL

https://www.tokopedia.com/penilawang/tda7498-digital-amplifier-dual-channel-stereo-100w-100w-hx-m510

デバイス

TDA7498

電源

14〜32Vdc

出力

100W+100W(Vcc=32Vdc 4Ω)

負荷

4〜8Ω

周波数

18Hz〜100kHz

Gain

21.6/27.6/31.1/33.1dB

型式

Web記載:HX−M510
基板記載:XH−M510(基板裏面画像参照)

 

参考までにTDA7498のデータシートから抜粋します。 

参照
URL

https://www.st.com/ja/audio-ics/tda7498.html

電源

14〜39Vdc

出力

100W+100W(Vcc=36Vdc 6Ω)
80W+80W(Vcc=34Vdc 8Ω)

負荷

6Ω、8Ω以外の明確な記載無し。

周波数

明確な記載無し。

THD周波数特性のグラフ:20Hz〜20kHzの範囲

Gain

25.6/31.6/35.1/37.6dB

 本基板の回路は不明ですが、データシート中「Figure 3: Test circuit for characterizations」の6Ω用をベースに設計されていると推測されます。

   
  

データ作成者 CBA

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