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GSU−140型GNSS評価キット (GSU-140B)

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データ番号

1616

区 分

部品

分 類

計測器

品 名

GSU−140型GNSS評価キット (GSU-140B)

発売元

製造元 ポジション株式会社

価 格

主要部品

電 源

006P乾電池(9Vdc)

概略仕様

   

概要

QZSS(みちびき)のサブメータ級補正情報に対応したGNSS評価基板キット

構成

評価基板

電源・データ用ハーネスケーブル(片端ハウジングコネクタ、片端電線切断)

GNSS用アンテナケーブル(アンテナ含まず)

 

項 目

内容

対応GNSS

GPS・GLONASS・SBAS・QZSS

受信チャンネル数

捕捉・追尾

捕捉・追尾:最大24ch、演算:12ch

受信電力

追尾

−168dBm(GPS)/−165dBm(GLONASS)

捕捉

−148dBm(GPS)/−145dBm(GLONASS)

測定精度

水平位置

15m以下(2drms):GPS測位(SA=OFF、PDOP≦3)

10m以下(2drms):DGPS測位(SA=OFF、PDOP≦3)

速度

1m/S:GPS測位(SA=OFF、PDOP≦3)

追従性能

高度

15000m以下

速度

972km/lh以下

加速度

1g以下

測位
開始時間

コールド
スタート

35秒(◎−135dBm,GPS)

40秒(◎−135dBm,GLONASS)

ホット
スタート

3秒(◎−135dBm)

最小
測定単位

経度および経度

10−4

高度

10−1

速度

10−2km/h (10−2knot)

方位

10−1°

測位更新時間

1秒毎

対応DGPS

SBASおよびQZSS

出力フォーマット

NMEAフォーマット

対応コード

GPS

L1−C/A

SBAS

L1−C/A

QZSS

L1S、L1−C/A

GLONASS

L1−OF

衛星番号

GPS

1〜32

SBAS

120〜138

QZSS

183〜192(L1S)  193〜202(L1−C/A)

GLONASS

65〜96

外形寸法

25mm(W)×35mm(D)×5.9mm(H)

重量

1g以下

 

基板
電源

2.1〜3.6Vdc (消費電流28mA typ.)

バックアップ電源

1.35〜3.63Vdc

アンテナ電源

最大5.5Vdc

供給電流 最大30mA (注意:これを超えるとショート検出機能動作。)

信号レベル

2.97〜3.63Vdc

コネクタ

電源・データ用

SM09B−SRSS−TB 9ピン 日本圧着端子製造

アンテナ用

H.FL−R−SMT ヒロセ電機

動作

モード

Idle

RF部を除き電源供給。 測位演算は停止。
電源投入時はIdleモードで起動。

Exec

測位演算状態。 電源投入後に測位開始するためには、IdleモードからExcecへ移行するコマンドの発行が必要。

Sleep

バックアップRAM動作状態。

Deep Sleep

RTC(時計)にのみ電源供給。

Emergency
Sleep

基板電源電圧が1.71V以下になると自動的にDeep Sleepモードに移行。

信号

出力

NMEA Ver.4.0準拠

入力

ポジション社オリジナル

インターフェース

シリアル

4800,9600,19200,38400,57600,115200,230400,460800bps

1PPSモード

1PPSモード時に1PPS信号出力有り。 この場合、測位の出力をしない。

出力禁止(初期値)

出力許可(測位開始後、常時出力、常時出力、測位中のみ出力選択可能)

対応センテンス

GGA,GLL,GSA,GSV,GNS,RMC,VTG,ZDA,QMS,ZDA

測地系

WGS84(初期値)、TOKYO

災害危機管理情報

L1S信号より取得可能。

     

付属基板

付属ケース

外形寸法

評価基板(単体) W 35.0mm D 26.0mm H 3.9mm

追加購入
部品

コメント

改 造

その他

(製作例)

   

 

【 構成品パッケージ外観 】

 

【 評価基板パッケージ外観 】

 

【 評価基板 外観1 】

 

【 評価基板 外観2 】

 

【 評価基板 外観3 】

 

【 評価基板 外観4 】

 

【 評価基板 外観5 】

 

【 評価基板 外観6 】

 

【 評価基板 部分拡大1 】

 

【 評価基板 部分拡大2 】

 

【 評価基板 部分拡大3 】

 

【 評価基板 部分拡大4 】

 

【 評価基板 裏面 】

 

左側:電線(約200mm)切断

右側:評価基板接続用ハウジングコネクタ
    SHシリーズ(取っ手なし) (日本圧着端子製造)

【 電源・データ用ハーネスケーブル 】

 

【 電源・データ用ハーネス ハウジングコネクタ外観 】

 

【 GNSS用アンテナケーブル パッケージ外観 】

 

左側:評価基板接続用小型同軸コネクタ
    ヒロセ電機 H.FL−LP−DFS111−A

右側:アンテナ用中継コネクタ
    ヒロセ電機 GT5−1PP−HU(70)と思われます。

同軸ケーブル露出部長さ:約60mm

【 GNSS用アンテナケーブル 外観1 】

 

【 GNSS用アンテナケーブル 外観2 】

 

【 GNSS用アンテナケーブル(アンテナ側) 外観3 】

 

【 GNSS用アンテナケーブル(評価基板側) 外観4 】

 


動 作 確 認  (L1Sコード効果確認)

  L1Sコードの効果を確認するために、簡易的に測位比較をしてみました。 測位比較に際しては、L1Sコード補正有無の差を比較・解釈しやすくするために、同一型番の評価基板とアンテナを2組準備して同時に測位することにしました。 測位実施のコースはいつものベンチマークコースをチャリンコで試走しました。 なお、今回は簡易測定を優先するため、GPSロガー部の準備を待たずにノートパソコン+USBシリアル変換を用いてNMEAデータをロギングしました。 

 

【 評価基板関連機器 接続状態 】

 

 当初は1組で測位する予定でUSBシリアル変換器(FT232RL USBシリアル変換モジュール (K-01977))を1組のみ準備していました。 その後、評価基板2組に変更したため、USBシリアル変換器(超小型USBシリアル変換モジュール (M-08461))を無理やり追設しました。

【 評価基板関連機器 測位時接続状態 】

 

 チャリンコの荷台に鉄板を敷いて、その上にアンテナ(GPS316K−S5−04−A)を並べて測位を実施しました。

【 アンテナ(GPS316K−S5−04−A)設置状態 】

 

 測位結果をグーグルアース上にプロットしてL1Sコードの効果を比較・評価しました。 その結果より、L1Sコードによる補正の効果有無については確証を得ることはできませんでしたが、絶対的な位置の正しさではなく軌跡の形が改善されている印象を持ちました。 以下、測位結果に特徴のある部分を掲載します。

 

【 測位結果例1 】

 下図は高速道路架橋の下側を移動した部位です。 黄色軌跡(L1S利用)は実際の移動コ―スに非常に近い軌跡となっていました。

水色軌跡 : L1−C/Aコードのみ(従来のコード)の軌跡
黄色軌跡 : L1−C/Aコード+L1Sコードの軌跡

【 測位軌跡結果1 】

 

【 測位結果例2 】

 上記軌跡左下部分の脇道入口部分の拡大を以下に図示します。 軌跡に加えてWayPoint−Flagと測位状態データ(5文字の文字列)を表示しています。 測位データは下記を意味しています。

文字位置 意味
1文字目 測位モード

A:GNSS測位(L1−C/Aのみ)
D:ディファレンシャル測位
  (L1Sコードによる補正)

2〜3文字目 GPS衛星補足信号数
4〜5文字目 QZSS衛星補足信号数

 

水色軌跡 : L1−C/Aコードのみ(従来のコード)の軌跡
黄色軌跡 : L1−C/Aコード+L1Sコードの軌跡

【 測位軌跡結果2 】

 脇道入口でノートPCロギング状態確認のために約1分程度停止しています。 その前後の測位モードと補足衛星数を表示しています。 停止前は2組ともGNSS測位でしたが、移動再開時にはディファレンシャル測位を開始していました。 黄色軌跡を見る限りではGNSS測位とディファレンシャル測位で位置補正がおこなわれたのかどうか明確ではありません。 印象としては、停止前から既に補正がかかっているのか、それともGNSS測位結果が運よく実際の移動位置に近かったのか判断できませんでした。

 GNSS測位からディファレンシャル測位に変化するタイミングは部位でも発生していましたが、その際もノートPCロギング状態確認のために停止していたタイミングでした。 ディファレンシャル測位に移行する条件に移動速度や位置変化が含まれているのかもしれません。 今後、評価実績を増やしてみる必要がありそうです。

 

【 測位結果例3 】

 下図はくねくね曲がる歩道橋です。 天頂の視界はとてもよい場所です。 黄色軌跡は連続してディファレンシャル測位しています。 正しい絶対位置を示しているとはいえませんが(グーグルアース地図自体の緯度経度にずれがあります。)、黄色軌跡(ディファレンシャル測位)の軌跡形状が良い形状となっています。

 

水色軌跡 : L1−C/Aコードのみ(従来のコード)の軌跡
黄色軌跡 : L1−C/Aコード+L1Sコードの軌跡

【 内部インピーダンス測定 】

 

【 測位結果例4 】

 両側面に背の高い木々の間を通る道路部分の軌跡です。 背の高いビルの間に相当することを期待しています。 黄色軌跡は連続してディファレンシャル測位しています。 過去に各種GPSモジュールで得た軌跡のなかでは、今回の黄色軌跡は相当優れた軌跡となっています。 これはL1Sだけの効果ではなく、「準天頂衛星みちびき」の効果が大きいと思われます。

 

水色軌跡 : L1−C/Aコードのみ(従来のコード)の軌跡
黄色軌跡 : L1−C/Aコード+L1Sコードの軌跡

【 内部インピーダンス測定 】

 

【 測位結果例5 】

 行きは直進、帰りは脇道に入った部分の軌跡です。  天頂の視界は悪くはない場所です。 黄色軌跡は連続してディファレンシャル測位しています。 黄色軌跡でも絶対的な位置は数mずれていますが、軌跡の形状は水色軌跡より良くなっています。 

 

水色軌跡 : L1−C/Aコードのみ(従来のコード)の軌跡
黄色軌跡 : L1−C/Aコード+L1Sコードの軌跡

【 内部インピーダンス測定 】

 

【 測位結果例6 】

  下図の軌跡の上側が数mの高さののり面になっている場所です。  水平方向の視界はよくありませんが、天頂の視界は決して悪くありません。 黄色軌跡は連続してディファレンシャル測位しています。 残念ながら、水色軌跡の方がベターな結果となっています。

 

水色軌跡 : L1−C/Aコードのみ(従来のコード)の軌跡
黄色軌跡 : L1−C/Aコード+L1Sコードの軌跡

【 内部インピーダンス測定 】

【 まとめ 】

 みちびき(準天頂衛星システム)の「サブメータ級測位補強サービス」のWebページに記載のように、L1Sコードを利用していても条件次第で期待する位置精度を得られるわけではないようです。 正しい位置を得るための測位条件に注意を払いながら測位する必要があることに変わりはないようです。 とはいえ、L1Sコードの効果はそれなりにある印象はあります。 ただし、投資したほどの効果が得られたかどうかは人によって見解の分かれるところだと思われます。

 

データ作成者 CBA

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