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Q&Aの小部屋

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皆様から頂いたご質問の回答の一部を紹介させて頂いております。

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ご 質 問   

バイクで無線機とポータブルナビゲーションを右と左耳で別々の機器の音を聞いているが、両耳のイヤフォンから同時に音を出して聞きたい。
 

回   答   

1 ご質問への回答

 「いろいろな方法はがありますが、メールでうまく説明できないので実際に製作してQ&Aの小部屋で紹介します。」 とご返事させて頂きましたので、下記で回答させて頂きます。

 

2 検討項目

 今回のご質問はスピーカ出力2系統を入力とし、モノラルスピーカ出力1系統のアンプが欲しいということになると思います。

 正直、オーディオ類には全くこだわっていませんので、アンプに関しては素人の域を出ていません。 このような仕様の(プリ)アンプを探せばきっとあると思います。 しかし、ここは自作にこだわってみたいと思います。

 ライン入力のアンプは各種発表されていますが、スピーカ出力を入力とするアンプ製作例をすぐに思い浮かべることはできませんでした。 しかし、現在使用しているワイヤレスヘッドフォン(SONY MDR-IF240R ヤマダ電機のポイントカードを使って0円で入手。 自由に動けるので結構気に入っています。)はスピーカ出力を入力できます。 もっと探せば実例はあるのではと思います。
 いずれにせよ、手元にある部品を使用して製作をすることが第1の制約になります。

 回路方式はいろいろ思い浮かびますが、一番気を付けないといけないのはスピーカ出力となる機器の出力回路です。 LM380やLM386などの汎用パワーアンプ用ICではスピーカ出力の一方は電源の0V側の電位と直流的に接続されています。  また、複巻式出力トランス使用の場合はアンプ回路とはトランスで直流的に絶縁されていますので、これらの出力を入力信号として使用することは容易です。

 しかし、BTL出力方式のアンプも数多くあります。 (BTL出力は有限会社FCZ研究所 #221 NJM2073 BTLアンプ http://www.fcz-lab.com/t-221.htmを参照願います。) BTL出力を入力とする場合、各機器がそれぞれ直流的に絶縁されている保証がありません。 このようなBTL出力を入力信号として扱えることを前提に今回のご質問に応えなければいけません。

出典 LM386 Datasheet
http://www.national.com/pf/LM/LM386.html

出典 NJM2073 Datasheet
http://www.njr.co.jp/j05/dj.html
 

LM386 アプリケーション例 NJM2073 アプリケーション例

 

3 仕様、製作例

 今回製作するアンプの仕様を下記します。

項目 仕 様 備   考
入力 スピーカ入力 2系統 インピーダンスは8Ωですが、4〜32Ωでも使用できると思います。

各入力はトランスで絶縁します。

 

出力 モノラル出力 1系統 モノラル用/ステレオ用 出力切り替え対応。

 

アンプ LM386 ゲイン 20/50切り替え対応。
LM386のアンプやはりノイズが多いですね。 やはりヘッドフォンにはむかないようです。

 

音量調整 半固定 音量調整は外部機器側で行うことを前提にします。 半固定は入力回路との調整用として使用します。
電源 12〜15VDC DCジャックは無極性対応。

 

 

 回路図を下記します。

 

  

(1)   ジャックは全てステレオ用を使用しています。 プラグの先端側接触部(L側)のみ配線すればモノラル用として使用できます。 値段的に大差がなければステレオ用を購入しておくことをお勧めします。

 なお、ジャックは3.5φを使用しましたが、お使いの機器に合わせて選択して下さい。

 

(2)  入力回路に使用しているトランスのST−32はサトー電気や千石電商で入手できます。 最近は出力トランスを使用したアンプを製作していなかったのでいなかったのですが、このような形で久々に使用させて頂きました。

 PHJ1、PHJ2側 : ST−32の2次側巻き線の黄色−緑色を接続。 (緑色がコモン側)

 アンプ側      : ST−32の1次側巻き線の黄色−緑色を接続。 (黄色がR1/R4側)
              入力信号が大きい場合、黄色の変わりに赤色(センタータップ)を使用してみて下さい。

 ST−32以外に、ST−33、41、42、45、46,48なども使用できます。 この場合、アッテネータ部の定数を見直す必要があります。(VRで調整するのがよいでしょう。)

 

(3)  電源は無極性対応をするため、ダイオードブリッジを設けています。 但し、DC12Vで使用する場合は、順方向電圧降下の小さいショットキバリアダイオードを使用するようにして下さい。 今回は手持ちの関係で1S10を使用していますが、1S4でも十分使用できます。
 なお、DC13.5V以上ならば、一般的な整流用ダイオードでも使用できます。 

 

(4)  ジャンパピンJP1はLM386アンプのゲイン切り替えです。

  オープン 20倍

  ショート 50倍

  

(5)  ジャンパピンJP2はモノラル用ヘッドフォンとステレオ用ヘッドフォンの切り替え用です。 

  オープン モノラル用ヘッドフォン

  ショート  ステレオ用ヘッドフォン

  

(6)  手持ちのアンプをご利用される場合、上記回路からアンプ部分を削除して製作して下さい。

 手持ちアンプの入力段に音量調整VRが有る場合は下記回路図のようにC2のマイナス側をアンプ入力に接続して下さい。

 

 手持ちアンプの入力段に音量調整VRが無い場合は下図のようにVR1のセンタ端子に100μFを介してアンプに入力して下さい。

 

 

(7)  ACアダプタを使用する場合、電源入力側のC6に並列に耐電圧25V以上100μF以上の電解コンデンサを追加して下さい。

 

(8)  本回路は6VDCでも動作できます。 このときは下図のように直接6Vを供給するようになります。

 

 製作例を下記に示します。

 

 ダイオードD1〜D4は7809の下に実装しています。

【 製作外観 】

 

【 端子側外観 】

 


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